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ワインショップ・エノテカ大阪店
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片岡 詩織
イタリア南部の美しい島・シチリアを特集するブログ第2弾。今回は秀逸な白ワインを生産する「ラッロ」を象徴する、土着品種にフォーカスを当ててご紹介してまいります。おすすめのペアリングレシピとともにお愉しみください。
シチリアは地中海の中央に浮かぶ最大の島。古くから戦略や交易において重要な位置にあり、様々な文明が交錯してきたことで独自の文化を形成してきました。シチリアワインが近年注目を浴びる理由のひとつは、個性あふれる土着品種の存在です。では、なぜこれほど多くの土着品種が残されているのでしょうか?
1.歴史的背景
シチリアは古代ギリシャ時代に西アジアからブドウ栽培が伝わった場所であり、多くの品種がヨーロッパ全土に広がる起点となりました。そのため、多くの品種が一度はシチリアを経由したと言えるでしょう。
2.多様な気候と地理
地中海性気候、火山性土壌、標高差、海風など、シチリアには多彩なミクロクリマが存在します。収穫時期も地域によって7月後半から11月半ばまでと幅広く、「島」というよりも「小さな大陸」と言えるほど多様なテロワールが混在しています。
3.市場の需要
2000年代以降、世界的に「固有品種への回帰」が進み、地域性や個性を重視する消費者が増えました。この流れがシチリアワインの個性をさらに際立たせ、白ワインの宝庫として注目される理由の一つとなっています。
このような背景の中、「土着品種によるワインの造り方はラッロに教わると言い」と言われるほど、ラッロはその分野で高い評価を得ています。
今回ご紹介するビアンコ・マッジョーレは、イタリアの権威あるワイン雑誌『ガンベロ・ロッソ』が発行する「ヴィニ・ディ・イタリア」にて、最高評価のトレ・ビッキエリを4度も獲得している実力派ワインです。
ビアンコ・マッジョーレとは「シラサギ」を意味しており、畑の広がるスタニョーネ自然保護区でシラサギが越冬することから名付けられました。ラベルのベースカラーである白はマルサラ地区の塩田、黄色はシチリアの太陽、そしてマルサラ地方の象徴である風車も描かれています。まさにシチリアの自然がギュッと詰まった1本です。
グリッロは、前回ご紹介したジビッボとカタラットの自然交配から生まれた伝統的な品種。グレープフルーツやシトラスの香り、ハーブのニュアンスが広がり、海風を感じるような塩味が特徴的です。ミネラル感溢れる爽やかな味わいは、海の幸との相性がバツグン!
そこで、ビアンコ・マッジョーレにはシチリアの屋台でも提供されている定番料理「茹でタコ(Purpu a strascinasale)」をアレンジしたペアリングレシピをご紹介します。
本来、屋台では茹でたばかりの温かいタコをぶつ切りにし、オリーブオイルとレモン、塩コショウでシンプルに味付けされますが、タコに塩をもみ込み30分以上も茹でるのは大変・・・。そこで今回は自宅で手軽に楽しめるカルパッチョスタイルで合わせてみました。
爽やかなレモンの香りとタコの旨味が、グリッロの塩味と美しく調和します。
材料 タコ(刺身用) 50g オリーブオイル 大さじ1 レモン汁 小さじ1 トマト 1/2個 カイワレ大根 1/2パック 塩、胡椒 適量 作り方 1. タコを薄切りにし、お皿に並べて表面に軽く塩を振ります。 2. トマトは角切りに、カイワレ大根の根は切り落としておきます。 3. オリーブオイル、レモン汁、塩、胡椒を混ぜ、2を加えます。 4. タコに3をかけて完成です。
ビアンコ・マッジョーレは、シチリアの自然と歴史が詰まった1本です。グリッロは地中海の風景を彷彿とさせ、ワインを通してシチリアを旅するかのような気分になれます。
ぜひラッロが誇る名品「ビアンコ・マッジョーレ」とともに、シチリアの風を感じるひとときをお愉しみください。
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