伝統と革新が融合した偉大なワイナリーが手掛ける、
ハーラン・レッド・ワインの美しき妹。
血統の素晴らしさを忠実に体現した贅沢な味わい。
ハーラン・エステートは不動産事業で成功を収め、
ナパ・ヴァレーにてメドウッドという壮麗なリゾートを経営するビル・ハーラン氏が、
「オークヴィルからフランスの格付け第一級に匹敵するカリフォルニア・ワインを作る」という
ヴィジョンのもとに、1984年に設立されました。
当時のナパ・ヴァレーは平地でのブドウ栽培が常識でしたが、
土地選びに15年かけ、地道な研究と調査の結果、
オークヴィルの西の丘陵にある97haの土地を切り開き、
海抜68mから374mの北向き、北東向き斜面に等高線に沿って段々畑を造成。
土壌はフランシスカン頁岩という粉砕された岩石が表面を覆う、
1/3が堆積土壌、2/3が火山性土壌で、
最も適正な場所にカベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロ20%、
カベルネ・フラン8%、プティ・ヴェルド2%が植えられています。
ワイン・ディレクターはボブ・レヴィ氏、コンサルタントはミシェル・ロラン氏、
ヴィンヤード・マネージャーはメアリー・マー氏、ワインメーカーはコーリー・エンプティング氏が、
創業以来30年同じメンバーで一貫してこだわりを持ったワインを手掛けています。
ヨーロッパの伝統と技術を取り入れながら、科学的リサーチを行うことで
急速にヨーロッパとのワイン造りのクオリティ差を縮めることに成功。
最新技術を結集したワイナリーと地下セラーを持ち、
1990年の初ヴィンテージ以来、伝統と革新が融合した
偉大なワインが生み出されています。
パーカー氏はハーラン・レッド・ワインの
94年、97年、01年、02年、07年と5回100点をつけており、
今や、世界に数多あるワインの中で最高峰の1つといえるでしょう。
ハーラン・レッド・ワインのセカンドワインが、英語で「乙女」を意味するこちらのザ・メイデン。
収穫は全て手摘みで行われ、細心の注意を払って粒よりし、徐梗を実施。
選定も、多くのワイナリーが房ごとに行うところ、粒ごとに行う徹底ぶり。
醸造まで全ての工程がハーランと同様に造られ、
異なるのは品種構成がカベルネ・フランの比率が高くなっていることのみ。
フィネス、優美さ、複雑味、そして強烈なまでの凝縮感が、
重過ぎることのない絶妙のバランスで調和。
ロバート・パーカー氏は「ナパ・ヴァレーのラ・ミッション・オーブリオン、シュヴァル・ブラン」
と評しており、その品質の高さが伺えます。
セカンドといっても生産量は少なく、ときにファーストをも超える稀少性がある逸品です。
2012年は非の打ちどころのない偉大なヴィンテージ。
春先の降雨が畑に十分な水を供給し、暖かい春は豊富な着果をもたらしました。
天候の悪化もなく、極端な熱波に襲われることもなかったまさに理想的な夏、
そして穏やかな秋のおかげで、果実は時間をかけてじっくりと完熟。
豊かな太陽を浴びたブドウは、風味の詰まった最高の仕上がりとなりました。
クレーム・ド・カシスのふくよかなアロマに、
ヒマラヤスギやチョコレート、エスプレッソなどの官能的な香り。
芳醇な果実味ときめ細やかなタンニン、芯の通った鮮やかな酸の
バランスが素晴らしく、その余韻はいつまでも優しく続きます。
飲みごたえがありながらもソフトな面を覗かせる、味わい深い1本です。
飲み頃:~2030年
評価:ワインアドヴォケイト誌(パーカーポイント)にて92点を獲得
ワインスペクテーター誌にて92点を獲得