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ワインショップ・エノテカ大阪店
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干場 豊
只今エノテカ大阪店では「スペインワイン」を店頭入口にて特集中!
スペインワインと言えばお食事と合わせて楽しめるコスパの良いワインが多いイメージですが、「どれを選んだら良いか分からない!」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、エノテカで人気のスペインワイン4生産者を大阪店スタッフでテイスティングし、シーン別におすすめのワインを生産者ごとに分け解説してまいります。
「コスパの良いワインが知りたい」、「食事と合わせてワインを楽しみたい」、「生産者の個性が知りたい」そんな方にも、スペインワインの魅力を知っていただければと思います。
ぜひ最後までご覧くださいませ!
スペインは気候や風土によって各地で個性豊かなワインが生み出されており、日本でもパエリアやタパスなどのスペイン料理とともに、折にふれてスペインワインを身近に味わう機会が多くあります。特にコストパフォーマンスに優れたワインが多く、最近ではコンビニやスーパーマーケットでもスペイン産のワインを目にするようになりました。
実はスペインはブドウの栽培面積が世界1位(O.I.V.発表の2019年度データを参考にしています)で、他にも輸出量や生産量共に世界トップクラスとなっております。そしてスペインではワイン法によりそれぞれ6つのカテゴリーに格付けされ、また他にも熟成期間による分類を行うなどして、厳しい規定の下でワインが造られています。
ワインの原料となるブドウ品種の数は150を超えるとされており、そのほとんどが土着品種となっております。特に「テンプラニーリョ」という品種を使用した使った赤ワインは、スペインの代表的なワインとして世界に知られています。
今回は、エノテカで取り扱いのある4生産者のワインのテイスティングを行い、それぞれの特徴を比較していきます!
トーレスは150年以上の歴史を持つスペインの名門中の名門ワイナリーで、カタルーニャをはじめ、リオハ、リベラ・デル・ドゥエロ、リアス・バイシャス、ルエダなどスペインの主要産地を網羅しワインを生産しています。
ブドウ栽培家として300年以上、ワイン生産者として150年以上の歴史をもつファミリー企業だからこそ、長期的な視座をもってワイン造りを行うことができるのが強みです。彼らは適地適品種と言われる、テロワールに合ったブドウ栽培をスペインで体系的に導入し、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種を積極的に栽培している一方で、スペインの土着品種の復活と保護にも情熱を注いでいます。
また、近年では地球温暖化を見据え、ピレネー山脈のカタルーニャ山麓で標高1,000mを超える高地に畑を取得しワイン造りの実験を行うなど、売上高の一部を気候変動関連の事業に投資しており、スペインワインを牽引する存在として、「キング・オブ・スペイン」と称されております。
2015 アルトス・イベリコス・レゼルヴァ
販売価格4,070円(税込)
こちらのワインは2005年にトーレスがリオハに進出して最初に手掛けた「アルトス・イベリコス・クリアンサ」の上級シリーズ。
スペインの赤ワインの熟成期間は、クリアンサが最低24ヵ月に対し、レゼルヴァは最低36ヵ月以上と規定されています。発酵後にフレンチオークで18ヵ月間熟成を行い、瓶詰後、更に温度と湿度が一定に保たれたセラーにて18ヵ月の瓶内熟成と、計36ヵ月の熟成期間を経てリリースされます。
非常に手間と時間が掛かる造りに拘っており、トーレスのワイン造りに対する情熱を感じることが出来ます。
クリアンサはフレッシュで凝縮感のある味わいですが、こちらのワインは全体的に落ち着いておりしっかりとした骨格の中に熟したタンニンを感じる、スムースで滑らかな舌触りが特徴です。長期熟成を経たことによる複雑味と調和が取れた味わいで、上品な余韻が長く続きます。
熟成から感じられる複雑なアロマやテイストをお楽しみいただけますので、コスパ良く熟成ワインを楽しみたい方や、2、3日かけてゆっくりとワインを飲み進めたい方におすすめです。
ジャン・レオンは1963年にスペイン、カタルーニャ地方のペネデスに設立されたワイナリーです。
周囲の批判をものともせず、スペインの固有品種が植えられていた畑に、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドやシャトー・パルメのカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン、コルトン・シャルルマーニュのシャルドネなど、錚々たるシャトーやドメーヌから取り寄せた苗木を植樹。こうしてスペインで初めて、国際品種の栽培を始めたパイオニアとなりました。
オーガニック栽培にもこだわっており、化学肥料や農薬を使用しない有機栽培を実践。過去数年間で畑の全ての区画にリジェラネティブ栽培(環境再生型栽培)を徐々に導入し、人工衛星を用いたツールも活用することで硫黄や銅の有機物を取り除き、ブドウ畑を改善させてきました。
現在はトーレスの傘下で高い品質を誇る個性豊かなワインを手掛けています。
2016 ヴィーニャ・ラ・スカラ・カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァ
販売価格9,240円(税込)
こちらのヴィーニャ・ラ・スカラ・カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァは、所有するの単一畑「ラ・スカラ・ヴィンヤード」で、樹齢50年を超えるスペイン最古のカベルネ・ソーヴィニヨンから造られており、良年しか生産されないフラッグシップワイン。ラベルは毎年デザインが変わり著名なアーティストたちによって描かれています。2016年のラベルはペネデス地方を代表する画家のひとり、August Rosell氏が担当しております。ラ・スカラのブドウ畑をペネデスの風景とワイナリーを背景に一望できる視線で描き、色彩で表現される生き生きとした植生はグレーとピンクの色調の空の下、春の終わりの午後を思い起こさせる様子がデザインされています。
「グラン・レゼルヴァ」は、先程ご紹介したレゼルヴァよりもはるかに長い、60ヵ月以上の熟成が義務付けられています。
グラスからは果実の濃厚なアロマと、樽熟成によるヴァニラやスパイスなどの複雑な香りが漂います。そしてカベルネ・ソーヴィニヨン特有のタンニンは熟成でまろやかになりで溶け込み、飲みにくさをまったく感じません。
フランスでこのクオリティのワインをリリースするとなれば、1万円は超えてくるのではないでしょうか。ぜひボルドーなど、他のカベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地のワインと飲み比べて、スペインワインのポテンシャルの高さをご堪能ください。
スペイン北東部、フランスとの国境に近いアラゴン州、ソモンターノに位置するワイナリー、エナーテ。
こちらの生産者を語る上で外せないのが、スペイン国内外の星付きレストランにてワインリストにオンリストされていることです。レストランの種類も多岐にわたり、フレンチから和食、創作料理からモダン料理と、幅広いジャンルにて活躍を見せています。また2020年には、食・ワイン・旅を専門とするスペイン大手の出版社が手掛けるワインガイドブック「ギア・ヴィノス・グルメ」の35号にて、人気投票により「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選出。安定した味わいと品質の高さから、レストラン業界のみならず広く一般でも人気を獲得している生産者です。
エナーテのワインはブドウ本来のフレッシュな味わいが広がる、バランスの良さが魅力で、口いっぱいに広がる果実感と、熟成ポテンシャルも備えたスタイルに仕上がります。
スペインの土着品種以外にも国際品種の栽培にも力を入れており、伝統と最先端技術を組み合わせた丁寧なワイン造りで安定した品質を実現しています。
2018 クリアンサ
販売価格2,640円(税込)
こちらのクリアンサは、スペインの土着品種テンプラニーリョと国際品種カベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした飲みごたえ抜群の赤ワインです。品種ごとに使用する樽を使い分けることで、ワインの風味を調和させ味わいに複雑感を出しています。
口に含んだ時に広がる豊潤な果実感と樽由来のトーストやヴァニラの香りは力強くもエレガントで、濃厚なテイストがお好きの方にはぜひ一度お試しいただきたい逸品です。
おすすめのペアリングは何といってもタレの焼き鳥です。濃厚なワインの味わいが、甘いタレと鶏肉の旨味に非常によく合い見事にマッチしてお互いを引き立て合います。
ご自宅でも星付きレストランの気分が味わえます。ぜひお試しください!
「リオハの近代的ワイン造りの父」とも呼ばれるルチアーノ・デ・ムリエタ氏によって1852年に創設された、現存するリオハ最古のワイナリーの一つです。リオハにおいて、スペインの伝統的方法を守りながらも、ボルドーの近代的手法をいち早く取り入れ、ハイクオリティなワイン造りに成功。リオハの名前を世界に知らしめ、地方全体のワイン造りを向上させました。
1852年の設立当時から自社畑100%でワインを造ることにこだわっており、広大な敷地を30区画に分けて管理し、常駐スタッフが24時間、365日、欠かさず畑の様子を注視しているそうです。そのような努力の成果でリオハの中で抜きんでたワインを生み出すことにつながっています。
その素晴らしい功績により、スペイン王室から「マルケス=侯爵」の称号を与えられ、リオハを代表するワイナリーとして世界にその名を轟かせています。
またトップキュヴェであるカスティーリョ・イガイは、100年以上も前からリオハ最高ランクのワインとして知られる銘柄で、2020年にワイン・スペクテーター年間TOP100において、カスティーリョ・イガイ2010年が世界1位を獲得したことも話題になりました。
2015 マルケス・デ・ムリエタ・グラン・リゼルヴァ
販売価格7,700円(税込)
こちらは彼らのフラッグシップワインである、「マルケス・デ・ムリエタ・レゼルヴァ」の上級ワインで、マルケス・デ・ムリエタが所有するイガイ・エステートの厳選されたブドウを使用しています。
こちらのグラン・リゼルヴァは既定の60か月を超える熟成を経てからリリースされており、今回テイスティングを行った中でもワイン好きの大阪店スタッフを唸らせたワイン。ワインラヴァーの方へのプレゼントにもおすすめです。グラスから立ち込める複雑なニュアンスはボルドーを彷彿とさせます。しかしボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンのような青っぽいような香りは感じなく、タンニンは驚くほどシルキーで滑らかです。
トップキュヴェの「カスティーリョ・イガイ」は一本3万円を超えるプレミアムワインですが、こちらは7,000円という価格帯でありながらイガイ・エステートのエッセンスと熟成感をお楽しみいただけます。
ワインをあまり飲まれたことが無い方にももちろんのこと、普段からワインを嗜まれている方にこそ一度飲んでいただきたい逸品です。
以上、大阪店に入荷したスペイン生産者をご紹介いたしました。
実際に並べてテイスティングを行うことでスペインワインの新たな発見があり、生産者や産地ごとの特徴を知ることができました。
皆様もぜひ好みに合ったワインで、スペインの魅力をご堪能ください!
それでは次回のブログでお会いしましょう!
エノテカ大阪店
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