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【今日のワイン】森を抜け、庭園を過ぎてバラとランの園へ至る 「サン・ポーロ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」

藤原有津馬
藤原有津馬
今日のワイン
公開日:2022.5.20
更新日:2022.5.25

皆様こんにちは、神戸三田店の藤原です。


先日、ひょんなことから採血をする機会があり自分の腕から抜かれていく血をじっと見ていました。


年がら年中ワインの色調を見ていますから、なんとなく管の中を通っていく血液が赤ワインに見えてきました。色合いが濃いから果皮が分厚くて抽出が濃くなったブドウなのかもしれない。温暖な地域なのか、あるいは標高が高い地域のブドウなのかも……ととりとめもなく考えていました。


そういうわけで血管にサンジョヴェーゼが流れている幻を見るくらいサンジョヴェーゼが好きなので、サンジョヴェーゼを使用した銘酒、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを試してみようと思います。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(以下ブルネッロ)はイタリア、トスカーナ州のモンタルチーノの丘で造られるワインです。ブドウ品種はサンジョヴェーゼ・グロッソを100%使用し、最低50ヵ月の熟成が必要です(うち24ヵ月は木樽熟成)。更に標高250m〜600mで栽培したブドウでなければなりません。


様々な造り手がブルネッロを生産していますが、今回私はアレグリーニが手掛ける「サン・ポーロ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」を選びました。デキャンタ誌(2015年12月号)で行われた比較試飲において、2010年ヴィンテージが名立たるワインを抑えてトップ5に選出された経歴を持っています。


早速抜栓して参りましょう。


少し黒みを帯びた鮮やかなガーネット。抜栓直後でも赤系、黒系果実やハーブに加えて、樹木の印象が強い樽の香りもすでに伺えます。鮮烈な酸としっかりしたタンニン、石灰質土壌由来のミネラルを感じる非常に長い余韻からは底しれない熟成の可能性を感じます。


このワインの持つ魅力を最大限に引き出すため、デキャンタージュをすることにしました。一回のデキャンタージュでは完全に開ききらず、少しずつ開いていきます。


デキャンタージュをして20分ほどで赤系果実にジュニパーベリー、スーボワ、キノコ、コーヒー、ヴァニラ、スミレ、バラに加えて若干のピート香と香しいナンテンの香りが感じられるようになってきました。さらに少し経って香りが最高潮に達した時、バラ、スミレ、シナモンなどのニュアンスが非常に強くなってきます。


ゆっくりと時間をかけて静かに、しかし確実に縮こまった花蕾が徐々に綻ぶように香りが開いてくる。ただ香りが強いだけでなく、複雑性や深みがあり、やがて香りに包まれているかのように感じたとき、ついにこのワインの頂点に達したと感じました。

トスカーナのジビエとしてイノシシ肉が有名なため本当はイノシシをあわせたかったのですが、折り悪く手に入らなかったので、ポークソテーと付け合わせにキノコとジャガイモのバルサミコソテーを合わせ、なけなしの森の香りを足しておきました。


ポークソテーとの相性も非常によかったのですが、付け合わせにしたノーザンルビーやアンデスレッドなどの赤いジャガイモのソテーとの相性が非常によいものでした。


素晴らしく優美なこのワインの香りを嗅いでいると、鬱蒼とした森を入り口として、広大な植物庭園の奥へ奥へと進んでいき、多種多様なベリーなどの果実やバラ、ナンテンやランなどの植わる園に至るようなイメージが浮かんできました。


失われていたサンジョヴェーゼのエナジーが血液中に再び漲ってきた心地がします。


※2016年ヴィンテージからラベルデザインが変更となっております。
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藤原有津馬
藤原有津馬

JSA認定ソムリエ。大学時代、恩師が開講する「飲酒文化論」なる講義要綱に載っていない裏授業に出席。 奥深い酒類の魅力に取りつかれ、現在ソムリエをしています。 地中海沿岸国のワインを開拓するのがライフワークです。

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