店舗情報
ワインショップ・エノテカ グランツリー武蔵小杉店
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このショップのスタッフレビュー
三瀬
かつてサッカー少年だった私は、このところテレビに釘付けの毎日です。
画面越しに見つめる、はるか太平洋の向こうでの激闘。
世界最高峰の舞台で繰り広げられるスーパープレーに、真夜中であることを忘れ雄たけびをあげそうになりました。
手に汗握る展開に、息つく暇もありません。
血がたぎるような興奮の末、決着がつくころにはカーテンの隙間から朝日が差し込んできます──。
熱い戦いを見届けたら、また暑い一日が始まります。
太陽はどんどんと高くなり、窓ガラスの向こうの世界はカンカン照りです。
ただでさえ夏日だというのに、さきほど終えた激闘の余韻がまだ体の内側に熱を残しています。
「こんな時なら仕方がない、昼からワインを飲むしかない。」
何かと理由をつけて飲むのが性分なもので、ワインへの思いが膨らみます。
しかし休日とはいえ、昼からワインを飲むのはいかがなものかとも思われました。
掃除に洗濯、資格の勉強、やるべきことはたくさん残っています。
そうは言っても、沸き上がるこの熱い思いはいったいどうすればよいのでしょう......。
飲むべきか、我慢すべきか、私の心は揺れます。
そんな時、ふと頭をよぎったのはこの言葉──ハートは熱く、頭はクールに──。
スポーツ選手の鉄則を思い起こし、私は我に返りました。
「昼から飲むのはやめておこう、やるべきことはたくさんあるんだ。」
こうして冷静になった私は、まっすぐ冷蔵庫に向かい、よく冷えた白ワインを取り出しました。
次なる戦いに備え、先ほど見終えた試合の好シーンを振り返ります。
白熱した一戦を目に焼き付けながら私が用意したのは、スペインの白ワイン「サングレ・デ・トロ・ブランコ」2025年 1,870円(税込)です。
「雄牛の血」という猛々しい名を冠したこのワインは、飲む者の気を奮い立たせるようなキレのいい味わい。
ハーブや花のような軽やかな香りと、程よい酸味を伴った柑橘系の爽やかな果実味が魅力です。
フルーティーですっきりとした飲み心地なので、ジリジリと日差しの照り付けるこの季節、冷蔵庫に必ず一本は入れておきたくなります。
ただ、夏のサッカー観戦のお供にこちらのワインを選んだのは、この味わいだけが理由ではありません。
というのも「サングレ・デ・トロ」は 2021年から2024年までの期間、 サッカースペイン代表のオフィシャルパートナーを務めていました。
スペイン好きでワイン好き、そしてサッカー好きな私のために生まれてきてくれたかのような、サッカーと縁深いスペインワインなのです。
それを踏まえてワインを飲んでいると、私の頭にはさまざまな光景が浮かびます。
2021年、サングレ・デ・トロがサッカースペイン代表を支える傍ら、実は私もスペインの首都マドリードで貧乏学生をやっていました。
頻繁にとはいかないものの、注目の試合にはスタジアムまで足を運んだものです。
そこで目にしたのは、子どものころからテレビ画面の向こうに見ていた光景と、スタジアムを覆い尽くす現地の熱狂でした。
その年のヨーロッパ王者に輝いたレアル・マドリードの本拠地「サンティアゴ・ベルナベウ」で浴びた、大地が揺れるほどの歓声。
アトレティコ・マドリードの要塞「メトロポリターノ」で、久保建英選手が劇的な決勝ゴールを決めた夜。
幼いころからあこがれたバルセロナの聖地「カンプ・ノウ」に掲げられた"改修工事中"の看板。
このワインを飲んでいると、あの日々の光景が脳裏に浮かびます。
自分が今、またスペインにいるかのような気さえしてきます。
今や世界中のスポーツが自宅で観られる時代。
皆さんもぜひ、応援するチームや選手に合わせた国のワインを飲みながら試合を観てみませんか?
現地での観戦はできなくても、ワインがスタジアムの熱狂を運んできてくれるはず。
私は4年後も、きっとこのワインを飲むことでしょう。
もう一度、スペインとサッカーへの熱狂を呼び覚ますために。
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ワインの数だけ、飲む人がいる。
飲む人の数だけ、ちょっと話したいことがある。
それでは皆様、また次回の【ワインと小噺】でお会いしましょう。
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