ヤラ・イエリング YARRA YERING
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オーストラリア ビクトリア ヤラ・ヴァレー
ヤラ・ヴァレーのワイン造りを復活させたパイオニア
オーストラリアの中でも注目の冷涼産地ヤラ・ヴァレーのワインを発展させた先駆的ワイナリー、ヤラ・イエリング。2022年のハリデー・ワイン・コンパニオン・アワードにおいて、「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、高い評価を受けるオーストラリアの生産者のひとつです。現在醸造を担うサラ・クロウ氏は2017年に女性で初めてジェームス・ハリデーの「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」に選出された実績を持つ、名醸造家。オーストラリア国内のみならず、世界でも高い評価を獲得しているワインを生み出しています。
エノテカ初入荷のアイテム5銘柄が到着!
この度、新規取り扱いの5銘柄を含む6銘柄が初入荷いたしました。ワイナリーのアイコニック・ワインで、2018年ヴィンテージがジェームス・サックリングにて96点を獲得した「ドライ・レッド・ワイン NO.1」を筆頭に、評価誌で90点以上の高評価を獲得している銘柄が到着。また、オーストリア国内で多くの賞を受賞歴もあるクレシー・シャルドネの最新2022年ヴィンテージもご用意しています。この機会を是非お見逃しなく!
目次
ヤラ・ヴァレーにおいて、ワイン造りに貢献した名門
ヤラ・ヴァレーのワインを発展させたヤラ・イエリング。その歴史は、1969年に植物学者であったベイリー・カラドス氏が12haの畑を購入したことから始まりました。当時は、酒精強化ワインなどのパワフルなワインに需要が高まっていた時代。彼はヤラ・ヴァレーにおけるファインワインの可能性を見出し、スティルワインを造り始め、発展させたパイオニアと呼ばれる人物なのです。
ワイナリーを創設する以前、植物学の研究者であったカラドス氏は、ヨーロッパで研究⽣活を送っていました。オックスフォードで出会ったヨーロッパワインのエレガントで洗練された味わいに感銘を受け、フランスやスペイン、ポルトガル、イタリアの銘醸地を研究。その後オーストラリアに戻り、メルボルン大学で植物学の研究員として着任していた傍らで、自分が好きなスタイルのワインを造るため、ブドウ畑を探し始めました。
そこでたどり着いた場所が、オーストラリアでも比較的冷涼な地域であるヤラ・ヴァレー。購入した地をヤラ・イエリングと名付け、1973年にボルドースタイルのドライ・レッド・No.1、北ローヌスタイルのドライ・レッド・No.2のファーストヴィンテージをリリースしました。
1991年には、オーストラリアで著名なワイン評論家のジェームス・ハリデー氏が「長年に渡り、ヤラ・イエリングのドライ・レッドを支持している」と称賛。ワインの評判は年々高まっていき、オーストラリアやヤラ・ヴァレーで、その地位を不動のものにしていきました。
2008年にカラドス氏が亡くなった後は、長年親交のあった2人の友人に経営権が託され、その後2013年サラ・クロウ氏がワインメーカーに就任。現オーナーと彼女は、カラドス氏の独自の理論に基づいたブドウ栽培や醸造を実践し、その遺志を引き継いでいます。
新たな歴史を築き、輝かしい実績を誇る名醸造家
2013年からヤラ・イエリングのワインメイキングを担うサラ氏は、ハンター・ヴァレーや、アメリカ オレゴン州、フランス ローヌ地方でワインメイキングを学んだ経験の持ち主。2009年にはハンター・ヴァレー・レジェンド・アワードにてライジング・スター・オブ・ザ・イヤーに輝いた、才能溢れる人物です。
サラ氏がヤラ・イエリングにきて最初に行ったことは、カラドス氏のワイン造りの細部を理解すること。ヤラ・イエリングの名声を保ち続け、尚且つ自分の知っている方法やスタイルでヤラ・イエリングのワインを造ることを大切にしています。就任してわずか4年後の2017年には、女性で初めてジェームス・ハリデーの「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」に選出されました。
ヤラ・イエリングはヤラ・ヴァレーのワインを評価する2021年ヤラ・ヴァレー・ワイン・ショーにおいて、生産者部門最高評価、シングル・ヴィンヤード部門最高評価を獲得。さらに、2022年のハリデー・ワイン・コンパニオン・アワードにおいて「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、オーストラリアやヤラ・ヴァレーを代表する生産者のひとつとして輝かしい実績を誇っています。
ブドウ栽培に理想的なテロワールで実践する無灌漑農法
ヤラ・ヴァレーは、ビクトリア州で最初にワイン用ブドウが植えられた地域。冷涼産地のひとつとして知られ、白ブドウ品種ではシャルドネやソーヴィニヨン・ブラン、黒ブドウ品種ではピノ・ノワールやシラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどが主に栽培されています。この地域は大陸性気候の影響を受けるため、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウ栽培に適した場所。多くのワイナリーが高品質なワインを生産している銘醸地です。
ヤラ・イエリングが設立された場所はそのヤラ・ヴァレーの中でも最初にワイン産業が発展した、標高が比較的低く平坦なエリア。12haほどであった畑は、現在では28haにまで拡大しています。畑の面積が増えるにつれてカベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、シラーズ、シャルドネなどの伝統品種を補うための補助品種も植樹され、マルベックやトウリガ・ナショナルなど、多様なラインナップが育てられているのです。
畑は、ワラマテ・ヒルズ山麓、グルーイア地区のヤラ川左岸に所有。ここは、谷底から比較的高い場所にあり、日中を通して太陽の光を浴びることができ、春の霜害も少ない恵まれた立地です。土壌は、水はけが良い砂利が混じる深いシルト質ローム層。畑では、無灌漑農法が採用されています。この農法により、ブドウ樹は限られた水分を取り入れようと、根を地中奥深くまで伸長。その結果、凝縮した果実味やタンニンを有するブドウが結実するのです。
また、凝縮感のある豊かな味わいを持たせるため、1ha当たり2,500〜5,000kgと低収量を徹底。ブドウ樹は3m間隔で植えられていますが、列内の間隔は、ブドウの品種や土壌の種類への適合性によって変えるなど、独自の理論に基づいた手法を用いています。
伝統と最新技術を融合した造りから生まれる、エレガントな味わい
サラ氏がワインメーカーとして就任した後、ヤラ・イエリングの伝統的な醸造法を継承しつつ、彼女が経験で培ってきた技術も取り入れています。これは、カラドス氏がワインを造っていた時代から気候やワインの流行も少しずつ変化しているため。その変化を見逃さず、偉大な歴史の重みに押し潰されずに新しいことにチャレンジする姿勢が、今のヤラ・イエリングのワインに投影されているのです。
収穫は朝の涼しいうちにすべて手摘みで実施し、ブドウはワイナリーに直接運搬。一部のワイン発酵には、ヤラ・イエリングの伝統である0.5tの開放式の発酵槽「ティー・チェスト」を採用するワインもあります。ティー・チェストとはカラドス氏考案の、木製樽にステンレスの内張りをした発酵槽のことで、ブドウを発酵させる際に収まる適切な量を保持するために開発されました。
発酵中はタンニンを穏やかに抽出するために手で浸し、自然酵母もしくは培養酵母を使用。ワインは、フレンチオークでマロラクティック発酵を実施します。
こうして造られるワインは、フレッシュで豊かな果実の風味が魅力です。冷涼な産地で生育期間が長いため、ブドウの糖度が上がりすぎず、酸味が保たれることからエレガントな味わいに仕上がります。若いうちから楽しめますが、熟成のポテンシャルも感じる逸品。凝縮した果実味としっかりとした酸が調和する、上質なワインです。
エノテカ初入荷5銘柄含む、今回入荷の6銘柄
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