「ザ・ワインズ・オブ・バーガンディ」3ツ星の造り手。

ジュヴレ・シャンベルタンのドニ・バシュレは、英国のブルゴーニュワイン専門家、クライヴ・コーツ氏が出版した「ザ・ワインズ・オブ・バーガンディ」2008年版で、DRCやルロワ、アルマン・ルソーら17生産者と共に3ツ星を獲得した造り手です。元々は樽職人の家系でしたが、祖父母の代に区画を購入し、ドニ・バシュレ氏自身は1980年代半ばからワイン造りに携わっています。 小さいながらグラン・クリュのシャルムも含まれる所有畑はジュヴレ・シャンベルタン中心。コート・ド・ニュイ・ヴィラージュこそジュヴレ・シャンベルタンの隣、ブロションの村にある区画ですが、それ以外はアリゴテも含め全てジュヴレ・シャンベルタン村に位置している、知る人ぞ知るドメーヌです。 そして植えられているブドウの樹齢が特筆に値します。ACブルゴーニュでも30年を数え、村名ジュヴレ・シャンベルタンが平均樹齢80年、一級畑レ・コルヴォーで90年以上、特級畑シャルム・シャンベルタンに至ってはなんと100年以上。この高い樹齢が凝縮味に溢れ、緻密な構造を備えたワインを生み出します。 「何よりもまずフィネスが大切」というのが、ドニ・バシュレのモットー。マロラクティック発酵は人為的な手は加えず自然に任せ、非常にゆっくりと行い、澱引きはおこなわず、初夏の頃までそのままの状態に置きます。そして卵白で清澄、フィルターはかけずに樽から1本1本、手詰め。こうして、純粋な果実と豊かな酸に裏打ちされたストラクチャーのしっかりとした、ミネラル分がよく感じられる、余韻の長さも十分なワインが仕上がります。