店舗情報

ワインショップ・エノテカ博多店

〒812-0027 福岡県福岡市博多区下川端町3-1博多リバレイン B2F
ワインが飲めるショップ
レンタルセラー取扱店
店舗ページをみる

※マイショップにご登録いただくと、アプリ、メールでショップからのお知らせを受け取れます。

過去のブログ


このショップのスタッフレビュー


博多店のブログ

多様性豊かなオーストラリアワイン②

柳田 順子

2025.08.28
ブログメイン画像

ヤラ・ヴァレーのワイン造りを復活させたパイオニア

オーストラリアのヴィクトリア州、ヤラ・ヴァレーに位置するワイナリー、ヤラ・イエリング。


創業者のベイリー・カラドス氏が1969年に12haの畑を購入したことから、ワイナリーの歴史は始まりました。

当時は、酒精強化ワインに需要が高まっていた時代でした。カラドス氏はいち早く、この土地の可能性を見出しスティルワインを造り始めたパイオニアなのです。


ワイナリーを創設する以前、植物学の研究者であったカラドス氏は、ヨーロッパで研究⽣活を送っていました。

オックスフォードで出会ったヨーロッパワインのエレガントで洗練された味わいに感銘を受け、フランスやスペイン、ポルトガル、イタリアの銘醸地を研究。

その後オーストラリアに戻り、メルボルン大学で植物学の研究員として着任していた傍らで、自分が好きなスタイルのワインを造るため、ブドウ畑を探し始めました。


そこでたどり着いた場所が、ヤラ・ヴァレー。

購入した地をヤラ・イエリングと名付け、1973年にボルドースタイルのドライ・レッド・No.1、北ローヌスタイルのドライ・レッド・No.2のファーストヴィンテージをリリースしました。

ワインメーカーのサラ・クロウ氏(写真左上)

2013年からヤラ・イエリングのワインメイキングを担うサラ・クロウ氏は、ハンター・ヴァレーや、アメリカ オレゴン州、フランス ローヌ地方でワインメイキングを学んだ経験の持ち主。

2009年にはハンター・ヴァレー・レジェンド・アワードにてライジング・スター・オブ・ザ・イヤーに輝いた、才能溢れる人物です。


サラ氏がワインメーカーとして就任した後、ヤラ・イエリングの伝統的な醸造法を継承しつつ、彼女が経験で培ってきた技術も取り入れています。

これは、カラドス氏がワインを造っていた時代から気候やワインの流行も少しずつ変化しているため。その変化を見逃さず、偉大な歴史の重みに押し潰されずに新しいことにチャレンジする姿勢が、今のヤラ・イエリングのワインに投影されているのです。



ヤラ・ヴァレーにて創業160年以上の歴史を誇る「イエリングバーグ」

前列左から4代目デヴィッド氏、サンドラ氏兄弟 後列左から3代目キャサリン氏、ギル氏夫妻

イエリングバーグは、1863年にスイス出身のフレデリック・ギョーム・ド・ピュリー男爵がヴィクトリア州ヤラ・ヴァレーに設立した、ヤラ・ヴァレーで最も歴史あるワイナリーです。

450 haの土地を手に入れ、そのうち32 haにぶどうを植え、牧場とワイン造りを同時に始めました。以来、同一家族による経営が続いています.


1885年に重力を活用した造りのワイナリーとセラーが完成。

現存するこの建物は、オーストラリアのナショナル・トラスト(市民が自分たちのお金で身近な自然や歴史的な環境を買い取って守るなどして、次の世代に残すという運動)に登録されており、現在もワインの保管に使用されています。

彼らが所有する自社畑は、標高100~140mに位置。

泥岩と石灰質シルト岩に、古代の風化したシルト質灰色ロームが重なった土壌です。


イエリングバーグは大きく分けて下記の2つの自社畑を所有しています。

イエリングバーグが所有する自社畑


①オールド・ヴィンヤード 2.2haの北東向きの自社畑。 1860年代にピュリー家が最初に植樹した畑で、現在は1969年以降に植樹されたブドウを栽培しています。 品種はシャルドネ、マルサンヌ、ルーサンヌ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベック、プティ・ヴェルド。 ②ニュー・ヴィンヤード 9.5haの北向きの自社畑。 1999年にヴィオニエ、シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨンを植樹。 オールド・ヴィンヤードと比べ、標高が若干高く、岩が多く、より傾斜が大きいのが特徴です。 ※気候変動や病害発生時の対応力を高める目的で、 2021 年に南向きと東向きの畑でも植樹を開始。

イエリングバーグでは、後世に続く持続可能な営みを指針とし、牧畜業とあわせた総合的な取り組みを実践。

羊を1,750頭、牛を280頭所有し、500haという広大な敷地で牧畜やブドウ栽培を行っています。


イエリングバーグの特筆すべき点は、自社畑のブドウのみしか使用しないこと。

他の農家から購入するのではなく、品質管理を徹底することに重点を置き、自ら栽培したブドウのみからワイン造りを行っています。


醸造においては、「バランスのとれたエレガントなワイン」を標榜し、使用する樽はフレンチオークのみ。

若くても楽しめますが、ゆっくりと熟成を経て真価が発揮されるワインを手掛けているのです。




さて、2回にわたってオーストラリアワインについてお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。


実は9月28日(日)にワインショップ・エノテカ博多店にて彼らのワインを楽しめるテイスティングイベントを開催することになりました。

何と今回、ジャイアント・ステップスより醸造・栽培長のメラニー・チェスター氏、メイヤーよりオーナーのティモ・メイヤー氏、ヤラ・イエリングよりワインメーカー、サラ・クロウ氏、イエリングバーグよりオーナーのサンドラ・ド・ピュリー氏の4名が来場します。


是非この機会に彼らのワインを楽しみながら、熱い思いを直接聴いてみませんか。

皆さまのご参加をお待ちいたしております!

関連するイベント

ぜひ知って体験してほしい!「Find your Best!」
  • テイスティング
ぜひ知って体験してほしい!「Find your Best!」
2025年9月6日 (土)
受付終了
ワインショップ・エノテカ博多店
Vin de Desir 「ヴァン・ド・デシール」
  • テイスティング
Vin de Desir 「ヴァン・ド・デシール」
2025年9月12日 (金) 〜 2025年9月18日 (木)
空席あり
ワインショップ・エノテカ博多店
生産者来日イベント「ヤラ・ヴァレー4生産者合同来日」
  • イベント
生産者来日イベント「ヤラ・ヴァレー4生産者合同来日」
2025年9月28日 (日)
残りわずか
ワインショップ・エノテカ博多店
    この記事をシェア

    公式SNS・APP

    最新情報やワインの読み物を 毎週お届けします

    line お友達登録

    お買い物に便利! アプリ限定クーポンも随時配信

    公式アプリ

    ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
    妊娠中及び授乳中の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。

    ほどよく、楽しく、良いお酒。のんだあとはリサイクル。

    エノテカ株式会社はアサヒグループです。