3月で当店は開店から7年目を迎えます。これもひとえに当店を日頃から支えてくださるお客様のおかげと心より御礼申し上げます。日頃のご愛顧に感謝を込めまして、3月は一層と豪華なワインの飲み比べをご用意しております。その第一弾がシャトーヌフ・デュ・パプの飲み比べです。

フランスはローヌ地方、その中でも南部に位置する銘醸地「シャトーヌフ・デュ・パプ」の赤ワインは、主にグルナッシュを使用して仕立てられることが多いですが、その他にも12種のブドウ品種の使用が認められています。またシャトーヌフ・デュ・パプのテロワールは非常にユニークで、日中の熱を蓄え夜中に保温の役割を果たし、とてもよく凝縮したブドウを育む丸石が転がった土壌や、エレガントなワインを生み出す砂質土壌など、バラエティに富んでいます。これらの条件下で様々な生産者がシャトーヌフ・デュ・パプを手掛けているため、造られるワインのスタイルは様々です。

今回ご用意したワインの1本目は、シャトーヌフ・デュ・パプを語る上で外せない生産者であり、300年以上の歴史を誇る名門「シャトー・ド・ボーカステル」が、現在のボーカステルの基礎を作り上げたジャック・ペラン氏の功績を称えて良年のみリリースする特別キュヴェ「シャトーヌフ・デュ・パプ オマージュ・ア・ジャック・ペラン」。シャトーヌフ・デュ・パプとしては珍しく古樹のムールヴェードルをふんだんに使用した、比類なき凝縮度と幾層にも重なる果実とスパイスの香りを備えた逸品で、過去に4度もワイン・アドヴォケイト誌にて100点を獲得した実績があります。 

そして2本目は、ブルゴーニュのトップネゴシアンに数えられるルシアン・ル・モワンヌが、ローヌに設立したワイナリー「ロテム&ムニール・サウマ」の、好立地のピニャンという区画で収穫されたグルナッシュ100％で仕立てられる「シャトーヌフ・デュ・パプ アリオソ」。 ピニャンは、シャトーヌフ・デュ・パプの頂点に君臨するシャトー・ラヤスも所有する区画で、ガレと呼ばれる熱を吸収する丸い小石を含む砂質土壌であり、ミストラル(風速30m/秒以上で吹き抜ける強風)に年間100日間以上さらされるため、しっかりと成熟しながらフレッシュで活き活きとしたグルナッシュを収穫することができる素晴らしいテロワールです。出来上がるワインは、熟した果実味がありながら重たさを感じさせず、上品な酸と洗練されたタンニンに支えられたブルゴーニュにも通ずるエレガントなスタイルで、コート・ドールのピノ・ノワールがお好きな方にも試していただきたい味わいです。

シャトーヌフ・デュ・パプの名門が手掛ける特別キュヴェと、ブルゴーニュのトップネゴシアンが自身のエッセンスと良質なテロワールから生み出す秀逸なグルナッシュの飲み比べで、個性豊かなシャトーヌフ・デュ・パプの魅力を是非ご体感ください。