今週のスペシャルテイスティングは、真のワイン好きが惚れ込むシャンパーニュメゾン、ルイ・ロデレールの2015年ヴィンテージを３銘柄ご用意いたしました。

2015年はシャンパーニュ地方がユネスコ世界遺産に登録された年でもあり、類まれなヴィンテージです。冬は穏やかで雨が多く、夏は暑く乾燥し晴天に恵まれました。８月後半に待望の雨が降り、ブドウ樹に必要な水分を与え、果実味が肉厚、成熟感と凝縮感のあるぶどうを生み出しました。

今回ご用意させていただいたシャンパーニュメゾン、ルイロデレールは「最も称賛されるシャンパーニュブランド」で５年連続、第１位に輝くメゾンです。これは、今まで他のどのブランドも達成できなかったことで、ルイ・ロデレールだけが成し遂げた功績です。ドリンクスインターナショナルでは「ブドウ畑の管理とワイン造りの両方において常に改良を重ね、事業のあらゆる側面を改善しようと努めた多大な努力の結果です。」と称賛のコメントを残しています。ブドウを買い付けて造る生産者が多い中、ルイ・ロデレールは約240haに及ぶ広大な自社畑を所有し、必要とする8割ほどをまかなっています。ブドウ栽培から手入れをすることにより、良い品質のブドウが造られ、結果として素晴らしいワインが出来上がります。さらに、自社畑の約半分をオーガニックで栽培しています。最上級キュヴェのクリスタルは2012年ヴィンテージより特に厳しい条件で栽培されたビオディナミのブドウを100％使用して仕立てられています。もともと冷涼な気候で病害も多いシャンパーニュ地方でビオディナミ栽培を行うこと自体、非常に大きなリスクがある中、テロワールをより良く引き出すために実施。そんなルイ・ロデレールのワインは、「手仕事の芸術品」と称され、真のワイン愛好家達を魅了し続けています。

その中でも今回の目玉はやはり「クリスタル」。1876年にロデレール愛好家のロシア皇帝、アレクサンドル２世が自分専用の最高キュヴェを作るよう依頼したのが始まりです。高貴さを強調するため、出来上がったシャンパーニュをクリスタル・ガラスのボトルに詰めたことにより、「クリスタル」と名づけられました。クリスタルは、ルイ・ロデレールが誇る最上級キュヴェ。ブドウの出来が素晴らしかった優良年のみに造られ、厳選された最高品質のシャルドネ40％とピノ・ノワール60％をブレンドしています。そんな最高品質を追求した別格のシャンパーニュ、クリスタルは「希少性・完璧さ・気品」の象徴になっています。上品でダイナミックな泡立ち、イエローフルーツの濃厚で凝縮したブーケにアーモンドとヘーゼルナッツのアロマが加わり、心地よい熟成香のトースト香が漂います。シャルドネのアーモンド、小麦、甘い花の香りとピノ・ノワールのジューシーな赤系果実が完璧なまでのマリアージュ。

純粋さと上品さを完璧に奏でたシンフォニーをぜひ、この機会にご堪能ください。