シャトー・ド・ペズ

2015年ボルドーは、イギリスのワイン専門誌『デキャンター』の顧問エディター、スティーブン・スパリアー氏に「ボルドーの復活を見た。すべての要素で満足のいく、まさに“大本命”に相応しい出来」と言わしめたヴィンテージ。ボルドー大学醸造学部の発表では、「最高のヴィンテージとなるための条件を備えた完璧なヴィンテージ」と評されており、初夏は雨が少なく水分不足となりましたが、ボルドー特有の秋雨はブドウ樹にとって潤いの雨となり、健全で適熟な状態でのブドウの収穫が可能となりました。例年以上の豊かな果実味と滑らかなタンニン、酸の卓越したバランスが感じられ、オー・ボーセジュールとペズの品質も素晴らしいものになっております。

黒スグリやブラックチェリーなどの甘やかな果実のアロマに、ミネラルや白胡椒のニュアンスが混ざり合う香り。ミディアムボディで、濃厚な果実味と優しく滑らかなタンニンが見事なバランスをみせる味わいです。繊細な酸とほんのりバニラの風味が漂うリッチな余韻が続きます。ハンバーグやラム肉と相性の良い1本です。

評価：ジェームス・サックリングにて90-91点を獲得
飲み頃：～2032年

メルロ（51%）

カベルネ・ソーヴィニヨン（44%）

プティ・ヴェルド（3%）

カベルネ・フラン（2%）

2014年のボルドーのブドウは理想的に育ち始め、暖かく、ほとんど完璧に近い気候の中開花を迎えました。7月下旬から8月に掛けて、曇りがちの湿気の多い天気が続きましたが、9月10月は暖かく乾燥した理想的な気候となり、ブドウはゆっくりと成熟。熟した風味がしっかりと感じられる、これぞボルドーワインと言えるスタイルのワインが生み出されました。

ライラック、ダークチェリーの甘くチャーミングな果実のアロマに、鉛などの鉱物系の香りが混ざり合う香り。ミディアムボディで繊細な酸を備えており、非常にバランスよく整えられた印象のある、巧妙な構成になっています。エアリーな余韻が心地よい味わいです。

飲み頃：～2035年

カベルネ・ソーヴィニヨン（56%）

メルロ（41%）

プティ・ヴェルド（3%）

2011年ヴィンテージは、2010年に引き続き気温が高く、またここ最近の40年間で最も乾燥した気候でした。 難しい天候であったため、 ボルドー全体で収穫量が少ない年となり、ブドウは小粒になったものの非常によく熟し、フレッシュさと適度な糖度を持った出来となりました。 グレートヴィンテージの2009年や2010年と異なり、 難しい年だからこそ、造り手の判断がワインの品質に大きく影響。造られたワインは総じて「シャトーらしさ」が顕著に表れた仕上がりです。

濃い紫ががったルビー色の外観。甘いカシス、プラムの華やかなアロマとジューシーな味わい。中盤からは、朝露で濡れた森の中を歩いているようなニュアンスを感じ、フィニッシュにかけて、スムースなタンニンとミネラルが全てをエレガントにまとめてくれます。

カベルネ・ソーヴィニヨン（50%）

メルロ（46%）

プティ・ヴェルド（4%）