今注目の産地マコネでムルソーの巨匠が手掛ける、
愛好家必飲のキュヴェをご紹介! |
![レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォン]() |
ムルソーのトップ生産者としてその名を馳せるコント・ラフォン。その手腕で世界の白ワイントップ生産者10傑に選出されるほどの偉大な造り手です。現在はムルソーのみにとどまらず、高いポテンシャルを持つ注目の産地マコネでも素晴らしいワインを手掛け、成功を収めています。
今回、そんなコント・ラフォンがマコネの地で手掛ける、レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンの最新ヴィンテージ2019年が初入荷しました。2019年は「春の遅霜による収量の少なさや夏の酷暑はあったものの、酸をしっかりと残すことができたヴィンテージ。熟度と酸度のバランスが取れ、高い品質に仕上がった」と当主であるドミニク・ラフォン氏自ら太鼓判を押す素晴らしいヴィンテージとなりました。
こちらのページでは、当主ドミニク氏がまず飲んでいただきたい!と語るイチ押しのキュヴェ、ヴィレ・クレッセや、ドミニク氏が情熱を注ぐマコネ地区のテロワールを知るのに最適な2キュヴェを、マコネ地区の説明やドミニク氏のコメントと共にご紹介いたします。この入荷の機会に、ムルソーの巨匠が手掛けるマコンの魅力をぜひお愉しみください。
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「ムルソーの巨匠」と称される偉大な造り手、 コント・ラフォンのスピリッツが受け継がれたワイン。 |
ドメーヌ・デ・コント・ラフォンは、1868年にジュール・ラフォン伯爵によって設立されて以来、代々ラフォン家によって運営されるドメーヌ。1987年からは、現当主であるドミニク・ラフォン氏が3代目醸造責任者に就任しています。ドミニク氏は、2代目までが行っていた小作制によるブドウ栽培や、醸造テクニックに偏っていた古い手法を一新し、ブドウ栽培に重点をおいた新しいワイン造りへと改革。自社畑で自ら畑を耕し、1995年からは、ワインによりテンションと力強さが加わるとしてビオディナミを開始、1998年には全ての畑をビオディナミへ移行しました。また1㎡あたり1本という低植樹率、さらには発芽の抑制による果実の徹底した収量制限を行ったことで、クオリティの高いブドウを得ることに成功したのです。 こうしたドミニク氏の革新によってワインにさらに磨きがかかり、各方面で高い評価を得ることになりました。今ではその名声と限られた生産量により、コント・ラフォンのワインの価格は高騰。入手困難を極める稀少なワインとなっています。
こうしてムルソーの頂点を極め、「ムルソーの巨匠」と呼ばれるようになったドミニク氏は「より気軽に愉しめる、マコンの素晴らしさを最大限に引き出した“グレート・マコン”と言うべきワインを造りたい」という思いのもと、1999年、同じくブルゴーニュ地方のマコネ地区に「レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォン」を設立しました。エリティエール(HERITIERS)とは、「後継者」という意味。世界最高峰の白ワインと讃えられるコント・ラフォンのスピリットを受け継いだワインがマコンの地で生み出されています。 |
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ドミニク氏による拘りのワインメイキング。
洗練された一流の風格を持つマコン。 |
1995年からドメーヌ・デ・コント・ラフォンでビオディナミ農法でブドウ栽培を開始し、完全に移行できたのが1998年。レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンに関しても、本家と同様にビオディナミ農法で栽培を行っています。ドミニク氏は元々ビオロジックに興味があり、1990年代に故アンヌ・クロード氏(ドメーヌ・ルフレーヴ前当主)とビオロジックとビオディナミ両方の白ワインを比較試飲。ビオディナミ農法のワインは、よりワインにテンションと力強さがあると感じ、ビオディナミ農法を始めるきっかけとなりました。最初の3年間に渡り、ビオディナミのプレパラシオン(調合剤)を使ったところ、明らかに土壌の保水状態が良くなり、更に堆肥とホメオパシー(民間療法の一種)によって、土壌のバクテリアが活性化。土壌が改善されることでブドウ樹自体が強くなり、枝は丈夫に、また蔓の伸びも良くなったとのこと。ビオディナミを導入し現在でも継続に至っているのは、より良いワインを造ることを常に第一に考えているドミニク氏が、このような改善を肌で感じとってきたからこそなのです。
マコネ地区では、ステンレスタンクのみを用いるワイン造りが一般的ですが、レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンでは600Lの大樽を主としてワイン造りを行っています。新樽は一切使用せず、熟成期間を12ヵ月程度と短くする(ムルソーの場合は18~24ヵ月)ことでマコンの特徴である、「瑞々しい豊かな果実味」を最大限に引き出します。そのような拘りから、ドミニク氏のワインらしい洗練された一流の風格が生み出されています。 十分に寝かせて愉しみたいムルソーとは違い、いきいきとしたフレッシュな酸を大切にしているマコンは早くから愉しめるのが魅力です。 |
ドミニク氏が情熱を注いで手掛ける “グレート・マコン”。 |
ドミニク・ラフォン氏がマコンにかける情熱は、ムルソーにかける情熱と全く同じです。本家のドメーヌ・デ・コント・ラフォンがあるムルソーからマコンまで車で約1時間の距離がありますが、ドミニク氏は毎週のようにマコンの畑の状態チェックに通っています。今もなお、熱い情熱を持ち続けるドミニク氏は、マコネの地で新たにワインを造るのには抵抗がなかったと言います。マコンは日照量が多くてムルソーより乾燥しているため病害のリスクも少なく、また、土壌はムルソー同様、石灰岩、粘土質、泥灰土で構成されている点が大きかったそう。ドミニク氏曰く、「ムルソーでのノウハウがあるので、マコンは全く知らない新しい土地ではなかった。そのため、マコンを始めるのは比較的容易だったし、道理にかなっていた。」とのこと。
ドミニク氏は、マコネの多くの生産者と異なり畑の区画ごとのキュヴェを造ることに拘りました。初めてマコネの地でワイン造りを行った際、区画ごとに異なるスタイルと品質を理解するため、全て区画ごとに分けて醸造。その上で、それぞれの区画の個性を表現するためには、単一畑のワインをリリースするのが必要不可欠、と決意します。「マコンの区画の名前は殆んど知られていないが、区画ごとにリリースすべき高い品質ポテンシャルがマコンにはある。マコンなら土地の値段も比較的安い為、素晴らしいワインをリーズナブルに造ることができ、飲んでくれる人たちにもリーズナブルに届けることができる。」と、その思いを語っています。
一方、ドミニク氏がマコネの地でワインを手掛けるのに強調している点として、マコンでムルソーのコピー、リトル・ムルソーを造るのではなく、あくまでも“グレート・マコン”を造りたいという思いを掲げています。「ムルソーで最も優良な造り手でありたいのと同じように、マコンでも最も優良な造り手でありたいと思っている。」とマコンへの情熱を語ってくれています。その思いに賛同するように、2006年からは才能溢れるカロリーヌ・ゴン女史を右腕に、ブドウとワインの品質に磨きをかけています。また、2019年からは、「まずは私と一緒に多くの経験を積んで欲しい」とも思いもあり、“後継者”の一人である、娘レア・ラフォン女史もワイン造りに参画しています。
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「シャルドネの故郷」とも呼ばれる、
白ワインの名産地、マコネ。 |
![マコンの地図]() ブルゴーニュ南部、コート・シャロネーズ地区のさらに南、マコネ地区に位置するマコン。マコネとマコン、よく似ていますがマコネは地区の名前、マコンは街の名前となります。マコネ地区は、1937年にAOC認定を受けた「シャルドネの故郷」とも呼ばれる、白ワインの名産地です。
行政と商業の街であるマコンは、古くからワイン商にとって重要な取引の中心地でした。その中でもマコンを名乗るワインは、マコネ地区の郊外の村々で造られています。マコネは南北約50km、東西約15kmの長方形を描く地区で、地中海からの気候の影響を強く受けますが、基本的にはブルゴーニュの気候の特徴である大陸性気候。コート・ドールよりマコネ地区は温暖であるため、コート・ドールの白ワインに比べて、厚みのある豊かな果実味が特徴です。
マコネ地区には、プイィ・フュイッセ、プイィ・ヴァンゼル、プイィ・ロシェ、サン・ヴェラン、ヴィレ・クレッセの五つのアペラシオンがありますが、今回はその中から特に代表的な三つをご紹介します。
プイィ・フュイッセ 1936年に認定された、マコネ地区の白ワインの中でも特に高い評価を得ているアペラシオン。ソリュトレの奇岩の麓に広がる白ワインのAOCです。土壌は、世界最高峰の白ワインが生み出されるコート・ド・ボーヌの地とよく似た、ミネラル豊富な石灰岩質。丘陵地が幾つも連なる地形は、その斜面と壁のような岩山によって雨風にさらされることがないため、白ワインの理想の地としても知られています。味わいはエレガントさが際立ち、非常に果実味豊かです。
サン・ヴェラン サン・ヴェランは1971年に制定されたアペラシオン。プイィ・フュイッセと同様に、2010年3月プルミエ・クリュの認可申請書をINAO(国立原産地名称研究所)に提出しており、現在はその認定基準に関し議論が行われています。プイィ・フュイッセを挟むような形で北部と南部に分かれており、厚い粘土質石灰岩土壌が特徴的です。このアペラシオンで生み出されるワインは総じてドライながらも非常に厚みがあり、まろやかでしっかりとしたボディを感じることができます。
ヴィレ・クレッセ ヴィレ・クレッセは、ヴィレ村とクレッセ村の2つの村の連名により1999年に誕生した、マコンの中で最も新しいアペラシオンです。この2つの村は、以前はマコン・ヴィラージュを名乗っていましたが、その優れた品質と個性あるスタイルから、村名格へ昇格。ヴィレ・クレッセで造られるマコンは、「ワンランク上のマコン」とも言っても過言ではないでしょう。畑は南北に走る二つの丘の斜面で構成され、標高200~440mと幅広く拡がっています。そのため区画によって気候条件や土壌が異なり、ワインの味わいにはオープンさがありながら、フレッシュでミネラル感のある複雑な味わいを呈しています。
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当主ドミニク氏のお気に入り!
まずは飲んで欲しいと語るイチ押しキュヴェ |
心地よい塩気を伴う、凝縮した果実味。
エネルギーに満ちた、ワンランク上のマコン。
新着!
2019年 ヴィレ・クレッセ
5,280円(税込)
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古樹から生み出される、ワンランク上のマコン
こちらのヴィレ・クレッセは、当主ドミニク氏もお気に入りの1本。樹齢約60~70年という古樹から収穫されたブドウから造られる、レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンの上級キュヴェの一つ。ドミニク氏曰く、全7ha中の4haを占める「クロ・ヴィレ」と呼ばれる、秀逸な区画を所有しているのが、高品質なブドウを生み出すポイントとのこと。収量は25~35hl/haと、マコンの平均収量70hl/haと比べると非常に少ないことからも、贅沢に仕立てられているのがおわかりいただけるでしょう。まさに、ワンランク上のマコンというに相応しい1本です。
樽熟成がもたらす、上質なシャブリを思わせる味わい
前述の通り、マコンで造られるワインは、フレッシュさを前面に押し出したものが多い為、ステンレスタンクで熟成させるものが殆んど。そんな中、レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンでは、大樽による短期間の熟成により、瑞々しい果実味を表現しています。そのため、元々ミネラル感が前面に出やすいこちらのヴィレ・クレッセは、同じく樽による熟成が良く行われる特級畑のシャブリのようなテイストを呈しています。
ドミニク氏のおすすめポイント
グラスに注ぐと、白い花やレモン、白桃、仄かなトーストやヨードの香り。心地よい塩気を伴った凝縮した果実味が感じられます。凝縮した果実味を、溌剌とした酸やミネラル感が下支えした解放的な味わいでありながらも、上品な佇まいを呈しています。その仕上がりには、まるで特級畑のシャブリをも彷彿とさせる仕上がりです。
「古樹の比率が高く、低収量から生まれる張りのある味わいが特徴。そのように造られるワインは、テンションを感じることができ、よりシリアスなワインと言えるから。ブルゴーニュに精通した方にも満足いただける1本。」と語ってくれています。 |
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マコンのテロワールの違いを知る
おすすめの2キュヴェ |
高い標高がもたらす、美しい酸とミネラル感。
柑橘系果実が香る、スタイリッシュな1本。
新着!
2019年 マコン・ミリー・ラマルティーヌ
4,730円(税込)
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こちらのミリー・ラマルティーヌは、東向きの斜面の石灰岩質土壌から生み出される1本。標高が高いこともあり、ブドウが成熟するのに時間を要します。収穫は所有する畑より約2週間も遅く、その間にブドウは果実味とアロマをじっくりと成熟させることができます。
レモンやグレープフルーツのような、柑橘系果実や青りんごなどの豊かなアロマ。バニラや火打石などの香りも感じられます。口に含むと、シャープな高い酸やミネラル、凝縮感がありながらも柑橘系の爽やかな果実味があり、少し甘さを感じる香りとは対照的なスタイリッシュな印象。余韻には熟した洋ナシやナッツのニュアンスがあります。単体でお飲みいただいても、もちろん美味しく召し上がっていただけますが酸味が高いため、カルパッチョや天ぷらなど、レモンを添えるようなお食事と特に好相性です。 |
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マコン北部に位置する単一畑から生まれる、
多種多様なニュアンスに富む、おおらかなスタイル。
新着!
2019年 マコン・ウシジィ・レ・マランシュ
4,950円(税込)
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こちらは、マコンの中で比較的北部に位置する単一畑レ・マランシュから造られる1本。畑が南向きに広がっているため、酸味が上がりすぎないのが特徴的。畑はソーヌ川に近く気温の変化が穏やかなため、ブドウにとっては成熟しやすい環境が整っています。
グラスに注ぐと、樹齢30~50年の古樹から生み出される、オレンジの花やマスカットのアロマに魅了されます。時間の経過ともに黄桃やリンゴ、パイナップルなどの南国系フルーツに、紅茶やスパイスなど多種多様な香りに魅了されます。リッチな果実味に穏やかな酸味を伴ったチャーミングなワインで、全体的なバランスも良くエレガントな余韻が長く続きます。 |
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