ビソルは、プロセッコで有名なヴェネト州の北部、ヴァルドッビアーデネの地で5世紀に渡ってブドウ栽培を続けている、家族経営の由緒ある生産者。ブドウを農家から購入する生産者が多いプロセッコにあって、土壌の選定、ブドウの栽培から収穫、醸造、瓶詰までの全てを一貫して行っているという希少なワイナリーです。ビソルは「コネリアーノがランスに並ぶようなクオリティに、ヴァルドッビアーデネはエペルネのような美しい畑に、そしてプロセッコがシャンパーニュに匹敵するようなスパークリングワインに」なることを目標に掲げ、プロセッコの更なる向上を目指し、情熱を持ってワイン造りに取り組んでいます。
彼らが最もこだわりを持っているのは、ヴァルドッビアーデネからコネリアーノにかけての急勾配な丘斜面にある、プロセッコ随一の自社畑。プロセッコに使用されるブドウ品種、グレーラ種の栽培にとって最高の地区として名高い「Cartizze(カルティッツェ)」に、ビソル家は16世紀からいち早く目を付けていました。現在の社長であるアントニオ・ビソル氏が、「私の父は、常に最高の条件を有する、より優れた土地を探し続けていました。所有する畑は斜面で岩がゴツゴツしており、ブドウ栽培には過酷な環境でしたが、その傾斜地にある畑はグレーラの栽培にとって、ブドウの特徴を最大限に引き出せる理想的な場所だったのです。」と語るように、この地域は海抜約300m以上の高台にあり、砂を多く含み水はけがよく、とりわけ日当たりが良いことで知られ、現在、約106ヘクタールの畑に140もの異なる所有者が存在するほどのプロセッコ生産者ならば誰もが欲しがる理想的なエリア。ビソルは、このカルティッツェを筆頭にグレーラの栽培にとって優れた自社畑を数多く所有し、質の高いブドウから多様なアロマと果実味を持つスパークリングワインを生産しています。その実力が認められ、世界的なワイン評価誌「ワインスペクテーター誌」とイタリアワインの祭典「ヴィニタリー」が共同開催する、年に一度の一大イベント「オペラワイン」でも、見事、イタリア最高の造り手100社に選ばれました。ビソルはまさに名実ともにプロセッコのトップに君臨する名生産者なのです。
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