ワインのお供の大定番、チーズ。ワインもチーズも大好き!という方、多いのではないでしょうか。
ただ、ワイン同様奥深いのがチーズの世界。その種類は様々で、自分好みのチーズを見つけるのに一苦労するかもしれません。
だからこそ、好きなワインに合うチーズや美味しいアレンジ方法を知れたら毎日のワインタイムがさらに楽しくなりそうです。
そこで初心者でも取り入れやすい楽しみ方と簡単なアレンジ方法を、ナチュラルチーズ専門店「フェルミエ」の丸山さんに訊きました。
たくさんあって難しい!と考えすぎずに、まずは簡単なアレンジから試してみませんか?
チーズは食べたら太る、なんてこともない!
【プロフィール】丸山昭博さん
フェルミエ レストラン営業、CPA認定チーズプロフェッショナル。
23歳のとき、酪農家の幼馴染がチーズ作りに励んでいることを知り、チーズに興味を持つ。
フレッシュチーズ専門店のホールスタッフとして勤務後、より幅広い世界のチーズを扱いたいと思いフェルミエに入社。
多くの人々にチーズを食べる素敵な時間を広めていくことに力を注ぐ日々。
―まずは丸山さんの日頃のチーズの楽しみ方を教えてください。
運動をよくするので、プロテインと同様の立ち位置でチーズを食べています。
―そんな食べ方があるんですね!初めて聞きました!
チーズってどちらかというと食べると太るとか、翌日むくむとかそんなイメージを持たれがちだと思うんです。
それは脂肪分とタンパク質の量を比べた時に脂肪分のほうが高いチーズが圧倒的に多いからなんですよね。
最近は栄養成分表示がチーズの裏面に書かれていてわかるようになっているので、脂肪分の低いチーズを選べば健康的にチーズを楽しむことができますよ。
―どんなチーズがそれに該当するんですか?
私のおすすめはパルミジャーノ・レッジャーノですね。
ハードタイプのチーズであるパルミジャーノ・レッジャーノは、製造する段階で脂肪分を抜いて作っているチーズなので、最終的に出来上がるチーズは脂肪分の低いチーズになります。その分タンパク質も非常に豊富なんです!
一般的なチーズは牛乳1リットルで100グラムのチーズが出来上がるんですが、パルミジャーノ・レッジャーノは、牛乳1.6リットルで100グラムのチーズになります。
言い換えると100グラムのパルミジャーノ・レッジャーノで1.6リットル分の栄養が摂れるということですね。そう考えると結構な量の栄養が摂れるって思うじゃないですか。
タンパク質やカルシム補給など、健康のためにチーズを食べるという楽しみ方もできるんです。
―初心者でも取り入れやすい楽しみ方かもしれないですね!
そうですね、パルミジャーノ・レッジャーノなどのハードタイプのチーズは切りやすく、つまみやすく、保存もしやすいのでおすすめですね。
お酒を飲むときのおつまみとしてもよく食べます。
普段はビールやハイボールを飲むことが多いので、そういったお酒を飲みながらパルミジャーノ・レッジャーノをつまんでいます。
まずはクリーミーなチーズを
―他にはどんなチーズが初心者におすすめですか?
モッツアレラやリコッタなどのクリーミーなものが1番親しみやすいかなと思います。食べやすく、アレンジもしやすいので初心者の方にはおすすめのチーズです。
例えばブリア サヴァラン アフィネはアレンジによってお食事にもデザートにも変身します。
―ブリア サヴァラン アフィネ、どんなチーズですか?
フランス・ブルゴーニュ地方で作られているクリームが添加されているチーズです。
ブリア サヴァランにはフレッシュなタイプ(フレ)とこちらのブリア サヴァラン アフィネ、2種類あります。「アフィネ」とは熟成を意味するフランス語でブリア サヴァラン フレを約4週間熟成させたものです。
フェルミエではさらに1週間追熟させ、きめの細かい白カビが生えてからお客様にお届けしています。
分類は白カビチーズなんですが、クリームが添加されているのでとてもクリーミーです。初心者の方、というより老若男女どんな方でも食べやすいチーズだと思います。
誰しも小さいときはミルクを飲んで育ってきたわけじゃないですか。そういった意味でミルクは身近な存在だと思うので、本能的に求めるものなのかなと思います。
変幻自在なアレンジ
―先ほどブリア サヴァラン アフィネはアレンジが多彩だと伺いましたが、アレンジ方法を教えてください。
まずはお食事系のアレンジです。カットしたブリア サヴァラン アフィネにマスタードを添えるだけなんですが……これが美味しいんですよ!
マスタードの辛味と酸味に、チーズのクリーミーさが加わることで心地良く辛味と酸味が口の中で広がるようになります。
タイムやレモンハーブなどが入ったマスタードを選ぶと、そのハーブ感がクリーミーさに乗って、さらに余韻が長く楽しめます。
二つを混ぜ合わせてフライドポテトなどの揚げ物にディップしても美味しいですし、バケットにのせたり、カナッペやタルティーヌにつけたりしても良いですね!アペリティフの1品が一気におしゃれになるかと思います。
また、お肉やマッシュしたポテトに添えればメインディッシュにも変身します。
―確かに、お肉やバゲットが欲しくなる味わいですね!次にデザート系のアレンジも教えてください。
カットしたイチゴをブリア サヴァラン アフィネにのせて、ケーキのようにします。チョコレートを添えても良いですね!
―とっても可愛らしいですね!
パーティーにピッタリですよね。チーズのコク、イチゴの酸味、カカオの苦味と甘み……それぞれのバランスが取れたチーズケーキになります!
もともとブリア サヴァランは「チーズケーキみたい」とよく言われるんですが、それをさらに熟成させたことによりこってりまろやかになるので、チョコレートの甘みとも相性が良くなります。
今回はイチゴにしましたが、季節に合わせてフルーツのアレンジも楽しめますよ!マンゴーやシャインマスカットなども美味しそうですね。
―甘いものが苦手な方でも食べられるチーズケーキですね!チーズの塩味とイチゴの酸味、チョコの甘みがとっても合います。
甘じょっぱさが良いですよね。パーティーの締めやおつまみとしてもピッタリなチーズケーキに変身しました。
―どちらもワインが飲みたくなりますね……。
これにシャンパンがあれば最高ですね!
ブリア サヴァラン アフィネは一人で食べるというよりはみんなと一緒に食べるチーズかなと思います。
真っ白で形も可愛く、置いておくだけで絵になるので、ケーキのように主役になるチーズです。
実際に、レストラン営業をしていると、結婚式場からのお問い合わせが多いチーズでもあります。めでたい場所、人が集まるところにもってこいですね。
ブリア サヴァラン アフィネがあるだけで一気に華やかになるので、ぜひパーティーなどの場で楽しんでいただきたいです。
実際に試食させてもらったのですが、アレンジを一工夫するだけでこんなにも雰囲気が変わるとは驚きでした。
ホームパーティーの手土産として一緒にシャンパンを持って行けば、さらに喜ばれること間違いなしだと確信しました。ぜひお試しください!
丸山さん、ありがとうございました!
今回取材をしたお店はこちら
フェルミエ愛宕店
住所:東京都港区愛宕1-5-3 愛宕ASビル1F
TEL:03-5776-7720
営業時間:月~金12:00~19:00、土11:00~18:00
定休日:日曜日・祝日・年末年始及び夏季休業日
※場合によって日・祝営業あり