冬の夜長に食後酒を楽しもう!

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公開日 : 2022.1.13
更新日 : 2023.7.12
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冬の夜長に食後酒を楽しもう!

食前酒は爽やかなカクテルや発泡性のワイン、辛口の酒精強化ワイン等が一般的で、アルコールや炭酸が食事前の空の胃を刺激し、食欲を増進させる効果があると言われます。


フランス語で食前酒を意味するアペリティフという言葉は日本でも一般的になりましたし、ここ数年は夕食前にお酒と軽いおつまみを口にしながらゆっくり過ごすアペロがトレンドになっていますね。


では、食後酒はいかがでしょうか?


レストランでおすすめされることも多い食後酒ですが何を飲んだら良いのかわからず、試したことがない方も多いのではないでしょうか?


そこで今回は、食後酒について、その楽しみ方とともに紹介したいと思います。

目次

食後酒とは

食後酒とは、その名の通り食後に飲むお酒のことで、フランス語でディジェスティフ、英語でアフター・ディナー・ドリンクと言います。


食前酒が食欲を増進させる効果があるのに対して、食後酒は料理を食べた後の口直しの役目をし、満腹になった胃を刺激して消化を促す働きがあります。また、その色や香り、味わいが食後の満腹感を心理的に落ち着かせてくれます。


食後酒の種類に明確なルールはありませんが、甘口のデザートワインやアルコール度数の高いお酒が一般的です。

①デザートワイン

デザートワインは、ソーテルヌに代表される貴腐ワインや凍結ブドウから造られるアイスワイン等、甘口ワイン全般を指します。甘さはほのかに甘いものから極甘口まで、またアルコール度数の高いものから低いものまでいろいろあります。


デザートワインは原料となるブドウの甘さだけでなく酸味もしっかりと残して造られているものが多いため、甘さのわりに後味はスッキリとしています。


香りの華やかさや口当たりの良さから、お酒が弱い方におすすめの食後酒です。

②酒精強化ワイン

世界三大酒精強化ワインである、ポート、シェリー、マデイラが有名ですが、その他にもフランスやイタリアなどで個性豊かな酒精強化ワインが造られています。


味わいは甘口〜辛口まで幅広くあり、食前酒には辛口、食後酒には甘口が好まれる傾向にあります。


酒精強化ワインのアルコール度数は15度前後〜20度前後で、ストレートでも氷を入れてロックでも、ソーダで割っても美味しく飲めます。また、開栓後1ヶ月程度は風味が持続するので急いで飲み切る必要がありません。


長い熟成を経たヴィンテージ物は高価ですが、スタンダードクラスなら手頃な価格なので、家庭で気軽に楽しむ食後酒として最適です。

③蒸留酒

蒸留酒はブドウを原料として造られるブランデーや、大麦麦芽やとうもろこし等の穀類を原料とするウイスキーを筆頭に、ブドウの絞りカスから造られるマール(フランス産)やグラッパ(イタリア産)、リンゴを原料とするカルヴァドス、サクランボを原料とするキルシュ等があります。


アルコール度数が非常に高く、蒸留酒の大半は40度前後あるでしょう。また、味わいはリキュールのように糖分が含まれているものを除いて基本的に極辛口です。


ストレートやロック、ソーダ割り、カクテルに使用する等飲み方もいろいろありますが、食後酒としてはお酒を飲み慣れている方向けでしょう。

食後酒はこうして飲む!

和食と違ってフレンチやイタリアンの料理にはほとんど砂糖を使用しないので、食後に甘いものが食べたくなりますね。


そんな時は食後酒を楽しむのがおすすめです。甘い食後酒ならそれだけでデザートの代わりになりますが、せっかく飲むならペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

デザートと合わせて

甘いデザートには同じく甘口の食後酒を合わせると相乗効果でより満足感が得られます。ただ、注意したいのはデザートワインや甘口の酒精強化ワインを合わせる場合はしっかりと冷やしておくことです。


甘口のワインは温度が高いと酸味がぼやけ重い口当たりになってしまうので、甘いデザートと合わせると甘さだけが強調され口の中がしつこくなってしまいます。


デザートにもいろいろありますが、フレッシュフルーツやさっぱりとしたソルベにはアルコール度数が低めのフレッシュでほのかに甘いデザートワインがおすすめ。


フルーツのタルトやケーキにはアイスワインやソーテルヌなど極甘口のデザートワインを。


アーモンド等ナッツを使用した香ばしい焼き菓子には、樽熟成から生まれる焦がしたキャラメルのようなニュアンスのあるストローワインや甘口のマデイラなどが抜群の相性をみせます。イタリアの焼き菓子ビスコッティとヴィン・サントはその代表的な例です。


また、ワインとのペアリングが難しいと言われるチョコレートには、南仏で造られる酒精強化ワインのバニュルスや、ポルトガルのポートを。特にグルナッシュから造られる赤のバニュルスは、甘味と心地良い苦味がチョコレートとよく合いますので是非試してみて下さい。


甘口の食後酒をデザートに使うという方法もあります。バニラアイスクリームに濃厚な甘口シェリー「ペドロ・ヒメネス」をかければ絶品デザートの出来上がりです。

チーズと合わせて

食後酒は甘いものだけでなく、塩味ともよく合います。その代表的な例がチーズです。


デザートワインと青カビチーズのペアリングはとても有名ですね。青カビのピリリとした塩味と甘味の強いワインとは絶妙です。また、甘口でも辛口でもアルコール度数が高めの酒精強化ワインは、ウォッシュタイプチーズや熟成が進んだ白カビチーズ等、クセの強いチーズも受け止めてくれます。


また、長期熟成させたパルミジャーノのような旨味の濃いハードタイプのチーズを少しずつかじりながら、ブランデーやウイスキー、グラッパなどの蒸留酒をちびちび飲むのもおすすめです。

締めの1杯に

お酒が強い方なら、締めの1杯に蒸留酒のストレートを。


ブランデーのコニャックやアルマニャックはもちろん、年代物のウイスキーなら贅沢な気分を味わえますし、芳潤な香りのフルーツブランデーや清涼感のあるハーブや薬草を抽出したリキュールは、その香りだけで満腹感を癒してくれます。少量をゆっくりと味わいましょう。

まとめ

主に西洋で親しまれてきた食後酒は、食事の時間をとりわけ大切にしてきたヨーロッパの人々の食文化を象徴しています。普段忙しく過ごしている私たちも、たまには食後酒をゆっくりと楽しむ時間と心の余裕を持てると良いですね。


家族や大切な人とご馳走を食べた後は、ゆっくりと食後酒と飲みながら食事の余韻に浸ってみてはいかがでしょうか?なにより贅沢なひと時になるはずです。

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