クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブラン・ド・ノワール

ドメーヌ・ユベール・ヴェルドローは、1994年に現当主である
ティエボー・ユベール氏によって設立された新進気鋭のドメーヌです。

ドメーヌの名前は、母親であるマリー・フランス・ユベールさんへのオマージュとして、
彼女の旧姓であるヴェルドローに由来しています。
ヴェルドロー家は、1974年までヴォルネイでヴィニュロン（ブドウ農家）を生業としていました。
1974年の父、ラエル・ヴェルドロー氏の引退を機に、
マリー・フランスさんは2.9haの畑を相続しましたが、
当時ワイン造りには関わっておらず、夫と3人の子供たち共に
夫の出身地であるアルザスに住んでおり、相続した畑は他人に貸し出していました。

ワイン造りとは縁遠い状況ではありましたが、息子である現当主のティエボー氏は
ストラスブールのホテル学校でホテル・マネージメントとソムリエの資格を取得。
カンヌのレストランでソムリエとして働く中で、
ニコラ・ジョリーやドメーヌ・ゴビー等のワインに感銘を受け、
1989年にマルセル・ダイスでヴァンダンジュ（ブドウの収穫）を経験。
ブルゴーニュに畑があることを話すと、マルセル・ダイス氏から直接ワイン造りを勧められたこともあり、
ブルゴーニュの畑を受け継ぐ決意をします。
3年間ボーヌの大学で栽培と醸造を学びながら、
従兄弟が経営するヴォルネイのドメーヌ・マーク・ブレで働いた後、
1994年には自身のワインをリリース。
現在では計9haの畑をヴォルネイ、ポマール、ピュリニー・モンラッシェ、
ムルソー、ブーズ・レ・ボーヌを所有しています。

2001年からオーガニック栽培をスタート。
2005年には全ての畑をビオディナミに変換し、デメテールの認証を受けています。

こちらのクレマン・ド・ブルゴーニュ・ブラン・ド・ノワールは、
ブルゴーニュ・ルージュで使われるヴォルネイのピノ・ノワールを100％使用。
クレマンはシャンパーニュ製法で造られるため、通常9ヶ月の瓶内熟成が定められていますが、
ユベール・ヴェルドローでは、最低18ヶ月もの長期熟成が行われています。
この作業により、キメの細かい泡が生み出され、
リリース直後から熟成感のある飲み頃のクレマンが生まれています。
生産量は約3,000本。
基本的に単一ヴィンテージのブドウのみ使用していますが、、
熟成期間が3年以下の為、NV（ノン・ヴィンテージ）として出荷されています。

酒質がしっかりとしていながらも、優しい味わいのブラン・ド・ノワール。
食事とも合わせやすい1本です。