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ワインショップ・エノテカ大阪店
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片岡 詩織
シチリアを特集ブログもいよいよ最終回。これまでの2編では、シチリアワインが持つ個性や豊かな土着品種の魅力を紹介して参りました。今回はシチリアが世界に誇る環境への配慮とサステナブルなワイン造りに焦点を当ててご紹介します。おすすめのペアリングレシピとともにお愉しみください。
シチリアは多様な気候と地理条件に恵まれ、古代ローマ時代には「ローマの穀物庫」と呼ばれるほど農業が発展してきた島です。湿度が低く、カビや病害のリスクが少ない地中海性気候を活かして、近年ではオーガニック栽培が盛んに行われています。
そんな中でもラッロは、イタリアのオーガニック認証『ビオアグリチェルト』を取得し、全ての畑においてオーガニック栽培を実現しています。この認証は、ブドウの栽培から醸造、瓶詰までの全工程における環境負荷の厳しい基準をクリアした証です。
気候変動が進む中、こうした取り組みは環境保護だけでなく、シチリアワイン全体の品質向上に寄与しています。
今回ご紹介する「エヴロ」は、シチリアの土着品種インツォリアを100%使用した白ワインです。名前の由来はシチリア最後の女王として知られる「レジーナ・ビアンカ」に敬意を表したもの。ラベルには女王の歴史にまつわるアルカモ城と王冠が描かれ、ワインに宿る物語を感じさせます。
インツォリアはトスカーナではアンソニカとも呼ばれ、乾燥した気候や強い日差しにも適応する品種。リンゴやパイナップルのジューシーな果実味に、穏やかな酸味とほのかなミネラル感が特徴で、後味はさっぱりとした印象を残します。豊かな果実味が魅力のエヴロには、オイルパスタとのペアリングがオススメ!そこで今回はシチリアの伝統料理「パスタ・コン・サルデ(Pasta con Sarde)」をアレンジしたレシピをご紹介します。
「パスタ・コン・レ・サルデ(Pasta con Sarde)」は、本来イワシに干しブドウや松の実、フェンネル、サフランといったシチリアの豊かな文化が色濃く表れたレシピなのですが・・・なかなか材料を揃えるのが難しい!ということで、今回はイワシの水煮缶を使った家庭でも手軽に作れる「いわしとレモンのペペロンチーノ」をご紹介します。レモンの爽やかな香りとイワシのコクが、エヴロのフレッシュな酸味や果実味と絶妙にマッチします。食卓でシチリアの風を感じながら、このペアリングをお楽しみください。
・パスタ:100g ・いわしの水煮:1缶(100g) ・ニンニク:1片(みじん切り) ・唐辛子:1本(種を除いて小口切り) ・レモン:1/2個(飾り用と果汁も使用) ・オリーブオイル:大さじ3 ・塩、胡椒:適量 1.塩を加えたお湯でパスタ茹でます。アルデンテに仕上げるのがおすすめです。 2.フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクと唐辛子を弱火で炒め、香りを引き出します。 3.イワシの水煮を加え、軽く崩しながら全体を馴染ませます。 4.茹で上がったパスタをフライパンに加え、茹で汁を少量足して全体を絡めます。 5.レモンの果汁、塩胡椒で味を整えます。 6.器に盛り付けて完成です。彩りとしてイタリアンパセリを添えても美しく仕上がります。
「エヴロ」という名前に込められた歴史的な背景と、ラッロが取り組むサステナブルなワイン造りは、シチリアの過去と未来を繋ぐ象徴です。このワインを手に取ることで、単なるグラス一杯を超えた物語に触れることができるかもしれません。
地中海の青空の下、最後の女王が静かに見守る島。その未来には、希望と可能性が広がっています。エヴロとともに、シチリアの豊かな物語に想いを馳せてみませんか。
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