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フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリーは、2001年にカリフォルニアのロシアンリヴァー・ヴァレーにあるセバストポルの地に設立されたワイナリーです。当主はケン・フリーマン氏と奥様で日本人のアキコ女史。ブルゴーニュスタイルのワイン造りに強い拘りをもっており、最高のピノ・ノワールを使用したカリフォルニアのグラン・クリュとも言うべき複雑で風味豊かなワインを生み出しています。
ワイナリーの歴史は今から遡ること30年ほど前。アメリカの大学で美術史を学ぶために留学中だったアキコ女史がニューヨークで行われたパーティーでケン氏と知り合い、共にブルゴーニュワイン好きとして意気投合。いつかはカリフォルニアで「ブルゴーニュワインのような飲み手を惹きつけるワインを、自分たちの手で造る」という夢を見るようになります。結婚後、夢の実現に向けて300を超える畑や栽培農家を視察。2人が選んだのはカリフォルニア州にあるロシアンリヴァー・ヴァレーでした。
設立当初、ワイン造りについて知識のなかった夫妻は、テスタロッサやハワード・グラハムなど有名ワイナリーのワインメーカーを務め、ピノ・ノワールの申し子とも讃えられる著名なワインコンサルタントのエド・カーツマン氏にワインメーカーを依頼。アキコ女史はアシスタントとしてワイン造りを学び始めます。そして、お墨付きをもらった2010年ヴィンテージからアキコ女史がワインメーカーに就任。カリフォルニアで唯一の日本人女性ワインメーカーとなったのです。
フリーマンの大躍進は、初リリースとなる2002年ヴィンテージをリリースした僅か1ヵ月後に始まります。2004年に開催されたスターワイン・インターナショナルワイン・コンペティションでフランスのグラン・クリュを含む世界の2000種類以上のワインが集まったなかで、 彼らのトップ・キュヴェであるアキコズ・キュヴェ ピノ・ノワール ソノマ・コーストが見事金賞を受賞。このことは新星の快挙としてフリーマンのワインを世界に印象付けることになりました。
更に、2015年4月には、安倍晋三首相を招いて行われたバラク・オバマ大統領のホワイトハウス公式晩餐会に2013年ヴィンテージの涼風 シャルドネが供されたことでも一躍脚光を浴び、世界政治の中心であるホワイトハウスで自分のワインが供されるという、まさにアメリカンドリームを手に入れたのです。
現在フリーマンのワインは、カリフォルニアはもとより世界各国の著名レストランのワインリストに採用されるまでのブランドに成長を遂げています。
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究極のエレガンスを追及した夫婦が辿り着いた、
ロシアンリヴァー・ヴァレーの冷涼なテロワール。 |
ブルゴーニュワインのような究極のエレガンスを追求したワインを手掛ける為、夫婦が探しもとめ見出したのが、カリフォルニア州のソノマ・コーストに隣接するロシアンリヴァー・ヴァレーAVA西端、セバストポルの地でした。ソノマの西側は元々涼しい地域ですが、その中でもロシアンリヴァー・ヴァレーは一段と冷涼な気候。その為かつてこの一帯はリンゴしか実らない土地とされていました。それでも、涼しい気候を好むピノ・ノワールとシャルドネには最適と考えた人たちがブドウを植え始めたところ見事に育ち、今ではリンゴ畑が次々とブドウ畑に改墾されています。
太平洋岸まで約1.6キロの場所にある畑は、海岸から内陸に吹き込む冷たい海風の 影響を受けます。また、日中には燦燦と太陽の光が差し込みますが、太平洋に近いため朝夕は海からの風が入り急激に温度が低下。そのため昼夜の温度差が大きくなります。結果としてブドウはゆっくりと成熟が進むことにより、フレッシュな酸が保たれた、ピュアでアロマ豊かなブドウが結実。このようにフリーマンが目指すエレガントなスタイルの根底には、ブドウ栽培に最適な地を探し求めた夫婦の情熱が確かに存在します。
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ブルゴーニュスタイルに拘る、 手間暇を惜しまないワイン造り。
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フリーマンのワイン造りは、総勢4~5名の少人数で行われており、有機農法を基本としながらバランスのとれた上品なワインを造るという信念のもと手掛けられています。当時多くのワイナリーではインパクトの強いワインを造るため、ブドウが熟しきるまで収穫しませんでしたが、ブルゴーニュスタイルのワイン造りを目指すフリーマンは、酸と凝縮感のバランス、繊細でエレガントな造りを求めて収穫時期を綿密に調整。この手法は、当時は画期的で多くの生産者から注目を集めました。また、自社畑はもちろんのこと買い付けするブドウにも良質なもののみを厳選。カリフォルニアにおいて新設ワイナリーが優良栽培農家と契約を結ぶのは非常に困難なことですが、フリーマンはワイン造りの実力が認められ、キスラーやダットンランチ、ハインツといったカリフォルニアを代表する錚々たる栽培農家と契約し、素晴らしいブドウを入手することを可能にしています。
自社畑のブドウの収穫はナイト・ハーベストを実施し、一房ずつ除梗。果実を砕かず丸のまま発酵させます。特別な発酵タンクに入れ重力によって皮とジュースを混ぜ合わせ、低温で5日間寝かせた後、発酵を開始。発酵が始まると皮が上に浮いてくるため、それを沈めるためのパンチダウンを1日に数回、1~2週間続けます。この作業により皮から色、タンニン分、そして香りを引き出すのです。その後、別のタンクに移された後、ブルゴーニュ産のフレンチオークの小樽にて10~11ヶ月間エイジング。新樽比率は約35%で、あとは2~3年目の樽を使用しています。更にボトリングの後、数ヶ月間熟成。これらは伝統的なブルゴーニュの手法を踏襲しており、非常に手間暇の掛かる作業ではありますが、それこそがフリーマン・ワイナリーの拘るワイン造りなのです。
そうして生み出されるワインは、エレガントで気品溢れ、他のカリフォルニアワインとは一線を画す仕上がりが特徴です。
この度は、そのフリーマンのトップキュヴェを筆頭に、最新全4銘柄が数量限定入荷。世界で一躍脚光を浴びるフリーマンの真髄をご堪能いただけるこの機会をお見逃しなく。
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今回入荷のトップキュヴェ含む、全4銘柄はこちら▼
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こちらのワインはフリーマンのトップ・キュヴェ。毎年ワイナリーにてブラインドで行われるスタッフテイスティングにおいて、アキコ女史のブレンドが毎回1位になることが由来。ピノ・ノワール専門メディアから「2014年度 オール・アメリカン」に選出され、全米トップ12本に選ばれるという快挙を成し遂げたワインです。
鮮やかなルビー色の外観。ブラックチェリーやプラム、いちじく、土などのアロマが感じられます。口に含むと、生き生きとした酸とカラントやスモモのニュアンスが広がる味わいで、ほのかに感じられるフレンチオークの香りが心地よい1本。果実味が綺麗に広がるリッチなテクスチャーで、旨みと複雑さを感じるエレガントな余韻が長く続きます。 |
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ワイナリー設立10周年を節目にリリースされたキュヴェ。アキコ女史が醸造責任者に就任後、初めて誕生したワインです。2005年に取得した自社畑、グロリアのブドウを100%使用しています。ファーストヴィンテージとなった2012年は、ワインアドヴォケイト誌にてなんとトップ・キュヴェのアキコズ・キュヴェ ピノ・ノワール ソノマ・コーストの評価を上回る、91+点という高得点を獲得。生産量が限られており、日本への輸入は今回の2013年が初となります。
ブラックチェリーやスグリ、プラム、燻製肉などの複雑な香り。口に含むとロシアンリヴァー・ヴァレー特有の凝縮した果実味が広がり、甘みを感じるタンニンが心地よい味わい。後に残る酸の上品さとエレガントな余韻が素晴らしい、ブルゴーニュを思わせる逸品です。 |
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自社畑、グロリア・エステートのブドウをメインに使用したキュヴェ。畑に植えられているクローンと呼ばれる接木苗5種類すべてがブレンドされた贅沢なワインです。
色調は濃いガーネット。チェリーやカシス、フランボワーズ、土のアロマが感じられます。抜栓してすぐは閉じた印象ですが、空気に触れると黒系果実の印象が一層際立ち、香り髙く華やかな印象に変化します。バローロを思わせるきめ細かなタンニンと滑らかな口当たりで、美しい酸が余韻にまで続きます。 |
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「涼風」は太平洋からロシアンリヴァー・ヴァレーに向けて吹き込む、そよ風に由来して付けられたもの。2015年に安倍晋三首相を招いて行われたバラク・オバマ大統領のホワイトハウス公式晩餐会で供され、一躍脚光を浴びたワインです。また、NYタイムス誌のシャルドネ特集にて第一位になるなど、フリーマンのワインを世界に印象付けたキュヴェでもあります。
淡い黄金色の色調。ヘーゼルナッツ、グレープフルーツ、クレーム・ブリュレの何層にも重なる深みのあるアロマが広がります。口に含むとレモンの皮、柑橘、白桃の香りが伴う美しい果実味が滑らかに喉を通り、後味には引き締まった酸と香ばしいトースト香が上品に漂います。 |