ワイン界に彗星のごとく現れたムルソーの造り手、フランソワ・ミクルスキ。名門老舗ドメーヌが名を連ねるブルゴーニュにおいて1992年の初リリース後、瞬く間にスター・ドメーヌへと上り詰めました。特にフランス国内での人気は高く、ベルナール・ロワゾーや、ジョルジュ・ブランといった、多くの星付きレストランにオンリストされています。また、当主であるフランソワ・ミクルスキ氏自身の世界各国からの要望に応えたいという強い思いから、生産量のうち約6割を輸出に回していますが、まだまだ量は少なく、日本への入荷は極めて少ない、入手困難なドメーヌの一つとして人気を集めています。
ミクルスキ氏は、ディジョン出身。ポーランド人の父親とムルソーのトップ生産者、ピエール・ボワイヨ氏の妹である母との間に生まれました。元々はプロのラグビー・プレイヤーを目指していましたが、若くしてワイン醸造家になることを決意し、ボーヌのエコール・ヴィニコールにて、ワイン造りを習得。その後、5ヶ月の間、カリフォルニアのロマネ・コンティと賞される「カレラ・エステート」のジャンセン氏のもとで研修を積み、1984年から1991年までは、ムルソーで叔父のピエール・ボワイヨ氏に従事し、畑の管理を担当していました。
そして、1991年ボワイヨ氏の引退を受けて畑を引き継ぎ、晴れて自らのドメーヌを設立。1997年から2003年にかけて畑を徐々に拡大し、現在はムルソーを中心に約8ha、16区画を所有しています。畑の拡大とともに、年々ドメーヌの評価も飛躍的に上がっています。また、上級キュヴェが常に高い評価を受けているのみならず、3,000円台から手に入るA.C.ブルゴーニュやアリゴテなど手頃なキュヴェにおいても高いクオリティを誇っていることも、フランソワ・ミクルスキが多くのファンを惹きつけている所以です。
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