ホカホカと温かい中華まんが美味しい季節。コンビニエンスストア(以下、コンビニ)に入れば、ついついレジ横に置かれた中華まんにそそられてしまいます。
そんなコンビニの定番商品である中華まんとコンビニでも気軽に購入できるようになってきたワイン…両者のペアリングは成立するのか!?
エノテカ編集部が総出となって、中華まんとワインのペアリングを見つけるべく徹底検証しました。
中華まん×ワイン
今回はコンビニ中華まんの定番3種と産地やタイプ別に分けたワイン6銘柄でテイスティングを行いました。
・肉まん
・ピザまん
・あんまん
ワインはコンビニなどで比較的手に入りやすい産地やタイプ別のものから選んでいます。
①チリの赤ワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン)
②スペインの赤ワイン(グルナッシュ)
③スッキリ白ワイン(ソーヴィニョン・ブラン)
④コクあり白ワイン(シャルドネ)
⑤カヴァ
⑥ロゼスパークリングワイン
肉まん×カヴァ
肉まんは言わずと知れた中華まんの大定番!フワフワもっちりとした皮にジューシーな豚肉の旨味が広がり、餡に入った野菜の食感も楽しい中華まんです。
そんな肉まんのベストペアリング予想は、⑥ロゼスパークリングワイン。万能なイメージがあり、どの中華まんにも合うのでは?という予想で一致しました。
特に肉まんは豚肉の脂身を泡がスッキリと流し、餡のスパイシーさとロゼがマッチすると予想。
誰しも万能な⑥ロゼスパークリングが優勢か?と考えていましたが、 肉まんとワインの“一体感”ということを考えると⑤カヴァがベストマッチ!
今回実食した肉まんは中の餡が黒コショウの効いたスパイシーなタイプで皮も厚く甘みがあったので、酸が高すぎず程良いコクがあるカヴァと相性抜群でした。
カヴァは肉まんにビールを合わせる感覚に近く、肉まんのフワフワした皮とスパークリングワインの泡の相性も良かったです。
今回合わせた④シャルドネは樽が効いていたので、アンオークドのシャルドネだったら合っていたのでは?という意見も出ました。
ベストペアリングはこれ!
プロジェクト・クワトロ・カヴァ / クロ・モンブラン
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ピザまん×ロゼ泡
チーズの旨味とトマトの酸味が心地良く、コンビニ中華まんの人気を支える一品とも言えるピザまん。3つの中だと最も味わいの濃い、インパクトのある中華まんです。
久しくピザまんを食べていないというスタッフも多く、予想は割れましたが、チーズの濃さとトマトの酸味があるため赤ワインが合いそう!という意見でまとまりました。
しかし意外にも⑥ロゼスパークリングワインがベストマッチ!ピザまんのこってり感を爽やかに流しつつも、トマトの甘みとチーズの濃さに負けずに寄り添い、調和しました。
予想していた赤ワインは思いのほかしっくりこず、特に②スペインの赤ワインはピザまんの良さ、ワインの良さを打ち消し合うようなペアリングに…。
予想では赤ワインが合う!と思っていたので驚きでした。
ベストペアリングはこれ!
エスパス・オブ・リマリ・スパークリング・ロゼ / マイカス・デル・リマリ
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あんまん×コクあり白ワイン
あんこの食感と風味が良く、3時のおやつにも夜食にもピッタリなあんまん。ちょうど良い甘さのとろっとしたあんに心も体も温まります。
今回のテイスティングの中で最もペアリングを考えるのが難しかったのがあんまん。
ごま団子や月餅など過去にあんことワインを合わせた実体験を参考に、力強い赤ワインがベストペアリング!と予想しましたが、実際に合わせてみると意外な結果になりました。
皮のフワフワ感とあんこの甘さ、もったりとした印象に合ったのが予想を反して④コクあり白ワイン!赤ワインが優勢と思っていたので意外な結果に。やさしい雰囲気のペアリングとなりました。
さらにスタッフを驚かせたのが③スッキリ白ワインとのペアリング。これまでの中華まんには、なかなかマッチしなかったソーヴィニョン・ブランの爽やかさがあんこと思いのほか調和!
あんこと緑茶を楽しむ日本人ならではの感覚かもしれません。酸味が気になったので、酸味の穏やかなソーヴィニョン・ブランだとより合いそうな予感です。
ベストペアリングはこれ!
モンテス・クラシック・シリーズ・シャルドネ / モンテス S.A.
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検証結果
肉まん | ピザまん | あんまん | |
①チリの赤ワイン | × | △ | △ |
②スペインの赤ワイン | △ | × | × |
③スッキリ白ワイン | × | × | 〇 |
④コクあり白ワイン | △ (アンオークドなら合うかも) | △ (アンオークドなら合うかも) | ◎ |
⑤カヴァ | ◎ | 〇 | 〇 |
⑥ロゼスパークリングワイン | 〇 | ◎ | × |
◎:ベストペアリング!
〇:おいしい
△:もう少し
×:微妙…
今回、3種の中華まんとワインの組み合わせを試してみて感じたのが中華まんの皮の存在感。
予想段階では誰しも、中身の餡の味わいばかりを気にしていましたが、皮のフワフワ感やその甘みにワインがどれだけ調和するかがペアリングの決め手となりました。
その皮とのペアリングを考える上でワインの酸味の高さが重要だと発見!結果的に白ワインやスパークリングワインなど、果実の甘みを感じる酸味が高すぎないワインがベストペアリングに選ばれました。
どの中華まんとのペアリングでも票が入ったのが⑤カヴァ。スパークリングワインの中でも酸味が穏やかなカヴァが中華まんとのペアリングを考える上で万能ワインとなりました!
ワインと中華まんを合わせて分かったこと
①中華まんの皮のフワフワ感や皮の甘みが決め手
②ワインの酸味は高すぎないほうが良い
③カヴァが万能ワイン!
まとめ
普段何気なく口にしている身近な料理とワインのペアリング。いつもはワインと合わせないものでペアリングを探すのはなんとも楽しいものです。
今回も予想を覆されるような驚くペアリングがいくつも発見できました。
コンビニ中華まんでも店舗によって味わいは様々ですし、何よりペアリングの良し悪しも個人の好みです。ぜひ、ご自身のベストペアリングを見つけてみてくださいね!