店舗情報
ワインショップ・エノテカ横浜元町店
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このショップのスタッフレビュー
楠木
皆さま、こんにちは。
今回は7月19日から発売しております新規生産者をご紹介致します。
オンラインや一部店舗限定で販売していたものでしたが、この度横浜元町店にも入荷してまいりました!
エノテカでは扱いの少ないカンパーニア州の造り手、興味深いですね!
ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
「カンパーニアってどこ?」となっている方も少なくないと思います。
では「ナポリ」という名前は聞いたことがあるのでは?
観光地として大人気なこの町、美しいカラフルな港がとっても有名ですよね!
南イタリアで最も有名な海の洞窟、「青の洞窟」もこのナポリにございます。
またナポリといえばピザ!港町ならではの海鮮やモッツァレラーズなどグルメなエリアでもあります!
イタリア20州の中で面積は真ん中くらいの広さですが、人口は500万人越えとイタリアで最も人口密度の高い州とのこと。
ナポリを中心とした沿岸部は観光業を中心に非常に栄えている反面、その周りはワイン造りや酪農がメインとなっている州です。
そんなカンパーニア州の北部、ラツィオ州との州境にあるのが本日ご紹介する「エノズ」。
2013年に設立された家族経営のワイナリーです。
お父様までは代々農家をしており、それまでもワインを造って販売していたそうですが、移住を機にこのワイナリーを立ち上げたそうです。
ローマ字だと「ENOZ」と書きますが、これはファミリーネームのゼノ氏のアナグラムから由来。オシャレですね~。
エノズはただ美味しいワインを造るだけではなく、土地の本質と世代を超えた職人の努力を表現することを使命としており、家族の歴史や土地との深いつながりを象徴するものとして情熱をこめています。
ブドウ畑はカンパーニア州北部の死火山であるロッカモンフィーナの斜面に22ha所有しています。
ローマ人もこのエリアを高級ワイン産地の一つとして重宝していたとのことですので、銘醸地なのは間違いないですね!
火山性土壌がブドウ造りに理想的なエリアの一つであることは日本人である我々なら想像に難くありません。
北は北海道・余市、長野では千曲川エリア、日本が誇る山梨も富士山の麓ですし、九州では阿蘇山の火山灰からなる熊本や大分などなど…
ワインの名産地と火山は密接な関わりがあるというのは間違いありません!
こちらがオーナーのロベルト・ゼノ氏。
娘のアレッサンドラ氏と共に経営しており、ロベルトさんはワイン造り、娘さんはエチケットなどグラフィック担当だそうです。
趣味は読書、特にギリシャやローマの古典文化がお好きとのこと。
そういった哲学的な概念がワインの造り方やエチケットにもそれが色濃く反映されています。
あとで詳しく説明しますが、ワインの名前が「ラッティモ」=「現在」だったり、「イル・カオス」=「混沌」だったり…
「ワイン」はただの飲み物ではなく、ワインを通じて過去・現在・未来、自身や家族の歴史を伝えるツールである。
そんなメッセージをワイン1本1本に込めている、そんな造り手さん。
教養の乏しい私にはやや難しいですが、ただ美味しいワインを造るだけではない、というのはよくわかります!
さて、このエノズの最も注目すべき点は「アンフォラ」にこだわってワイン造りをしていること。
アンフォラは陶器の壺や容器を指しており、木樽やステンレスではない伝統的な醸造方法です。
元々は古代ギリシャ・ローマでワインやオリーヴオイル、その他必需品を運搬・保存するための持ち手の付いた細い入れ物だったんですが、いまアンフォラというとワインを醸造する卵型の壺が一般的ですね。
余談ですが、ジョージアではこのアンフォラを使った「クヴェヴリ製法」という造り方が有名です。
アンフォラにブドウを丸ごと入れて地中に埋める、というなんとも大胆な造り方ですがこれがなんと今日の「オレンジワイン」の元なんですね。
地元ではオレンジワインとは区別してアンバーワインなんて呼ぶそうですが、この話はまた別の機会に。(笑)
さて、このエノズで使っているアンフォラ、セラミック製らしいんですが驚くことに全て手作りだそうです!手間暇かかってます…(笑)
このアンフォラで発酵からマセラシオン、醸造まで行ういわゆる自然派な造り方。
近年ではこうした「古くて、新しい」製法の造り手が多くなっています!
木樽やステンレスタンクではなく、アンフォラで造るとどんないいことがあるのか、疑問に思っている事かと思います。
まずどの容器を使うのかは、どれがいい悪いはありません。
品種や土地によっての向き不向き、その土地の文化や歴史、造り手の想いや現実的なコストの問題などなど…要因は様々です。
それを踏まえた上で、アンフォラの特徴をご紹介します!
・純粋なぶどうの味わいが表現できる
やはりこれに尽きるのではないでしょうか。
木樽では香りがついてしまいますから、圧倒的に差別できる点ですね。
「じゃあステンレスタンクでいいじゃん」と言われている気がしますね。(笑)
これがステンレスとも全く違う表現になるのがミソです。
ステンレスタンクは酸素を一切入れてくれませんので、シンプルな味わいというか直線的なワインになりがちですが、
このアンフォラは微小ながら酸素を通してくれるので、複雑味のある多層的なアロマが生まれるんです!
もちろん温度管理が難しかったり、カビなどの衛生管理には不向きですので手間がかかるのは間違いありません。
しかしエノズではこの火山性土壌の個性や海が近いミネラル感を表現する上でこのアンフォラは欠かせない、と考えているんです。
いかがでしょうか。
この滋味深いワイン、ぜひ一度試してみていただければ幸いです!
今回入荷したのは下記の4銘柄です。
・イル・レ・エ・ヌード・ロザート 2022
・ラッティモ・ファランギーナ 2022
・ラ・モナーデ・フィアーノ 2022
・イル・カオス・プリミティーヴォ 2023
私の推しはフィアーノ!
フレッシュであり、複雑味があり、ややスモーキーな印象もあり、余韻に続くほろ苦さもあり…
一言で表現できない「混然一体」という感じですね。
自然派ワインが好きな方はもちろん、エレガントなワインがお好きな方にもおすすめです!
ぜひこの機会に店頭にてお買い求めくださいませ。
古典的な造りで土地と歴史のストーリーを紡ぐ、滋味深いワインの造り手、エノズ。こちらはプーリア州の土着品種、プリミティーヴォを用いて造られるロゼです。エチケットの由来となっているのは、童話「裸の王様」による哲学。甘やかな果実味と旨味が見事に調和した、リッチなスタイルです。
古典的な造りで土地と歴史のストーリーを紡ぐ、滋味深いワインの造り手、エノズ。こちらはファランギーナで造られるオレンジワインです。「過去」と「未来」で構成された、一瞬の「現在」をモチーフに生み出されたキュヴェ。アンフォラの使用による柔らかい口当たりと、しっかりとした骨格を備えた滋味深い味わいをお楽しみください。
古典的な造りで土地と歴史のストーリーを紡ぐ、滋味深いワインの造り手、エノズ。こちらは、フィアーノを用いて造られるオレンジワインです。キュヴェ名であるモナーデは「精神の原子」という意味。 テロワールが持つ全ての特徴、価値、美しさが反映されたキュヴェとなっています。様々な要素が混然一体となった、グルマンな逸品をご堪能ください。
古典的な造りで土地と歴史のストーリーを紡ぐ、滋味深いワインの造り手、エノズ。こちらは、プリミティーヴォで造られる赤ワインです。生産者の人生における根本的な変化を暗喩した、「混沌」という意味を持ち、全ての始まりを表すキュヴェ。火山性土壌のミネラル感が際立ったスタイルで、多層的な仕上がりとなっています。
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