本当は教えたくない!プロのソムリエが教えるペアリングの極意「失敗も重要」

プロのソムリエさんが自宅でワインを楽しむコツやプロのテクニックを紹介するコラム。

第10回目は「La Kanro」のソムリエ、桒原さんです。

すぐに真似できちゃうソムリエならではの楽しみ方は必見です!どうぞお見逃しなく。

【プロフィール】桒原孝明さん
La Kanro ソムリエ
1983年生まれ 滋賀県出身 京都調理師専門学校卒
日本ソムリエ協会認定ソムリエ
大阪Le Caneton、軽井沢ホテルプレストンコート、東京Liberte a table Takeda等を経て2014年より現職。

こんにちは。La Kanroソムリエの桒原と申します。

今回はワインと料理のペアリングについてお話しします。

先入観を捨てる!

La Kanroでは1か月ごとにコースが替り、それに合わせて、グラスワインも毎月季節感を踏まえて選んでいます。

ペアリングのワインを選ぶ際、料理が主役であることが第一です。お皿の構成を見て何が主体なのかを考えます。

料理自体に合うワインから考えることもありますが、それぞれの素材に合わないものからも考えます。

メインとなる食材とワインが合っていても、料理の軸となるソースや重要な役割を担う付け合せに対してネガティブな部分が出るようだと、料理を引き立てるどころか料理とワインどちらも美味しく味わうことはできません。

今の多皿構成のレストランにおいてペアリングは基本なので、コースの流れを意識してシェフの料理に寄り添うワイン選びを心がけています。

さて、そんなことを言いつつも個人的に家でワインを楽しむのであれば、その時に飲みたいワインと食べたい物を合わせることが一番だと思っています。もしそのワインと食べ物が合わなかったとしてもそれが良い経験になります。

伝統的な地方料理とその地方のワインという定番の組み合わせは美味しいですし、ペアリングを考えるうえで重要です。

ただし、先入観を捨ててチャレンジするのもワインの可能性を広げますし、失敗から得る事も多いと思います。

失敗の中にある成功例

例えば、ウニと一緒に飲んだワインがブルゴーニュの樽熟成のシャルドネだったとします。

魚卵系に白ワインを合わせた時、共通の生臭さが出てしまい美味しくは感じないでしょう。樽熟成の有無に関係なくウニと白ワインは合う印象があまりないので、このような体験をするとウニに白ワインを合わせようとは思わなくなるかもしれません。

ですが、そういった失敗中の成功例として樽熟成で造られる南アフリカのシュナンブランをウニと合わせても生臭さが出ない物もあります。

もちろん、食材の鮮度や処理の仕方によっては、合わないと思っていたものが合うことも多々あります。

合う組み合わせを知識として得ることも大事ですが、合わない組み合わせを実際に経験することで楽しみ方の奥行きが広がると思います。

先入観を捨て、失敗を恐れずに試してみてください。ワインは飲み物ですから、合うも合わないも飲み込んでポジティブに楽しみましょう!