店舗情報
ワインショップ・エノテカ 博多店
※マイショップにご登録いただくと、アプリ、メールでショップからのお知らせを受け取れます。
過去のブログ
このショップのスタッフレビュー
【世界が注目するブルゴーニュ10のドメーヌ】第3回 クロ・ド・タール、ランブレイ、ブノワ・シュヴァリエ、ジャック・カリヨン
柳田 順子
ワインには多くの魅力があります。
特別な日を飾るのに選ばれたり、日々の生活に彩りとして添えられたり、特別なヴィンテージを集めてエイジングしたり。私たちの生活を潤してくれる素晴らしい存在でもあります。この連載を通じて、ワインの魅力を再認識いただけると嬉しいです。
連載の最終回は9世紀に渡って引き継がれてきたモノポール(単独所有畑)のクロ・ド・タール、コート・ド・ニュイの宝石と称されるドメーヌ・デ・ランブレイ、ブノワ・シュヴァリエ、クラシックなピュリニー・モンラッシェの造り手、ジャック・カリヨンの4生産者についてご紹介いたします。
9世紀に渡り受け継がれてきた、圧倒的な存在感を放つモノポール、クロ・ド・タール
モレ・サン・ドニの南側、シャンボール・ミュジニー寄りに位置する偉大なグラン・クリュ、クロ・ド・タール。
約9世紀に及ぶ歴史の中で、これまでこの畑を所有したのはたった4生産者しかいない貴重な畑です。
シトー修道会から派生したタール修道院が1141年より単独所有を開始し、「クロ・ド・タール」 = 「タール修道院の畑」という名の由来にもなりました。
その後畑はフランス革命により没収され、1791年からマレイ・モンジュ家、1932年から86年もの間モメサン家が単独所有し、2018年からはシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノー氏一族がオーナーに就任しています。
かの有名なロマネ・コンティやラ・ターシュですら分割された歴史があるのに対し、7.53ha(Paypayドームがすっぽり入る大きさ)の広さを誇るクロ・ド・タールは一度も分割されたことはなく、一貫して土壌と品質の管理が行われ続けているのです。
クロ・ド・タールの畑は、その周囲を1.2kmのクロ(石で造った塀)に囲まれており、古くからの歴史ある特別な区画ということが一目でわかります。
土壌は主に粘土を含んだ石灰質、粘土と石灰の割合やそのタイプ、またミクロクリマによって細分化されており、大きく分けて6つのタイプの区画から構成されています。単一畑であり、一見均一的なテロワールにも見えますが、実際は微妙に異なる土壌が入り組んだとても複雑な構造をしており、この特殊な土壌がワインに複雑味と深みを与えているのです。
区画ごとのブドウに見合った別々の方法でワインへと仕立てられています。
2019年からはボルドー大学との共同研究で、土壌や穂木、仕立て方などを踏まえて新しい区画マップを作成。各区画の特性をより表現するため、このマップを基に全房比率の研究が行われているそうです。
9/20(日)のスペシャルテイスティングイベントでは、クロ・ド・タールの畑の中でも樹齢30年未満の若樹のブドウで造られるプルミエ・クリュ、ラ・フォルジュ・ド・タール・プルミエ・クリュの2023年をご用意いたします。
若樹という点以外は醸造や熟成の工程など、クロ・ド・タールと全く同じように丁寧に造られています。
ブルゴーニュの歴史を紡ぎ、進化を続けるコート・ド・ニュイの宝石、ドメーヌ・デ・ランブレイ
コート・ド・ニュイの中央、「グラン・クリュ・ルート」と言われる街道沿いに位置するモレ・サン・ドニ。
特級畑クロ・デ・ランブレイはそのほぼ中心に位置しています。1365年のシトー会修道院の記録証書にもその名前が残るほど歴史を持つこの畑は、400年以上もの間修道院によって守られてきました。1979年にオーナーとなったサイエ家は、畑の抜本的な改革を行うため、INAO(国立原産地名称研究所)で働いていた栽培と醸造のスペシャリスト、ティエリー・ブルーアン氏を醸造長に起用。畑と醸造の改革に取り組んだ結果、1981年に1級畑から特級畑に昇格を果たしたのです。
2014年からはLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)がオーナーとなり、ティエリー氏が2016年まで醸造長として指揮を執りました。
その後2019年にはドメーヌ・クロ・ド・タールの総支配人だったジャック・ディヴォージュ氏が支配人兼醸造責任者に就任。ジャック氏はブルゴーニュ大学在籍時に、ティエリー氏の下で研修を受けており、彼の意志を引き継いだのです。
ジャック氏は様々な改革を行いました。その取り組みの一つがビオディナミ農法の採用です。
また畑の区画の細分化にも取り組みました。クロ・デ・ランブレイは主に3つの区画に分類されていましたが、ジャック氏はさらに11の区画に細分化。
一つの畑の中でも標高や区画によって土壌が全然違い、これほどの多様性があるのは珍しく、クロ・デ・ランブレイの特性でもあると考えています。
9/20(日)のスペシャルテイスティングイベントでは2022年が初リリースのモレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ クロ・ソルベをご用意いたします。
グラン・クリュに近い味わいと表現される官能的な1本です。
古樹をこだわりの有機農法で仕立てる、ヴォーヌ・ロマネの新星、ドメーヌ・ブノワ・シュヴァリエ
2019年にヴォーヌ・ロマネ村で創業されたドメーヌ・ブノワ・シュヴァリエは、3世代続くブドウ農家の家系を持つブノワ氏が立ち上げた新進気鋭のワイナリーです。
2019年ヴィンテージで「ヤング・タレント・トロフィー」コート・ド・ニュイ部門を受賞し、華々しいデビューを飾りました。
ブノワ氏の父であるモーリス・シュヴァリエ氏は1960年代から畑仕事を継いでいましたが、2008年に引退。
その後、所有する畑の80%が他の生産者へ貸し出されていましたが、2018年にその契約が終了し、ブノワ氏たちの手元に返却されます。これを機にブノワ氏はドメーヌを創業したのです。
ドメーヌは世界中の愛好家の多いヴォーヌ・ロマネ村を中心に、約4haの区画を所有。
祖父の代から引き継がれてきた畑の中には、エシェゾーに隣接するレ・ボー・モンなどの1級畑もあり、優れた区画でブドウ造りを行っています。
また栽培においてはフランス農務省によるオーガニック認証を獲得しているのも特徴。
2018年まで貸し出されていた畑がオーガニック栽培で管理されており、状態が非常に良かったためブノワ氏も同様の栽培を続けています。
9/20(日)のスペシャルテイスティングイベントではドメーヌのトップキュヴェでもあります2022年 ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボー・モンをご用意いたします。実はこのレ・ボー・モン、南側にはオー・ブリュレを挟んで特級畑のリシュブールが、北側にはエシェゾーが広がる非常に恵まれた畑でもあります。
エレガントで高品質なワインを造る、由緒正しきルイ・カリヨンの血統、ジャック・カリヨン
数あるブルゴーニュの白ワインの中でも圧倒的な知名度を誇る銘醸地、ピュリニー・モンラッシェ。
この地で16世紀からワイン造りを続ける由緒正しき老舗ドメーヌ、ルイ・カリヨン。ルイ・カリヨンのワインは「ルイ・カリヨン・エ・フィス」の名でリリースされていましたが、当主であったルイ・カリヨン氏の引退により、2010年ヴィンテージからは息子のジャック・カリヨン氏とフランソワ・カリヨン氏に分割されました。
彼らはそれぞれのドメーヌを設立し、兄のジャック氏が2010年に立ち上げたドメーヌが、このジャック・カリヨンです。ジャック・カリヨンは特級畑ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェをはじめとする5haの畑を所有。ルイ・カリヨンから受け継いだ一切の妥協を許さない丁寧なワイン造りを実践し、カリヨン一族の名に恥じぬ気品あふれるエレガントなワインを生み出しています。
彼の造る美しきワインの秘訣は、脈々と受け継がれてきた丁寧な畑仕事にあります。
ブドウ栽培では除草剤は一切使わず、害虫対策にはボルドー液のみ使用。収穫は手摘みで行い、極端な遅摘みはせず、糖がのって来ながらも、十分な酸が残るバランスを見極めて収穫を実施しています。
またテロワールの特徴を生かすことを大切にしており、その味わいはエレガントでクリーンな印象。ミネラル感豊富で繊細、気品と優雅さを備え、長い余韻には最後まで続くピュアな果実味が感じられます。
9/20(日)のスペシャルテイスティングイベントでは2023年 ピュリニー・モンラッシェをご用意いたします。平均樹齢40年の古樹が織りなす繊細でピュアな味わいをご堪能いただけます。
3回に渡ってご紹介させていただきました「世界が注目するブルゴーニュ10のドメーヌ」。
それぞれのスタイルや哲学の違いなど、非常に奥深い産地でもありますブルゴーニュ。金額が高いから、難しいからと手が届かないと考えずに、是非この機会にお気に入りのワイン、お気に入りの造り手を見つけてみませんか。
イベントの詳細、ご予約は下記の関連するイベントからどうぞ ▼▼▼