NUITS SAINT GEORGES 1ER CRU LES DAMODES
アンリ・ジャイエの従兄弟であるオート・コートの第一人者。 ヴォーヌ・ロマネ寄りで日当たり抜群の一級畑のブドウから造られた、 長期熟成に耐えうる構造を備えた力強い味わい。
ブルゴーニュ、オート・コートの第一人者として知られるドメーヌ・ジャイエ・ジル。 オート・コート・ド・ニュイ、オート・コート・ド・ボーヌのワインを造ると、 ブルゴーニュNo.1の実力だと評されています。 ドメーヌはコート・ド・ニュイの最南端にあるマニィ=レ=ヴィレール村に位置し、 50代になるジャイエ氏が取り仕切っています。 1948年、ブルゴーニュの神様と呼ばれるアンリ・ジャイエ氏の従兄弟、 父ロベール氏がワイン造りを始めたことからドメーヌの歴史が始まりました。 父ロベール氏はDRCの元醸造長、故アンドレ・ノブレ氏と共に DRCのワイン造りに従事していた経歴の持ち主。 1990年、父ロベール氏が引退し息子のジャイエ氏が後を継ぎ、 ドメーヌ・ジャイエ・ジルが誕生しました。 所有する畑は約11ha。オート・コート・ド・ニュイと オート・コート・ド・ボーヌが畑の半分以上を占めています。 ジャイエ・ジルの特徴と言えば、何といっても新樽率の高さ。 父ロベール氏からの手法を守り、熟成を新樽で100%行うことを信条としています。 生産者によって異なるとはいえ、通常、新樽を100%用いるのは特級クラス、 または評価の高い一級クラスのワインに限るというのが一般的ですが、 ジャイエ・ジルは大半の銘柄に新樽を使用し、使用しないのはわずか0.5haの畑、 ブルゴーニュ・パストゥグランのみというこだわりようです。 新樽率100%で造られるワインは、 それに耐えられるだけのしっかりとした構造を備えていなければなりません。 全体を支える酸とタンニンをはじめ、各要素の構成は緻密。 そしてブドウに十分な果実味があるからこそ、新樽での熟成が可能になります。 基本的に除梗をせずにかなりの高温で醸す赤ワインは、 新樽使用と相まって深い色調のとても濃厚なパワーを感じる味わい。 10年以上もの熟成が可能なワインへと仕上がります。 この一級畑であるレ・ダモードの畑はニュイ・サン・ジョルジュ村に位置し、 その中でもヴォーヌ・ロマネ村との境界に位置します。 石灰質の水はけの良い土壌と南東に面した抜群の日当たりを受け、 とてもしっかりとした骨格のある味わいのワインが造られます。 存在感のあるタンニンと酸味の心地よいバランスが印象的。 長期熟成に耐えうる構造を備えた、クオリティの高い1本です。
【2015年ブルゴーニュ】
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