初リリースは、2020年ヴィンテージ。畑は違うものの、スタイルはラフィットそのものの。柔らかく、開放的な果実の風味に加え、ミネラル感を伴う優雅さをお楽しみください。

▼2019年スタートの白ワイン

こちらは2019年にメルロから接ぎ木したブドウを用いて、2020年ヴィンテージより生産開始した白ワイン。

ブドウは小さな木箱を用いて手摘みにて収穫され選果。その後、タンクでコールドプレスし、フレンチオークで醸造。樽は、ポイヤックにある自社樽工房によって丁寧に作られており、シャトー・リューセックで得たノウハウを活用。新樽比率は毎年変わりますが、60％までに抑えられており、澱とともに同じ樽で約8カ月間熟成しています。

ムスクのような甘いスパイス香。それでいて、ピュアなマスカットの果汁を搾ったかのような甘やかさ。口当たりは軽く滑らかで、シャープな酸味がきゅっと口元を引き締め、柑橘類を頬張ったようなアロマが口中に広がり、とても爽やか。主張し過ぎず、飲み手にそっと寄り添ってくれる味わい。　フレッシュさを失うことなく、熟成のポテンシャルを得ることができるように醸造されており、セミヨン主体で造られ、柔らかく、開放的な果実の風味に加え、ミネラル感を伴う優雅さが魅力です。

▼ラフィットが所有するもう一つのシャトー

ラベルがラフィット・ロスチャイルドに似ているデュアール・ミロン。それもそのはず、デュアール・ミロンは、ラフィット・ロスチャイルドが所有する「もう1つの」シャトーなのです。 畑の場所が異なるため、ラフィットと全く同じ味わいというわけにはいきませんが、造られるワインのスタイルはまさにラフィットそのもの。バランスが取れていて、エレガンスとフィネスが重視されているスタイルです。

格付けの見直しがあれば、第三級に昇格させてもいいかもしれないと言われる程の実力を持ち、かつ、ラフィットが手掛けているとなれば、ボルドー通の方が、こぞって欲しがるのも納得の1本です。

▼2022年ヴィンテージ

2022年のボルドーは、ブドウの木にとって、暑さ、干ばつ、ストレスという前代未聞の条件が重なった厳しいとしとなりました。

しかし、デュアール・ミロンの2年以上かけて選び抜かれた粘土石灰質土壌は、3度の猛暑や干ばつにもかかわらず、ブドウの木に定期的に水を供給。また幸いなことに、8月中旬の小さな嵐のおかげで、ブドウは完璧に熟すことができました。

この年のセミヨンは2回に分けて収穫され、フレッシュさとリッチさの両立を目指して仕立てられました。