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ワインショップ・エノテカ 吉祥寺店
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このショップのスタッフレビュー
早川
皆様こんにちは!吉祥寺店の早川です。
大好評のワインフェス、今月は白ワイン編でございます。
東西南北様々なワイン10種類を飲み比べながら、ワインの「味わいの違い」を知るテイスティングイベントです。自分の好みを追求する機会として是非ご利用ください。
後半では知るともっと美味しくなる、フランスの3生産地「ブルゴーニュ」「アルザス」「ローヌ」についてご紹介しています!
催日:5月24日(土)、5月25日(日) 12:00~19:30(L.O. 19:00)
参加費:2,970 円(税込)
白ワイン10種 各30ml
※スタンディング形式でのテイスティングとなります。
※イベント中、主催者により撮影をしております。予めご了承ください。
※BAR混雑時は1時間制とさせていただきます。
ご予約は↓から!
※表示価格は全てボトル価格となります。 ※ワインの状態によりワインリストが変更となる場合がございます。 1, ミュスカ・レゼルヴ/トリンバック フランス アルザス 4,290円(税込) 2. ヴェルメンティーノ / グアド・アル・タッソ (アンティノリ) イタリア トスカーナ ボルゲリエリア 3,630円(税込) 3. セラー・セレクション・ソーヴィニヨン・ブラン / シレーニ・エステーツ ニュージーランド マールボロ 2,310円(税込) 4. ヴェストホーフェナー・リースリング・トロッケン / ヴィットマン ドイツ ラインヘッセン 6,050円(税込) 5. ゲヴュルツトラミネール / トリンバック フランス アルザス 3,850円(税込) 6. ロ・タンゴ・トロンテス / ボデガ・ノートン アルゼンチン メンドーサ 2,200円(税込) 7. ブルゴーニュ・アリゴテ / バロン・ダヴラン フランス ブルゴーニュ 4,620円(税込) 8. シャブリ プルミエ・クリュ コート・ド・レシェ / ダニエル・ダンプ フランス ブルゴーニュ シャブリ 7,150円(税込) 9. コンドリュー ラ・ボネット / ルネ・ロスタン フランス ローヌ 北ローヌ 15,400円(税込) 10. ミルマンダ / トーレス スペイン カタルーニャ コンカ・デ・バルベラ 9,350円(税込)
今回は10種類中5種類がフランスのワイン。フランス、イタリア、スペインなどと国ごとにも特徴が現れますが、国の中の産地によっても魅力が大きく異なるものです。
フランスがワインで有名なのは知っているけれど、細かい産地までは...という方のために、今回テイスティングしていただけるフランスの三つの銘醸地をご紹介いたします!
ブルゴーニュ産のワインは知名度も価格も世界トップレベル。世のワインラヴァーたちが恋焦がれ、こぞって買い求める、ワイン界の一等星なのです。
フランス北東部、川に沿って縦に長い産地です。ディジョンの緯度は北緯47度。ちなみに北海道は45度なので、かなり冷涼な気候であることがお分かりいただけると思います。
ブルゴーニュは44の村の集合体で、それぞれの村にブドウ畑があり、その畑はさらに細かく区画分けされています。区画ごとに格付けされていて、上から特級(グラン・クリュ)、一級(プルミエ・クリュ)、村名クラスと続きます。
つまり、リスト8番「シャブリ プルミエ・クリュ コート・ド・レシェ」は、シャブリという村の、一級の格付けを持つ区画「コート・ド・レシェ」で収穫したブドウだけを使って造られている、ということです。名前自体が自己紹介になっているんですね。
細かく区画分けされているのは、わずか数メートル離れるだけで土壌の特性が異なるため。大昔に堆積した地層が、地殻変動によって大きくずれたり割れたりした影響で、複雑な断層が形成されているのです。
土の違いは味に影響すると考えられているので、どこの畑のブドウを使うのか、そしてその畑らしさを、いかにそのままワインに反映させるか、というところがブルゴーニュの生産者たちの腕の見せ所というわけです。
彼らは職人のように真摯に土とブドウに向き合い、テロワールの"声"を聴こうとします。もちろん人によりますが、トップ生産者と言われるレジェンドの中にはあまり多くを語りたがらない人もあり、我々は作り手とテロワールとの静かな対話を、ワインから想像するしかないのです。
ブルゴーニュで栽培されているブドウは、黒ブドウはピノ・ノワール、白はシャルドネがほとんどを占めています。みんなが同じ種類のブドウを使うことで、土壌の違いをより明確に味わえるようになっているのが、ブルゴーニュの奥深いところです。
ブルゴーニュからさらに北東へ、ドイツとの国境沿いにアルザス地方があります。フランスにおける偉大なワイン産地、というとボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュばかりが挙げられがちですが、この歴史ある産地からも偉大なワインがたくさん生み出されています。
アルザスの魅力は、モザイクのように細かくて複雑な土壌で、ありとあらゆるブドウが栽培されている豊かな多様性にあります。
特に有名な品種は、甘口から辛口、スパークリングまでなんでもござれなリースリング、ライチのアロマのゲヴェルツトラミネール、ボリューミーで芳香豊かなピノ・グリ、マスカットの一種で甘いアロマが特徴のミュスカなど。グラスに顔を近づけ、一口含むだけでうっとりとしてしまうような、どこかロマンチックな白ワインが多く生み出されています。
この多様な品種を用いながら、個性豊かな土壌をどのように解釈し、それをワインに反映させるか。土壌と品種と生産者自身の個性の表現に、アルザスの生産者は全身全霊を懸けています。
自分のワイン、あるいは自分のワイナリーが持つ畑がいかに素晴らしく個性的かを、まるで恋人を語るかのように話す生産者が多く、ストイックにテロワールと向き合う職人気質なブルゴーニュとはまた異なる在り方が見えてきます。
湿度が低く、雑菌が繁殖しづらい=ブドウが病気になりにくいという特徴を生かして、完全無農薬のオーガニック栽培への取り組みも盛んに行われています。
また、全体の比率で言えば白が多いものの、ピノ・ノワールも栽培されており、優れたものは複雑味を持ちます。また近年のトレンドであるオレンジワインも増えてきています。
伝統的な産地ながらも、彩り豊かであらゆる魅力がそこかしこに溢れるアルザス地方。まずはアルザスを代表する生産者の一つ、トリンバックのワインで品種の魅力を体験してみてください。
アルザスからブルゴーニュも超えて一気に南下すると、ローヌ地方にたどり着きます。こちらもボルドー・ブルゴーニュに隠れがちな産地ですが、ワイン造りの歴史は紀元前まで遡れるほど古く、生産量もボルドーに次いで2位と、フランスワイン界に欠かせない銘醸地です。
大きく北と南に分けられますが、リスト9番のワインは北ローヌで生産されています。他の産地と比較しても、特にハードモードなのが特徴です。
まずは地形。狭い渓谷故に、ほとんどの畑が超急斜面にあります。斜面には収穫用の機械が入れないため、作業は全て手作業にならざるを得ません。
そして斜面は非常に水はけがよく、土も痩せているので、十分な栄養を得られないブドウは多くの実をつけることができず、全体的な収穫量が低くなってしまいます。
極めつけに、ローヌ地方にはミストラルという強風が吹きます。ブドウをカビから守ってくれるものの、あまりに強いのでブドウにはストレスとなり、これもまた収穫量の低下につながります。
コストはかかるし生産量も限られてしまう。なぜこんな過酷な環境でブドウを造るのか?
ストレスに晒されたブドウは、生き残るために数少ない粒に栄養を蓄えるので、味わいの凝縮感が抜群に増すのです。
多少は過酷な環境の方が、より良いブドウが生まれるということです。
北ローヌはシラー(黒ブドウ)、そしてヴィオニエ(白ブドウ)の最高峰。今回はコンドリューという、ヴィオニエ100%で造られる逸品がリストに含まれています。
病気になりやすいヴィオニエはとにかく栽培が難しく、過去には絶滅しかけたことも。手がかかる上にそもそも収穫量が少ないブドウですが、コンドリューにおいては斜面に畑があることが条件のひとつなので、上述した理由で更に生産量が少なくなります。
ただし、その芳香は並大抵ではありません。くらくらするほど華やかで、嗅覚だけで満足できます。今回のテイスティングで堪能してみてください。
過酷さを乗り越えてきた北ローヌのワインたち。畑によってスタイルが異なりますが、したたかな気品と芯の強さが共通しています。他の産地では見つけられないこの力強さは、多くのワインラヴァーを虜にしています。
同じ国でも、場所によってこれだけ魅力も個性も異なるのが、ワインの難しいところで、面白いところでもあります。
普段同じ産地ばかり選んでしまう......という方にとって、今回の味フェスが新たな産地の開拓に繋がれば幸いです。恐れず色んな産地にチャレンジしてみてください!
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