![ALAIN HUDELOT NOELLAT アラン・ユドロ・ノエラ]() |
今や伝説となった幻のドメーヌ、シャルル・ノエラ。その今は無き偉大なドメーヌが所有していたリシュブールやロマネ・サン・ヴィヴァンといった綺羅星のごとき偉大な畑を受け継ぐドメーヌのひとつが、アラン・ユドロ・ノエラです。現在はワイン造りを担当するシャルル・ヴァン・カネット氏の手腕により、近年評価をぐっと上げてきています。
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誰もが羨むような珠玉のクリマの数々を所有し、 若い力で飛躍を遂げる注目のドメーヌ。 |
ヴォーヌ・ロマネやシャンボール・ミュジニーを中心に10haの畑を所有、 近年その完成度の高さから再注目を集めるドメーヌ、アラン・ユドロ・ノエラ。 1988年までブルゴーニュ屈指のドメーヌとして君臨し、 最盛期にはかのアンリ・ジャイエ氏とも肩を並べるほどの実力を持っていたと言われる"シャルル・ノエラ"の畑の一部を所有していることで知られています。
このドメーヌの起源は、創始者であるアラン・ユドロ氏が、 前述の名門ドメーヌ、シャルル・ノエラの孫娘にあたるオディル夫人と結婚したことに始まります。 彼女は、シャルル・ノエラが所有していたリシュブールを始めとするグラン・クリュの数々を携え、アラン・ユドロ氏のもとへ嫁いできました。 現在ワイン造りを行うのは、創始者であるアラン・ユドロ氏の孫であるシャルル・ヴァン・カネット氏。偉大な優良畑とともにワイン造りの情熱を引き継いだ彼が、近年評価をぐっと上げている注目のドメーヌです。
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脈々と受け継がれる偉大な畑と、 大切に守られてきた古樹の数々。 |
アラン・ユドロ・ノエラは、リシュブールに0.3ha弱、ロマネ・サン・ヴィヴァンに0.5ha弱、クロ・ド・ヴージョに0.7ha弱、これらグラン・クリュ以外にもシャルル・ノエラから引き継いだクオリティの高いヴォーヌ・ロマネのプルミエ・クリュを所有しています。特にクロ・ド・ヴージョは畑が大きく、区画や生産者によってワインの品質が大きく異なることで知られていますが、 彼らのクロ・ド・ヴージョは類稀な力強さと気品を兼ね備えおり、絶大なる信頼が置かれています。それもそのはず、所有する畑はクロ・ド・ヴージョ城周辺の最優良区画。同じくクロ・ド・ヴージョの品質の高さに定評のあるメオ・カミュゼの畑と隣り合っているのです。
本当に優れた区画、珠玉のテロワールが彼らの誇り。さらに、彼らが所有する畑のブドウの樹齢は総じて高く、平均樹齢はおよそ40年以上。最も若いブドウ樹でも1980年に植えられたと言われています。村名のシャンボール・ミュジニーの畑に植えられている樹齢50年以上の樹をはじめ、ヴォーヌ・ロマネ レ・スショで80年以上、ロマネ・サン・ヴィヴァンで70年以上という古樹もまた、何物にも代えがたい彼らの偉大な財産なのです。
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祖父から孫へ委ねられたワイン造り。 その才能を遺憾なく発揮する若き後継者。 |
現在ワイン造りを担当するシャルル・ヴァン・カネット氏は、1988年生まれ、未だ30代でありながら祖父であるアラン・ユドロ氏より、ブドウ栽培、醸造、マーケティングにいたるまでドメーヌの仕事のほとんどを委ねられています。
シャルル氏は学生時代にボーヌで醸造学を学び、 ニュージーランドやジュヴレ・シャンベルタンのジャン・ルイ・トラペなどで修業。 2008年から本格的にアラン・ユドロ・ノエラの仕事に携わるようになりました。 彼の造るワインはアラン氏が手掛けていたワイン同様、 十分な飲み応えとエレガンスを兼ね備えたワインに仕上がっています。 ロバート・パーカー氏からも高く評価され、「探し求めてでも手に入れたい、
宝石のようなワイン」と称されるほど。「テロワールをより忠実にワインに反映させたい」という想いから、 ブドウの取り扱いに一層の注意を払っています。
収穫時にはブドウがタンクに入れられる前に割れたり、潰れたりしないよう丁寧に扱い、 アルコール発酵は内側をコーティングした鉄製タンクで8日間、低温でのマセラシオン。 この期間を3日間に設定していた以前と比べると、ワインによりはっきりしたストラクチャーを持たせられるようになったといいます。 またソフトに圧搾すること、そしてブドウ果汁の移動に重力式を採用することで ワインに余計な負担をかけず、余分な雑味を出さないワイン造りを実践しています。 新樽比率は、グラン・ヴァンでも50〜60%程度。村名ワインでは20%以下と抑えめ。 これらの新しい試みによって、ブドウ本来の力を存分に抽出しながら、雑味のない骨格のしっかりとしたワインに仕上がるようになってきました。
また、シャルル氏はビオディナミにも強い関心を抱いており、 完全移行は考えていないものの、月の満ち欠けのカレンダーに則って農作業を試みるなど、現状に満足することなく更なる品質向上の為に邁進しています。
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