伝統派ブルネッロの代表的な生産者が手掛ける、
限りなくブルネッロに近い非常に贅沢なロッソ。
果実の旨味と美しいミネラルが心地良いバランスに優れた1本。
1989年に設立された、伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの代表格、ポッジョ・ディ・ソット。
32ヘクタールもの敷地内のうち、10ヘクタール余りの急斜面にブドウ畑が広がっています。
高い標高に加え、昼には海からの暖かい風が吹き、夜はアミアータ山からの
冷たい風を受けるという、ブドウの生育に理想的な昼夜の寒暖差のもと、
ワイン造りが行われています。
現在のこのワイナリーの地位を築き上げたのは、ブルゴーニュワイン好きが高じて
第2の人生をワイン造りに捧げた元オーナーのピエロ・パルムッチ氏、
そして醸造責任者として活躍したのは、あの『カーゼ・バッセ』や『モンテヴェルティネ』も手掛け、
ブルゴーニュの「アンリ・ジャイエ」、イタリアの「ジャコモ・タキス」に並び称される、
イタリア随一の名醸造家、故ジュリオ・ガンベッリ氏です。
2011年に惜しまれつつもパルムッチ氏から、2014年「ガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリア」において
最優秀生産者に選ばれたコッレ・マッサリというワイナリーに経営権が譲り渡されましたが、
今もなお伝説とも言える2人の徹底したスタイルが引き継がれています。
ワイン造りは、収穫量を極限まで抑え、発酵には野生酵母のみを使用しており、
スラヴォニア産の大樽でロッソは2年、ブルネッロは4年、リゼルヴァは5年という
長期に渡る熟成期間を設け、あくまでも伝統的製法にこだわっています。
イタリア国内での華々しい受賞歴が、その実力を証明しています。
2007年には、10周年を記念した限定キュヴェ、イル・デチェンナーレが
イタリアスローフード協会の発行する
『ガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリア』の
2008年版で「最高のイタリア・赤ワイン」に選ばれました。
また、2001年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノがイタリアソムリエ協会発行の
ワインガイド「ドゥエミラヴィーニ」でイタリアの赤ワインとしてNo.1 となり、
さらに2005年ヴィンテージは人気漫画『神の雫』の「第九の使徒」に選出されるなど
輝かしい経歴を持っています。
こちらは、そのポッジョ・ディ・ソットの造るロッソ・ディ・モンタルチーノ。
ロッソ・ディ・モンタルチーノは、一言で言えばブルネッロ・ディ・モンタルチーノのセカンドラベル的存在です。
最上のブドウでブルネッロを造り、その選別に漏れたブドウでロッソを造るというのが一般的ですが、
ポッジョ・ディ・ソットのロッソは一味違います。
ブルネッロは規定によりオーク樽で2年以上熟成した後、
さらにワイナリー内で3年以上熟成させなければ出荷できないのに対し、
ロッソはオーク樽の期間がやや短く1年以上という規定です。
しかし、ポッジョ・ディ・ソットは、ロッソを造る際にもオーク樽で2年間熟成させているため、
このままワイナリー内であと3年熟成させればブルネッロとして出荷できるものを、
早くリリースするために「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」として販売しているのです。
ブルネッロと同じブドウを使用し、オーク樽での熟成期間もブルネッロと同じ。
非常に贅沢で、限りなくブルネッロに近いロッソと言えるのです。
2011年はアフリカ大陸からトスカーナへ流れ込んだ暖気の影響で、
非常に暑く乾燥した夏となり、ブドウは例年よりも早く熟しました。
フレッシュさやエレガンスを保とうと収穫を早める生産者も多数。
太陽をたっぷりと浴び、旨味が凝縮したブドウが結実しました。
チェリーやラズベリーの芳醇な果実のアロマに、
ミントやスパイス、そして甘いリコリスのニュアンス。
上質なタンニンが溶け込んでおり、口当たりは絹のように滑らか。
口いっぱいに広がる果実の旨味と美しいミネラルが心地良い、
バランスに優れた見事な仕上がりです。
※コルクが固く開け難い場合がございますが、正常な商品です。
深くまでスクリューを刺しゆっくりと力を入れて抜栓してください。