“ブルピノ”の代わりを探る

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公開日 : 2023.9.25
更新日 : 2023.9.27
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ピノ・ノワール

ワイン愛好家を魅了し続けるピノ・ノワール。特に、ブルゴーニュで造られるピノ・ノワールは、その品質と人気から年々高騰し続けています。


偉大なピノ・ノワールを生み出す産地としてブルゴーニュが名高い一方で、今や、高品質でエレガントなピノ・ノワールはブルゴーニュ以外でも造られています。


この記事では、世界中で“ブルゴーニュ以外のピノ・ノワール”に注目が集まりつつある現在の状況を探り、新たな可能性に焦点を当てます。

目次

“ブルピノ”高騰の要因

赤ワイン

まずはブルゴーニュのピノ・ノワールが高騰し続ける要因を探ってみましょう。その背景には大きく三つの要因が影響しています。


1.特異なテロワール

2.コレクターや投資家の注目と需要の高まり

3.限られた生産量と供給の希少性


ブルゴーニュのピノ・ノワールは、そのテロワールに恵まれています。この地域はピノ・ノワールにとって理想的な土壌、急傾斜の斜面、そして寒暖の差が大きい気候条件がそろっているのです。


これらの要素は、ピノ・ノワールの風味を豊かにし、その独特のキャラクターを形作っています。このテロワールは、高品質なピノ・ノワールの育成において至上の要因であり、その偉大さの根源です。


さらに長期熟成に適していることから、コレクターや投資家の間でも高い人気を博しています。高品質なヴィンテージのワインは、熟成によってさらに価値を増し、需要が一層高まる要因です。


このようにして需要が高まったところで、ブドウから造られるワインは生産量が限られています。特にブルゴーニュのピノ・ノワールの生産量は非常に限られており、その稀少性が高価格につながっているのです。

新たなピノ・ノワールの可能性

長らくブルゴーニュがピノ・ノワールの聖地とされてきましたが、最近では他のワイン産地においても素晴らしいピノ・ノワールが造られています。


栽培が難しく、“気難しい品種”とも揶揄されるピノ・ノワールですが、高騰を続けるブルゴーニュに匹敵する品質と風味を求めて生産者も奮闘しているのです。


新たな可能性を探求するワイン愛好家にとって魅力的な選択肢となるでしょう。どんな産地が挙げられるのか見ていきます。

オーストラリア

ヤラ・ヴァレーのブドウ畑

まずはオーストラリア。オーストラリアの赤ワインといえば、シラーズやカベルネ・ソーヴィニヨンのようなしっかりとしたワインを想像するかもしれません。


そんなイメージを覆す、洗練されたピノ・ノワールがオーストラリアの最南に位置するヴィクトリア州で造られています。


特にヴィクトリア州のヤラ・ヴァレーは冷涼な気候がピノ・ノワールの栽培にもってこい。大手企業から小規模な自然派生産者までが進出する産地になっています。


世界でも高い評価を受け、ブルゴーニュに匹敵する競争力を持つヤラ・ヴァレーのピノ・ノワール。中でも今注目を集めるワイナリー、ジャイアント・ステップスはワインジャーナリストの山本昭彦氏が「高騰するブルゴーニュの強力なライバル」と絶賛しています。

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ヤラ・ヴァレー ピノ・ノワール
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ドイツ

ドイツではシュペートブルグンダーと呼ばれるピノ・ノワール。884年にカール3世がフランス・ブルゴーニュ地方からボーデン湖畔地方に持ち帰ったと言われています。


ドイツは世界最北端のブドウ栽培地の一つで、以前はブドウが完熟するのが難しいとされていましたが、地球温暖化の影響で気温が上昇したことで、高品質なシュペートブルグンダーができるようになりました。安定して栽培ができるようになったことで、生産量が着実に増えています。


特にバーデン地方はエレガントでフルーティーな特性を持っており、ピノ・ノワールの可能性を開拓する模範的な産地と言えるでしょう。

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ギプスコイパー・シュペートブルグンダー
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アメリカ

赤ワイン

アメリカの太平洋北西部にあるオレゴン州は、ピノ・ノワールの一大産地です。この地が国際的なワインマップに初めて名前を刻んだのは1960年代末ですが、それ以降、着実にその地位を確立しています。


今ではメオ・カミュゼやジョゼフ・ドルーアンなど、世界的に有名なブルゴーニュの生産者がオレゴン州に進出しワインを生産しています。


冷涼な気候と多様な土壌などの好条件がそろっているため、エレガントで風味豊かなピノ・ノワールが育ちます。


特にウィラメット・ヴァレーはブルゴーニュのピノ・ノワールに匹敵する高い評価を集めています。

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ウィラメット・ヴァレー ピノ・ノワール
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ニュージーランド

ニュージーランドのブドウ畑

最後はニュージーランド。北島南部にあるマーティンボロは1日の寒暖差が激しく、降水量が少ない気候条件や水はけの良い土壌がピノ・ノワールの栽培に最適と言われています。


1970年代、政府の研究機関に所属する土壌学者ディレック・ミルネ博士により、気候条件がブルゴーニュに似ていると分析されました。これをきっかけにピノ・ノワールの聖地と言われるまでに成長していきました。


マーティンボロにはニュージーランド全土のブドウ畑のわずか3%しかありませんが、ニュージーランドを代表するワイン産地として挙げられます。それは世界でも高評価を獲得したピノ・ノワールの名声によって広がっているのです。

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エステート ピノ・ノワール
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まとめ

ブルゴーニュのピノ・ノワールが高騰し続ける一方で、世界中で新たなピノ・ノワールの産地が注目され、高品質なワインを生産し続けています。


これらの新たなピノ・ノワールの産地は、ワイン愛好家にとって新しい冒険と魅力を提供するでしょう。


これからもピノ・ノワールの可能性は広がり続けていきます。

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