皆様、いかがお過ごしでしょうか。

佐野店の寺内でございます。

今回は、私がプライベートで購入したエノテカのワインを、なんとなく合うのではないかと思って揃えたおつまみを添えて、その美味しさを紹介していくという実験的な謎企画を書かせていただこうと思います。

記念すべき第一弾は、ラ・ブラチェスカが造る「ヴィニェート・サンタ・ピア」

エノテカで働く私のプライベートなワインの楽しみ方、少しマニアックではありますが覗いてみてください。

遡ること11月5日の夜

今日一日も無事に終わり、さて帰ろうと思っていた時

急にワインが飲みたくなってしまいました。ワインが飲みたくなる衝動は突然訪れます。

11月も全力で頑張れるように自分への景気づけと称して、いつもより良いワインを（できれば初めて飲むワインがいいな）なんてことを思いながら店内を探すこと30分。

イタリアワインの棚で運命的な出会いをしてしまいました。

ヴィニェート・サンタ・ピア / ラ・ブラチェスカ（アンティノリ）2018年

通常価格：6,050円

トスカーナの銘醸地モンテプルチアーノ地区で育てられたプルニョーロ・ジェンティーレ（ブルネッロにも使われるサンジョヴェーゼ・グロッソの別名）を使用。

ブルネッロが大好きな私の舌鼓を打つことはできるのでしょうか。

自宅に帰り、早速抜栓。

帰り際に購入した生ハムの切り落としとパルミジャーノ・レッジャーノが本日のお供。

パルミジャーノ・レッジャーノは、以前ブルネッロ・ディ・モンタルチーノと合わせた時にとても相性が良かったので、地域と名前こそ違いますがサンジョヴェーゼ・グロッソを使用しているメインとの相乗効果を期待して購入しました。

グラスに注ぐ前に、テーマソングを再生。

これは私のごく個人的な楽しみ方なのですが、ワインを飲む際は必ずベートーヴェンを聴いています。

というのも以前、ベートーヴェンの特集をテレビで観たとき、出演していた指揮者のコメンテーターが「ベートーヴェンを聴きながらワインを飲むと（音の高低が激しいため）悪酔いする」と言っていたのを聞いて

「じゃあ、聴きながら飲んでみよう」と好奇心で思い立ったのが始まりです。

以後、ベートーヴェンを聴きながらワインを飲むようになったのですが、特にひどい悪酔いをすることも無く、いつの間にかワインを飲む際のテーマソングとなってしまいました。閑話休題。

グラスに注ぐと、濃いガーネットのような色合い。ブラックベリー、ブルーベリーなどの黒系のベリーや熟したプラムの香り、さらにハーブや胡椒、少しスパイシーな爽快感あるニュアンスが広がります。

口当たりは、繊細で滑らかな舌触りがあり、肉厚な果実感がしっかりと感じられます。まるで熟したプルーンのようにジュワッと蕩けていく味わいです。

ちなみに、こちらに使われているブドウの品種は「プルニョーロ・ジェンティーレ」といいます。覚えるのも紹介するのもなかなかに苦労した覚えのある名前なのですが、現地の言葉で「プルニョーロ（＝プルーンのような）ジェンティーレ（＝優しい味わい）」という意味だそうです。確かに納得。

名前に隠された真意が分かれば、途端に分かりやすくなりますね。

余韻は、サンジョヴェーゼのスタイルともいえる長い果実の香りが続き、ハーブやヒノキのような複雑性のあるニュアンスが残ります。

なんて官能的な味わいなんだ。。。と暫しの間ワインの味わいを噛みしめ、次はパルミジャーノ・レッジャーノをひとつまみ。

ジャリッとした舌触りとチーズの旨みを感じたあと、すかさずワインを流し込みます。

永久機関が完成してしまいました。やはりチーズとワインは黄金の組み合わせです。

購入したパルミジャーノ・レッジャーノはかち割りタイプの一口サイズなのですが、岩塩のようなパワフルな塩味がガツンとしっかり伝わります。そこにワインのジェントルな味わいがチーズの力強さを包み込むように浸透し、同時にプルーンの甘みが芳しく香り立つのです。

その後は、パルミジャーノ・レッジャーノを生ハムに包んで食べるという悪魔的なコラボレーションを実践。

翌朝酷いむくみ顔になることを代償に、今という幸福を謳歌したのでした（次の日はお休みをいただいていました。本当に良かったです）。

今回は実験的な箸休め企画と称して、色々と自由に書きすぎたコラムをお送りいたしました。

続編を書くかどうかは未定でございますが、佐野店へお越しの際に「ブログを見た」と言っていただけると励みになります。

そしてただいま佐野店では、イタリアワインセールを絶賛開催中（11月10日から11月19日まで）でございます！対象のイタリアワインを2本お選びいただきますと購入時20％OFF※とおまとめ買いがお得なセールとなっております。今回ご紹介いたしました「ヴィニェート・サンタ・ピア」も対象商品となっておりますので、是非お気軽にお立ち寄りください。