シャトー・クレール・ミロン

2014年のボルドー地方は、温暖な5月のおかげ例年よりも早い芽吹きを迎えました。 8月以降は気温が上がらない涼しい日が続き、ブドウはゆっくりと成長。 収穫期前の9月、10月はここ10年で最も温暖で、 穏やかな日和であったため果実は完璧に成熟し、 収量も十分に確保することができました。 多くの造り手が天候に翻弄され、思慮と技巧を試された直近のヴィンテージに対し、自然の恩恵とテロワールのポテンシャルがより一層輝きを増して感じられる2014年。 生産者たちはこの恩恵に感謝するとともに、 “ボルドーらしさ”を高らかに謳い上げたかのようなワインを生産しており、 その出来栄えは私たちの想像を上回る“Good Surprise”に溢れています。

紫色がかった深みのあるルビー色の外観。 カシス、チェリー、ブルーベリーの熟した果実に、鉛筆の芯、バニラ、スグリの香りに加えて クマツヅラのアロマが、果実香にフレッシュさを与えています。 力強いアタックを感じますが、非常に素晴らしい口当たりで、 タンニンは丸びを帯びており、シルキー。 ビルベリー、ブラックベリー、柑橘系果実の多汁な果実味と、 シダーのニュアンスが広がるリッチでハーモニーに富んだ味わいは、 力強くもエレガントなフィニッシュに向かって広がりを見せています。 ラフィットに似た佇まいをみせる、欠けたるところがないと思わせる1本です。

飲み頃：2019～2045年

カベルネ・ソーヴィニヨン（58%）

メルロ（29%）

カベルネ・フラン（11%）

プティ・ヴェルド（1%）

カルメネール（1%）

2013年は、変わりやすく気まぐれな天候が記憶に残る年となりました。冬と春の気温の低さによる開花の遅れ、暑く雨の少ない夏、9月は湿気による灰色カビ病に悩まされたりと、生産者にとって困難の多い年でしたが、収穫を一気に行い、例年以上に厳しい選果を行った生産者は、宝石のように磨かれたワインを造り上げました。特に苦境を生き抜いたカベルネ・ソーヴィ二ヨンはしっかりと熟し、赤ワインに関しては、赤系の鮮やかなアロマとフレッシュな酸が特徴の早くから楽しめる味わいに仕上がっています。

外観は深みのあるルビー色。プラム、カシス、ブラックベリーの芳醇な果実のアロマに、スミレの花、ハーブ、土のニュアンスが重なります。口に含むとジューシーでふくよかな果実味が心地良く、滑らかなタンニンが綺麗に溶け込んでいます。

飲み頃：～2026年

カベルネ・ソーヴィニヨン（58%）

メルロ（27%）

カベルネ・フラン（12%）

プティ・ヴェルド（2%）

カルメネール（1%）

2012年は、夏は乾燥し、9月後半から10月にも予期せぬ雨が降ったりと 2011年に続き、生産者にとって決して平坦ではない年となりました。 しかし出来上がったワインは、しっかりと抽出された果実味が豊かで 驚くほどソフトで丸みのある出来ばえ。 2009年に通じる豊かな果実味とバランスに秀でたヴィンテージと言えます。

2012年のクレール・ミロンは青みを帯びた黒に近い濃い色調。黒スグリの熟したアロマに、花や甘草、僅かな樽香のニュアンスが重なります。口に含むと良く熟した柔らかいタンニンが印象的なフルボディの味わい。美しくピュアな果実味をソフト な優しく包み込み、長期熟成ポテンシャルも感じさせる逸品です。

飲み頃：～2038年

カベルネ・ソーヴィニヨン

メルロ

カベルネ・フラン

プティ・ヴェルド