本当は教えたくない!プロのソムリエが教える“ワインボトルの栓”の面白さ

プロのソムリエさんが自宅でワインを楽しむコツやプロのテクニックを紹介するコラム。

第18回目は「ワインバー シャトーシノン」のソムリエール、森下さんです。

すぐに真似できちゃうソムリエならではの楽しみ方は必見です!どうぞお見逃しなく。

【プロフィール】森下知子さん

石川県金沢市「ワインバー シャトーシノン」ソムリエール
ベネンシアドール、ドイツワイン上級ケナー、チーズプロフェッショナル、
サクラワインアワード審査員(2015年~)

皆様、こんにちは!金沢のワインバー「シャトーシノン」の森下知子と申します。

このコラムでは初のソムリエールのようです(フランスでは男性=ソムリエ、女性=ソムリエールと、名称が変わります。)。

今回はワインに欠かせない“栓”に注目してみたいと思います。

ワインを飲むのがもっと楽しくなりますよ!

コルク栓に注目!

ワインを飲むときに必ずしなければならないこと、それは「栓を開ける」こと!抜いた栓を、じっくり眺めたことはありますか?

ワインの栓といえばコルク。コルク樫というオークの樹皮をはがして打ち抜いたもので、樹齢20~25年目の樹から約10年おきに1度とることができる自然素材です。

天然コルクには等級があり、つるつるとした木目が細かいものが良質ですが、高級ワインのものは長さもあり、抜栓した後には状態はもちろん、どんなコルクを使っていたのか、と気になってしまいます。

コルク栓の問題は「ブショネ」。これはカビのような、濡れた段ボールのような、何とも言えない臭いがワインに付いて、ワインが台無しになってしまうことです。

近年はそんなブショネを回避するための栓がたくさん出ています。取り入れるワイナリーが急増しているのが「DIAM(ディアム)」。

これは天然コルクを非常に細かくして二酸化炭素を使った特殊処理でブショネの原因になる物質(TCA)を99%除去したものです。

DIAMの後ろに小さく3、5、10などの数字がありますが、これは品質保証期間の年数で今のところは最長30です。DIAMを見つけたら数字のチェックもしてみましょう。

良いこと尽くしのスクリューキャップ

ワイン売り場に行くとスクリューキャップも随分と多くなりました。

ニュージーランドでは99%のワインがスクリューキャップを使用しており、オセアニアを中心に普及率は高い傾向にあります。近年ではヨーロッパでも導入が広がっています。

スクリューキャップは安価なワインのイメージを持っている人もいますが、ブショネ率がほぼなく、いつでもどこでも道具なしで開けられて、飲み切れなかったときは簡単に封をすることができます。

さらに熟成スピードがコルクに比べると非常にゆっくりとしていて品質は間違いない、良いこと尽くしの栓といえます。

その他、プラスチック製の合成樹脂の栓、ヴィノロックというガラス製の栓、ゾークというプラスチック製のスクリュー版のような栓など、いろいろあります。

まとめ

ワインには造り手の“哲学”のようなものが表れていて、瓶とラベルも同様ですが、意図や考えによって栓が選ばれています。

そんな栓から、造り手のワインへの思いをめぐらせてみるのはいかがでしょうか。並べて見比べてみると、結構面白いと思います。

いろいろ集めてアートに挑戦してみる、なんていうのも良いかもしれませんね!