シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・ザムルーズ

シャンボール・ミュジニーの偉大なプルミエ・クリュ、
レ・ザムルーズの最大の所有者であるロベール・グロフィエ。
1930年代から50年代にかけて畑を買い増し、ネゴシアンにワインを販売していました。
現在のドメーヌの基礎を確立した、前ロベール・グロフィエ氏の妻である、
セルジュ女史の勧めもあり、1973年から瓶詰を開始。
醸造設備を整え、テイスティングルームを併設したドメーヌへと生まれかわりました。

ロベール氏自身は、現在引退状態にあり、
息子のセルジュ氏がドメーヌの当主を務め、
ボーヌの醸造学校で学んだ孫のニコラ氏が栽培と醸造に携わっています。

グロフィエで栽培されているブドウ樹の仕立ては、
ブルゴーニュで主流の、支柱に張ったワイヤーで垣根に沿ってブドウを植えて
伸びた枝や長梢をワイヤーに結びつけて延ばすギュイヨ式ではなく、
２つの芽からなる短い枝を４本剪定して形成される、コルドン・ロワイヤ。
ブドウ房の間隔を広げることで風通しと日照を向上させ、
樹勢を抑えることが可能となります。

1984年以降は、ステンレスタンクを使用し、ブドウは破砕せずに
低温マセラシオンを一週間行った後、
自生酵母による自然発酵を行います。
新樽の使用は控え目で、村名ジュヴレ・シャンベルタンで約20％、
プルミエ・クリュで約50％、グラン・クリュで60％程度に留め、
12〜13ヶ月間の樽熟成を施します。

ワインボトルにもドメーヌのこだわりがみられ、
首の部分がボルドー型のように平行になっており、
コルクが密着しやすい形状のものを使用しています。

そうして造られるワインは、深い色合いで、濃密で味わい深く、
熟成のポテンシャルにも優れており、実直。
研ぎ澄まされたエレガンスが感じられ、造り手の
表裏のない誠実な姿勢を体現したワインが生み出されています。
ブルゴーニュファンのみならず、一度飲めば、誰もが心を奪われる造り手です。

ロベール・グロフィエを知るに必飲である一級畑レ・ザムルーズ。
実質的にはグラン・クリュと言っても過言ではないほどの
クオリティと評価を誇り、その気品に満ちた味わいで
ブルゴーニュラヴァーを魅了し続ける畑です。

ロベール・グロフィエは、表土の浅い急峻な斜面に畑を持っており、
他の造り手のレ・ザムルーズと比べて、
たっぷりと日照を浴びた快活さに溢れた味わいを堪能できます。

生産量が少なく市場でも品薄のため、見つけたらすぐに手に入れたい一本。
是非この機会をお見逃し無く。