「カリフォルニアのシュヴァル・ブラン」を目指すナパのワイナリー

ヴィアディアは、1986年に創立したワイナリー。セント・ヘレナの北西、標高300メートル前後、傾斜32度というハウエル・マウンテンの東側の急峻な斜面に、岩の多い火山性赤土土壌の畑とワイナリーがあります。 ハウエル・マウンテンはナパ・ヴァレー第一級ともいうべきサブ・アペラシオン。高品質な赤ワインを産出することで知られています。草創期のヴィンヤードマネージャーにはデイヴィッド・エイブリュー氏が、ワインコンサルタントはトニー・ソーター氏と、カルトワインコンビとでもいうべき逸材を擁してのスタートでした。 オーナー兼現ワインメーカーのデリア・ヴィアディア氏は、アルゼンチン出身で外交官の娘に生まれ。幼少期をヨーロッパで過ごし、パリのソルボンヌ大学を出てアメリカのMIT、UCバークレー、UCデイヴィスの大学院で学びました。その後、アメリカの自然に恵まれた環境で子育てすることを決意し、父の援助を受けてハウエル・マウンテンに土地を購入。高品質なワインを造ることを目指すことになりました。 ボルドーのシャトー・シュヴァル・ブランに惚れこんだデリア氏が掲げた目標は、「カリフォルニアのシュヴァル・ブラン」。そのためにカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランをブレンドするスタイルを造り上げました。ビオディナミ農法にも取り組み、アメリカでのビオディナミの第一人者であるフィリップ・アルメニエール氏（オーパス・ワン、ピーター・マイケル、ボーフレール、カユース、グレース・ファミリー、キュペ等でビオディナミのコンサルタントをする）から教えを受けたことも。そこで得た知識を活かし、現在はオーガニック農法を採用してワイン造りを行っています。