ブラスケス社は、イベリコ豚の成育に最適なドングリの森林地帯、イベリコハムの発祥の地と言われるギフエロにおいて1932年に創業。多くの生産者が仕入れた豚を加工して生ハムを生産する昨今、創業以来80年以上もの経験と代々受け継いでいます。自然製法を重視した独自の製法にもとづき、豚の餌の栽培、豚の飼育から屠蓄、カッティング、塩漬け、熟成に至るすべての工程を一貫して行っている数少ない生ハム生産者です。

生ハムの原料となるイベリコ豚。ブラスケス社では、オークとドングリが豊富な環境の、バダホスからセビリアにまたがる広大な放牧地で約6万頭ものイベリコ豚を飼育し。約3万haに及ぶ広大な放牧地では、放畜はもちろん、豚の飼料となる穀物の栽培を行っており、完全なる「ブラスケス・メイド」に徹底的にこだわり続け、最高のイベリコ製品を生産しています。

白豚を使用した「ハモン・セラーノ」に対して、黒豚のイベリコ豚は「ハモン・イベリコ」と呼ばれ、区別されます。豚の後ろ足を使用した「ハモン」は、前足「パレタ」に対してももの肉が大きく、サイズも数倍大きな生ハムで、濃厚な旨味が特徴。イベリコ豚の規定上、豚を森林で放牧中に一定量を超えるどんぐり（＝ベジョータ）を食べて育てられたイベリコ豚から製造された製品だけが、イベリコ・ベジョータを名乗ることができます。

こちらは、ハモン・イベリコの原木をコルタドール（生ハムのカンティング職人）により、1枚1枚ハンドカットしたものを手軽に楽しめるスライスパック。原木の固体や部位により、その状態や味わいが変わってくるため、職人技により大きさや厚みを絶妙に変えながらスライスした逸品です。

こちらのイベリコ・アドミラシオン、“アドミラシオン”という呼称は、ブラスケス社固有のもの。屠畜する体重になるまで、ベジョータ（どんぐり）、木の実、草、その他の自然の産物のみを食べ、その後他の補完飼料を与えられることなく育ったイベリコ・ベジョータを、ブラスケス社の先代から伝統を受け継いだマエストロの研ぎ澄まされた視覚、触覚、嗅覚に基づき、一本一本注意深く選別。長期熟成に見合う良い個体の商品だけを選別し更なる追熟を行い、平均48ヵ月もの熟成を経たものが「アドミラシオン」としてリリースされます。

また、商品に明記されている"JAMON DE BELLOTA IBERICO 50 RAZA OBERICA"とは、豚の血統（純潔度合）を示しています。デュロック種100％（父）とイベリコ種100％（母）を交配させて誕生する50％イベリコ種の豚を使用することがブラスケスのこだわり。デュロック種を掛け合わせることにより、より赤身にサシが入り、オレイン酸が高く融点の低いイベリコ特有の甘い上質な脂身が楽しめるようになります。

口に含むと、長期熟成の香りとイベリコ豚の旨味が広がります。48ヵ月もの長期熟成を経ている為、かなりの複雑味を感じる味わい。噛めば噛むほど旨味が増し、コクのある味わいを楽しむことができます。原木からプロのコルタドールにより全てハンドカットで製造される究極の生ハムスライスを、この機会にぜひお楽しみください。