コルシカの土着品種を守り続ける、老舗ワイナリー

コンテ・アバトゥッチは、アジャクシオから25キロ南、カサラブリヴァという小さな村にあるドメーヌです。フランス革命の立役者として知られ、ナポレオンと共に活躍したアバトゥッチ家。19世紀にタラヴォ丘陵を開墾し、コルシカの土着品種を中心にワイン造りを始めました。1960年代には、現当主の父であるアントワンヌ氏がコルシカの農業協議会会長に就任し、廃れゆくコルシカ独自の品種や栽培の保全に尽力しました。 1992年に、息子のジャン・シャルル氏にワイナリーを引き継ぎ、コルシカの固有品種を活かしたワイン造りを進めています。2000年には、ビオディナミ栽培を導入。現在では、ボルドー液すら使用せず、農薬は一切使用しません。ジャン氏は「コルシカの文化でもあり、独自性でもある土着品種を残していくことこそ、生産者のやるべきことだ」と考えています。そのためINAOの規定に合わせず、すべてヴァン・ド・フランスでワインをリリース。コルシカの土着品種の魅力溢れるワインを生産しています。