世界有数のワイン銘醸地として知られる、南オーストラリアのバロッサ・ヴァレー。グラント・バージは、この土地で1855年からワインを造り続ける一家の5代目、グラント・バージ氏により1988年に設立されました。オーストラリアでもトップクラスの生産者として知られ、多くが大手資本傘下となっているオーストラリアでは珍しく家族経営を続けているワイナリーです。

赤ワインの銘醸地であるバロッサ・ヴァレーと、白ワインに最適なイーデン・ヴァレーに350haの土地を所有（借用畑を含む）。 これらの地区は世界有数の高級テーブルワインの産地として知られる銘醸地で、彼らが所有する畑のうち15％は樹齢80年を超えており、その他のブドウ樹も10年から50年以上の樹齢を誇っています。

特に、トップ・キュヴェであるミシャック・シラーズに使用されるブドウの樹齢は100年を超えている超古樹で、所有する大半が歴史あるブドウ畑なのは古くから続く家族経営ならでは。このように樹齢が高く、クオリティの高いブドウを生む畑を多く所有していることから、グラント・バージはプレミアムワインからテーブルワインまで幅広い価格帯での高品質ワインを生産できるのです。

グラント・バージのワイン造りの哲学は「最良のものを造ること」。経験豊かな醸造用ブドウの栽培専門家チームと、献身的で誠実な栽培農家が共同で運営することで、ブドウの品質は常に最高レベルに維持されています。各ブドウ品種ごとに適した土壌を選び、最適な条件の下で収穫量を少量にコントロールすることで、最良のブドウが得られ、そして最上級のワインが誕生するのです。

「最良のテロワール、最良の気候、最良の醸造技術を組み合わせることにより、自然に最良のワインが生まれる」と考えているグラント・バージ氏。そして、彼はグラント・バージのワインが「真のバロッサ」を表現しているということを強調しています。銘醸地バロッサ・ヴァレーを代表するシラーズをはじめ、幅広いラインナップでその魅力が余すところなく表現されているのが彼らの真髄と言えるでしょう。

こちらは5代目であるグラント・バージが、先代たちへの感謝の想いを込めて造った、フィフス・ジェネレーション・シリーズ。彼らが造るベンチマーク・シリーズのさらに上のランクで、ワイナリー曰く、典型的なバロッサ地域のシラーズができたとのこと。ブドウを収穫後、破砕・除梗を行いステンレスタンクで発酵。アメリカンオークとフレンチオークの両方を用いて約18ヵ月間の熟成を行います。

こうして造られるワインは、熟した赤系果実のニュアンスが感じられます。とても肉付きの良いワインで、成熟した果実味と甘く丸みのあるタンニン、そして酸味がフレッシュな余韻を演出。じっくり煮込んだお肉料理やチーズとの相性がピッタリな赤ワインです。