2013年のシャトーヌフ・デュ・パプは、非常に乾燥した長い冬から始まったヴィンテージ。天候変動が激しく、ブドウの成熟が遅かったため収穫は遅れ、生産者の腕が試される年となりました。収穫量は少なく例年の約半分。収量減の一方で、収穫された果実は凝縮度が高く、素晴らしい出来でした。ただ2008年や2010年のような全ての要素が力強さに満ちた性格ではなく、抑制のきいた絶妙なバランスに熟れました。こうした年はルシアン・ルモワンヌのような熟成期間の長い造り手には最も向いた年で、テロワールの良さを最高に表現できる環境が整いました。
輝きのあるルビー色の外観。フレッシュなダークベリーに、スパイシーな花のニュアンスが重なった、爽やかでミネラルに富んだアロマがグラスから立ち上ります。
口当たりは非常にスムースで、甘みがありエネルギー溢れる力強い印象。凝縮されたブラックベリーや華やかな花の風味が、エキゾチックなアジアンスパイスのニュアンスと相まって口中を満たします。滑らかなタンニンゆっくりと広がり、長い余韻へと導く逸品です。
評価:ヴィノスにて93~95点獲得
グルナッシュ(100%)