「㊈ 久野九平治本店」シリーズは、ワインで言う「村＝ヴィラージュ」ごとの日本酒。こちらは、兵庫県黒田庄エリアの中の「門柳」地区の山田錦100%で造られる1本。テロワールとヴィンテージを表現するため自社で所有し自社栽培で育てた同一収穫年の米を使用しています。

門柳地区は山に囲まれており、「㊈ 久野九平治本店」シリーズの3つのエリアの中で最も九平次が求める味わいになりやすい米を育てられるテロワールです。東西に開けているため日照は長く、山間地で標高が高いため昼夜の寒暖差が生まれる理想的な気候。体感気温は田高や福地と比べて2～3℃ほど低いのが特徴です。

また水も川の水ではなく、山から引かれる冷たい水を掛け流ししているため、水温は低く保たれ、稲が夏バテすることがありません。そして、山が削られて出来た砂が多い地質で、水や肥料が抜けやすいため、稲自身が力強い稲となり、天候と合わさり複雑さやエレガンスさを生み出しやすいテロワールとなっています。

ブルゴーニュで例えるなら、エレガントで複雑な「ピュリニー・モンラッシェ」。白桃やラ・フランス、鈴蘭の香りに、ムスク香やクリームチーズの香りが加わった複雑で優雅な印象。フレッシュな酸味、米の旨み、ミネラル感、そして心地良い苦味のバランスが素晴らしく、ビロードのようなテクスチャーと共に、テロワールを連想させるエレガントな余韻が長く続きます。

フレッシュな酸味、米の旨み、ミネラルを伴った心地よい苦味のバランスが素晴らしく、ローストビーフやジビエ、焼肉などのお肉料理との相性が抜群。また、ワイングラス、特にブルゴーニュグラスでお召し上がりいただくのがおすすめです。