ギムレット・グラヴェルズ シラー

ニュージーランドワインのアイコン的存在として知られるトリニティ・ヒルは、
元モートン・エステートの天才醸造家ジョン・ハンコック氏がホークス・ベイの小地区
ギムレット・グラヴェルズの地に可能性を見出し設立したワイナリー。
ホークス・ベイの伝統的なブドウ品種シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロに加え、
シラーやヴィオニエといったローヌ品種をホークス・ベイに初めて植樹。
ボルドー品種がメインだったホークス・ベイでローヌスタイルを持ち込んだパイオニアとして、
一躍名を馳せるようになりました。1997年ワイナリー設立時に加わった、世界各地で醸造を経験し、
ニュージーランド・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー2005とホークス・ベイ・ワイン・アワーズ2006において
立て続けに最優秀醸造家に選ばれた経歴を持つワーレン・ギブソン氏と共に、
エレガントで力強い、ローヌスタイルのシラーを中心としたワインを生み出しています。

ニュージーランド最古のワイン産地であるホークス・ベイは、冷涼な海洋性気候。
トリニティ・ヒルは、その中でもナルロロ川沿いの沖積土壌が深く堆積し、
有力土壌とされるギムレット・グラヴェルズ地区を中心にワインを造っています。
この特異な痩せた土壌により、ブドウの樹勢はコントロールされ、収量は抑えられ、
より凝縮感の高い風味とアロマを備えたワインが生み出されるのです。

ジョン・ハンコック氏とウォレン・ギブソン氏が造り出すワインは高い評価を受けており、
殊、シラーにおいては右に出るものはいないとさえ言われています。
それを証明するように「オマージュ・シラー」はジェームス・サックリングが選ぶ
2014年の年間トップ100ワインで11位、2016年にニュージーランドトップ100ワインで2位にランクイン。
世界でもトップクラスとされるレストランにオンリストされ、ワインのプロからも信頼を得ています。
また、モンテプルチアーノ、アルネイス、テンプラニーリョやトゥーリガナシオナルといった
多様なブドウ品種にも取り組み、ギムレット・グラヴェルズの新しい可能性に挑戦し続けています。

こちらのギムレット・グラヴェルズ・シラーは、
ギムレット・グラヴェルズ地域の数ヶ所の自社畑のブドウから造られるキュヴェ。
手摘みで収穫されたブドウは区画やクローンごと分けて発酵。
20～25％は全房発酵のため、爽やかでアロマティック、
ストラクチャーがしっかりしたワインが出来上がります。
ブレンド後、醸しを経たワインは、新樽と古樽を組み合わせたフレンチオークの小樽で14か月間熟成。
熟成の間は澱を撹拌させ、澱引きは最小限に留めるなど、
ピノ・ノワールに典型的な熟成方法が採られます。

そうして造られるワインは、果実味たっぷりのエレガントな味わい。
鴨肉や鹿肉、その他のジビエ料理と好相性です。