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ワインショップ・エノテカ 吉祥寺店
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このショップのスタッフレビュー
早川
皆様こんにちは!吉祥寺店の早川です。
先月からエノテカの一部店舗で取り扱い開始となった3つのワイナリー、ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット、ロック、そしてエノズ。
彼らの共通点は「ナチュラルワイン」を積極的に手掛けていること。
巷で話題の「ナチュラルワイン」には明確な定義がありませんが、今回エノテカでは独自の基準を設けました。
①オーガニック栽培を実施していて、
②酸化防止剤の量がエノテカで定めた基準値以下であり、
③弊社に在籍する経験豊富なワイン・プロフェッショナルたちがじっくりテイスティングをした上で、これは魅力的だと判断したものだけを取り扱っています。
8/10には、新規3生産者を含む、エノテカのナチュラルワイン5生産者のテイスティングイベントも開催いたしました!
参加費は3,850円(税込)、画像の9種類を一挙にテイスティングする盛りだくさんのイベントでした。
今回に限らず、吉祥寺店ではこのような試飲イベントを多数開催しております!
毎月月末に開催している「ワインフェス」は、テーマに合わせて8種類のワインを試飲できるイベント。
ボトルを買うのはちょっと大変だけど、色々飲んでみたい!という方には特におすすめですので、イベント情報はお見逃しなく。
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それでは、イベントに参加できなかった方のために、新着3生産者の魅力をばっちりお伝えします!
お店にはまだ彼らのワインが並んでいるので、気になる方はぜひお手に取ってみてください。
ドイツ南西部、ライン川沿いに位置するラインヘッセン。ドイツ最大の生産量を誇る地に、ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミットのワイナリーがあります。
読んで字のごとく、ワイナリー名はビアンカとダニエル・シュミットご夫妻のこと。
シュミット家はラインヘッセンで数世紀続く由緒正しいブドウ栽培農家で、「ヴァイングート・シュミット」というワイナリーを営んでいました。そこへインターン生として仲間入りしたのが、ハンガリーで醸造を学んだビアンカ。意気投合した二人は夫婦となり、二人でヴァイングート・シュミットを受け継ぎました。
そこで作られるのは、伝統や固定観念に囚われない、どこまでも自由なワインです。
例えば、彼らの「フライハイト」(自由の意)シリーズのリースリングは、典型的なリースリングのワインとは少し違います。
一般的にはグレープフルーツのようなキリっとした酸味が目立つものが多いですが、フライハイトは口当たり柔らかく、果実味には厚みがあり、なによりしっかりと旨味が感じられるのが特徴です。リースリングのイメージが、がらりと変わってしまうかもしれません。
リースリングやドルンフェルダーといったドイツを代表するブドウも手がけつつ、興味深い試みとして、ビアンカの故郷ハンガリーの品種もラインヘッセンに持ち込んでいます。ラインヘッセンの素晴らしい土壌を表現するならば、産地も国境も関係なく、その土壌にぴったり合う品種を育てるべきだ!という考えに基づいているのです。
また、ビオディナミという非常に厳格な自然派の農法を実践し、その代表的な認定機関であるデメター(Demeter)の認証も取得しています。ちなみに、デメターから認証を得るにはビオディナミ農法を7年以上継続して続ける必要があります。
自然の中で伸び伸びと育ったブドウから生まれるワインは、エチケットの水彩画のように優しいタッチで、瑞々しいスタイル。
飲み手の枠も、ブドウの枠も、国の枠も超える彼らのワインには、二人のまっすぐな想いと、ラインヘッセンの大地の力が、やわらかく溶け込んでいるように感じます。
ロックがワイナリーを構えるのは、イタリア最北のトレンティーノ・アルト・アディジェ州。北の境界はオーストリアと接していて、北部はドイツ語圏、南部はイタリア語圏と二つの要素が交じり合っています。世界遺産のドロミーティ山塊に囲まれ、7割が森林という山岳地帯です。
標高はなんと700m、わずか3haの自社畑とワイナリーを切り盛りするのは、個性豊かな5人の家族です。
多くを語らないけどいつも的確なことを言うらしいハンネス(写真左下)と、10年も世界を渡り歩き、ヨガのインストラクターとパン職人も兼任するきょうだいのカルメン(写真左上)を中心にワイン造りが行われています。
ワイナリーのウェブサイトを見ると、ご家族の素敵な写真と一緒に愛に溢れた紹介が載っていて、なんだかほっこりします。
家族愛はワインのエチケットにも。ウサギを放し飼いにする幼少期のハンネスの写真、ワイナリーの守り神・マリアおばあちゃんが乳しぼりをしている写真、アイスクリームを頬張るママ・フリーダの写真など、シンプルながらも生き生きとした人生の一瞬が切り取られ、それぞれワインの個性を表現しています。
そんな彼らが掲げるモットーは、「Less is more」。直訳すると「少ないことは、より多いこと」となります。
自然な流れに任せ、必要以上に手間や時間をかけず、華美に飾り付けることもない。優れた素材のありのままを大切にする、シンプルなワイン造りこそが、より魅力的なものを生み出すのだ、という考え方です。
ロックのワインに共通するのは、口に含むだけでわくわくする、色とりどりの個性です。
決して豪華絢爛ではなく、”洗練された”というのとも違います。親しみやすくも感じられるけれど、複雑味があり多層的で、病める時も健やかなる時もある、私たちの人生のようなワインです。
南イタリアはカンパーニア州、火山のふもとにひっそりと佇む家族経営のワイナリー「エノズ」。森とオリーブ畑に囲まれ、南イタリアらしい暖かな陽光が降り注ぎ、ティレニア海からは絶えず海風が吹き付ける場所です。
休火山ロッカモンフィーナの斜面に位置する畑には、ファランギーナやフィアーノ、プリミティーヴォといった、南イタリアを代表する土着品種たちが栽培されています。恵まれた栽培環境と、火山灰をたっぷり含んだ火山性土壌から生まれるのは、活気と力強さに満ち溢れるブドウです。
エノズの設立は2013年。オーナーはもともとナポリで会社勤めをしていたロベルト・ゼノで、いわゆる”脱サラ”をしてこの地に戻り、ブドウを大量生産する農家だった曾祖父の農地を引き継ぎました。
ちなみにワイナリーの名前「Enoz」は、彼の名字Zenoのアナグラム。エチケットやロゴのデザインなどを担当している娘のアレッサンドラと二人三脚で、自然と家族、土地への敬意をワインに込めています。
栽培は上述した他の作り手と同じように、オーガニックかつビオディナミ農法が導入されています。除草剤は使わず、果物や穀物を栽培したり、イラクサやカモミールなど畑に自生する植物も活用し、畑全体の生物多様性を守っているのです。
エノズのユニークな点は、醸造にアンフォラを使用していること。アンフォラとは、はるか昔にワインの醸造等に使われていた、素焼きの大きな壺を指します(画像の壺です)。現在、古典的なアンフォラ醸造を復興させようとする動きがあり、エノズも復興に取り組むワイナリーのひとつ。エノズではなんとアンフォラをすべて手作りしています。
更に興味深いのは、ワインを火山洞窟でエイジング(熟成)させていること。火山の恩恵を活かした保管庫は、一年を通して理想的な温度と湿度が保たれ、エネルギーを使わずに熟成することができます。"天然のスーパーセラー"というわけです。
そんなエノズのワインは、迸る溶岩を思わせるような(ロッカモンフィーナは休火山ですが)、生命力に満ちたエネルギッシュなスタイル。何も隠さない直球なエネルギーは、ナチュラルワインの手法が生み出すものなのでしょう。飲むたびに身体の奥から力が湧いてくるようなワインです。
土地や作り手自身の個性、そして人生の哲学を、思い思いに表現するナチュラルワインの生産者たち。
いつものエノテカらしさもありつつ、今までのエノテカにはなかった魅力に、ぜひ触れてみてください!
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