ムルソー プルミエ・クリュ ポリュゾ・ドゥシュー

ムルソーの土地を熟知し、ムルソーを知るために飲むべき生産者の一人、ドメーヌ・テシエ。
ワイン評論家ジャンシス・ロビンソン女史がその卓越した技量を認め、シャブリの最高峰
ヴァンサン・ドーヴィサも一目置く醸造センスの持ち主で、今やムルソーの新星として注目されています。

ドメーヌ・テシエが所有する7.5haの畑は、シャルムやポリュゾ、ジュヌヴリエールといった
名立たる一級畑のほか、カス・テットやグラン・シャロンなどムルソーを代表する畑ばかり。
素晴らしい畑を持ちながら、これまで無名であったのは、
現当主アルノー氏の父親であるミシェル氏の代まで畑は他の生産者に貸し出しており、
ミシェル氏がブドウ栽培を始めた後も、ブドウの大半はネゴシアンに売っていたからです。

アルノー氏はボーヌの職業訓練校でブドウ栽培とワイン醸造を学び、
父のもとやピュリニー・モンラッシェ村のジャン・ルイ・シャビで働いていましたが、
父ミシェル氏が他界した2006年、弱冠21歳にしてドメーヌを継ぐ道を選び、
ブドウ栽培のみならず、本格的に元詰めすることを決意。
「健全なブドウと低収量がワインのクオリティを決める」という信条のもと、人を雇うことなく、
海外やブルゴーニュのドメーヌで働いていた経験のある妻のカトリーヌ女史と実質2人で
休むことなく畑仕事に従事しています。

栽培においては、除草剤や殺虫剤を使用しないビオロジックを主に採用。
1haあたり1万本という高密度に植えられた畑は、念入りに剪定され、
ブドウを直射日光や雹などから守り、ゆっくりと成熟するように除葉は行いません。
香りとフレッシュ感を第一に考えるアルノー氏は、標準よりも早めに収穫を行い、
ワインの熟成に用いる新樽率も、30％以下と低く抑え、
テロワールの個性をいかにワインの中で際立たせるかということに重点をおき醸造を行います。

ドメーヌ・テシエのワインには、研ぎ澄まされたミネラル感が特徴の透明感のあるスタイルで、
繊細なアロマと引き締まったボディが特徴。
エレガンスの境地に達した、ムルソーの新世代に相応しい味わいです。

その実力から、アルノー氏の名は瞬く間にワイン関係者に知れ渡ることとなり、
日本でも、ワイナート78号　『現地ソムリエが選ぶブルゴーニュベストバイ30』、
『注目の造り手12　"Rising Stars in Bourgogne 2015"』に掲載されました。
まさに今後最もブレイクが期待されるブルゴーニュの造り手の1人です。

こちらのポリュゾの畑のブドウ樹の80％は1950年に、残りの20％は2000年と2006年に植えられました。
マンゴーやパパイヤのエキゾチックな香りと、強い密度と凝縮感に富んだ味わいが特徴です。