ジャン・レオン
JEAN LEON

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スペイン

スペイン カタルーニャ

ジャン・レオン / JEAN LEON ワインボトル

夢追い人が創設した、スペインにおける国際品種のパイオニア


マリリン・モンロー氏をはじめ数々の著名人に愛されたレストラン「ラ・スカラ」で大成功を収めたジャン・レオン氏。彼が第二の夢として、カタルーニャ、ペネデスの地に立ち上げたワイナリーがジャン・レオンです。スペインで初めてカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネといった国際品種を栽培し、世界的に評価されたパイオニアとなり、現在はトーレスの傘下で高い品質を誇る個性豊かなワインを手掛けています。

ジャン・レオン氏の夢の足跡、「ラ・スカラ」の成功とワイナリーの誕生

ジャン・レオンは1963年にスペイン、カタルーニャ地方のペネデスに設立されたワイナリーです。創設者であるジャン・レオン氏の人生はまさに波乱万丈。19歳で故郷スペインを離れ、フランス各地を転々とした後、1949年アメリカの地に降り立ちました。


ジャン・レオン氏は、昼はタクシー運転手、夜はハリウッドにある、エンターテイナーであった故フランク・ シナトラ氏所有のレストランでウェイターに従事。渡米直後であったため、英単語さえもままならなかった中、持ち前の器量の良さと仕事人気質で周囲の信頼を獲得していきます。


そしてジャン・レオン氏はレストランの顧客であった多くのハリウッドスター達とも交流。その中でも人気俳優であった故ジェームス・ディーン氏と固い友情を結びます。そして「ハリウッドで最も有名なレストランの開業」という夢の実現に向けて開店資金を共同出資するなど、協力し合う関係になったのです。


しかし開店準備のさなか、不幸にもディーン氏が交通事故で急逝してしまうという悲劇に見舞われます。ジャン・レオン氏は深く落ち込み、開業計画は一時中断してしまいますが、ディーン氏と描いた夢を一人でも継続することを決意。1956年にビバリー・ヒルズにレストラン「ラ・スカラ」を開業したのです。

「ラ・スカラ」の顧客たちとジャン・レオン氏(右)

当時の最先端を行く、豪華でおしゃれな雰囲気のレストランは、瞬く間に高い評判を獲得。マリリン・モンロー氏やジョン・F・ケネディー氏といった数々の著名人の信奉を集め、そのレストランの名はハリウッドの伝説として歴史に刻まれることとなります。そして、「ラ・スカラ」を成功に導いた後、ジャン・レオン氏が第二の夢として掲げたのが、レストランを訪れる特別な顧客をもてなすべく、自らの手で理想のワインを造ることでした。


ジャン・レオン氏が目指したのは「独特の個性を持った比類なきワイン」。そんなワインを造るための土地を求めて世界中を旅した後、故郷スペインのカタルーニャ地方、ペネデスを見出しました。1962年にペネデスで最上と言われる畑を含む約150haの土地を購入し、翌年自らの名前を冠したワイナリーを設立したのです。

世界的な評価を獲得、名門トーレスに受け継がれた情熱

故郷スペインでワイン造りを始めたジャン・レオン氏は、周囲の批判をものともせず、スペインの固有品種が植えられていた畑に、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドやシャトー・パルメのカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン、コルトン・シャルルマーニュのシャルドネなど、錚々たるシャトーやドメーヌから取り寄せた苗木を植樹。こうしてスペインで初めて、国際品種の栽培を始めたパイオニアとなりました。


また、かつてジャン・レオン氏は俳優時代のロナルド・レーガン元アメリカ大統領と親交があり、彼らの友情はレーガン氏が政治家となってからも続いていました。そしてレーガン氏が大統領に当選した際、1981年1月20日、ホワイトハウスで開かれた大統領就任式典で振る舞われたのが、ヴィーニャ・ラ・スカラ・カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァ1975年とヴィーニャ・ジジ・シャルドネ1980年だったのです。この出来事によってワイナリーはその名を世に知らしめることとなりました。


そして月日を重ね、1993年に雑誌『ワイン』にて、1983年カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァ(現在のヴィーニャ・ラ・スカラ・カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァ)が「世界で8本のベストワイン」に選ばれるなど、世界的に高い評価を獲得。

ワイナリーのスタッフとジャン・レオン氏

オーガニック認証を獲得する先進的な取り組み

ジャン・レオンが重要視しているのはオーガニック栽培です。2008年から化学肥料や農薬を使用しない有機栽培を実践し、過去数年間で畑の全ての区画にリジェラネティブ栽培(環境再生型栽培)を徐々に導入。さらに人工衛星を用いたツールも活用することで硫黄や銅の有機物を取り除き、ブドウ畑を改善させてきました。


2012年には、造られる全てのワインがオーガニック認証(CCPAE)を受け、近年ではヴィーガン認証も取得。現在ワイナリーの指揮を執るトーレス5代目当主の姉であるミレイア・トーレス氏は「私たちの目標は、ブドウ畑の生物多様性を促進し、気候変動に対する耐性を高めていくことです」と語ります。

ミレイア・トーレス氏

また、春にキャノピー・マネージメントを実施しブドウの実に当たる日照量を調整することで、さらなるワインの品質と凝縮感の向上に成功。こうした先進的な取り組みと細やかな畑仕事から生まれるブドウを使用し、果実味と酸味のバランスが取れたエレガントなスタイルのワインを生み出しています。

カタルーニャ政府の認証を獲得した4つの単一畑

ワイナリーの拠点はスペイン、カタルーニャ地方のペネデス。バルセロナのすぐ南西に位置し、地中海沿岸から丘陵地帯まで広がる地域です。ペネデスは、海の影響を受け、温暖で伝統的な品種が栽培されてる「バホ・ペネデス」、少し内陸部に入るため気温が下がる「ペネデス・セントラル」、標高800mにも至り、以前は伝統品種が主に栽培されていましたが、近年では外来品種も栽培されている「ペネデス・スペリオーレ」、以上の3つのサブリージョンに分かれています。こうした多様な気候から、テンプラニーリョなどのスペインの伝統品種やカベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種まで、幅広いブドウ品種が栽培され、様々なスタイルのワインが造られているのです。


そんなペネデスで、ジャン・レオンは「パゴ」と呼ばれる単一畑の考え方を早くから採用し、その土地のテロワールを最大限に引き出すことに注力。畑とブドウ品種の適性を見極め、単一畑を拡張させ、現在では「ル・アーヴル」、「パラウ」、「ジジ」、限られた優良年にのみリリースされるフラッグシップキュヴェを生み出す「ラ・スカラ」、全4つの単一畑を所有しています。

ジャン・レオンは所有する4つの単一畑すべてにおいて、ペネデスでは初めて、カタルーニャ地方としては2番目に、カタルーニャ州政府よりVI DE FINCA(単一畑)認証を取得。こちらの認証は、土壌や気候において特異性を持つ区画から生まれるワインを保証するための制度で、最も重要なのは「特別で高品質なワインを生産するために独自の土壌とマイクロ・クライメイトを有しており、秀逸なテロワールである」ということです。


さらに、この他にも厳しい要件が課せられており、「ブドウ畑とワイナリーは同じ所有権のもとで管理され、ワインも同様であること」、「ワインに用いるブドウ栽培の方法や収量制限、熟成方法、他のD.O.(原産地呼称)のワインよりも高い評価を受けていること」など、これらの基準を満たした畑のみが単一畑認証を名乗ることが許されるのです。こうした優れた畑で育ったブドウを使用したワインは、その高い品質が保証されていると言えます。

ジャン・レオンが誇る珠玉の単一畑キュヴェ4銘柄

畑と品種の個性をお愉しみいただける3つの単一畑キュヴェ

新世界と旧世界のスタイルを兼備した、エレガントなスタイルのカベルネ・ソーヴィニヨン。


ヴィーニャ・ル・アーヴル・カベルネ・ソーヴィニヨン・レゼルヴァ

ジャン・レオン
4.2 (20件)
ライトボディ
5
フルボディ

創設者ジャン・レオン氏がスペインから渡米する際に乗船したフランスの港町が畑の名前の由来となっている1本。土地に点在している区画ごとに仕立て方を変更し、適切に樹冠を管理することで日照量を調整。こうして実は小さくも糖度と酸味のバランスの取れた高品質なブドウが実ります。口当たりが非常にスムースで、新世界のワインらしい凝縮した果実味ときめ細かいタンニンが調和。旧世界を彷彿とさせるしっかりとした酸味が全体をまとめ上げる、エレガントな仕上がりです。

豊かな果実味とスパイスのアロマ、伸びやかな酸味が調和する1本。ボルドーを思い起こさせる仕上がりのメルロ。


ヴィーニャ・パラウ・メルロ

ジャン・レオン
4.0 (16件)
ライトボディ
4
フルボディ

ジャン・レオン氏の原点となった故郷サンタンデールに捧げられたメルロ。単一畑パラウを主に構成する粘土質のシルト泥岩は、保水性が高いことからメルロに最適の土壌となっており、成熟したブドウが収穫可能です。ワインは、熟したラズベリーやブラックベリーのアロマに、クローヴの甘やかなスパイスのニュアンスが感じられ、余韻に果実の旨味が広がります。凝縮した果実味と伸びやかな酸味が溶け込んだスタイルは、ボルドーのメルロを思い起こさせる仕上がりです。

2018

4,620

(税抜価格4,200円)

  • JS 93

高い濃縮感と多層的な風味が魅力。コルトン・シャルルマーニュの苗木から生み出されるシャルドネ。


ヴィーニャ・ジジ・シャルドネ

ジャン・レオン
4.1 (33件)
ライトボディ
5
フルボディ

「ジジ」はジャン・レオン氏が自身の家族に敬意を表し、娘の名前から命名された畑。土壌は砂質・粘土質ローム土壌と泥灰土で構成され、他の畑よりも砂の含有量がわずかに多いため、土地が痩せており水はけが良いのが特徴。そこではコルトン・シャルルマーニュの苗木である古樹が栽培され、凝縮感の高いブドウが収穫されます。ワインは、果実味の凝縮感と樽感が高い次元で調和。酸味がソフトなため濃厚な印象ですが、旧世界らしい複雑味のある豊かな風味も持ち合わせています。

ワイナリーの始まりとなった畑から生み出される、フラッグシップキュヴェ

豊かで複雑なアロマ、しっかりとしたタンニンと長く続く余韻が魅力。優良年にのみ造られる稀少な1本。


ヴィーニャ・ラ・スカラ・カベルネ・ソーヴィニヨン・グラン・レゼルヴァ

ジャン・レオン
3.3 (4件)
ライトボディ
5
フルボディ

こちらは、1963年に植えられた「ヴィーニャ・ラ・スカラ」で収穫されたブドウで良年にのみ造られるフラッグシップキュヴェ。その名はレストラン「ラ・スカラ」にちなんでいます。畑は約8haと小さく、非常に古いため収穫量は少ないものの、凝縮度が高く風味豊かなブドウが収穫可能な優れた区画です。

こちらの2015年ヴィンテージは乾燥した気候でしたが、夏の十分な量の雨によってブドウの適切な成熟に必要な水分の獲得に成功。さらに成熟期間は例年より気温が低かったことから、豊かな芳香性を得ることが出来ました。ワインは、熟成味を帯びた、チェリーレッドの色調。黒系果実や黒コショウのアロマに、樽熟成によるトーストの香りが立ち上ります。豊富なタンニンがボリュームのあるボディを形成している一方で、熟成による柔らかとエレガントさをも兼備。滑らかでエレガントなフィニッシュを迎えます。

2015

9,240

(税抜価格8,400円)

  • JS 92
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