「バローロ5大産地」徹底解説! 村ごとの個性を堪能できる珠玉の単一畑キュヴェをご紹介。
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イタリアワインの最高峰格付けD.O.C.G.に認定され、「ワインの王」「王のワイン」として君臨するバローロ。一言でバローロといっても、そのスタイルは生産者やテロワールによって様々。特に近年現地においては、テロワールの個性を如実に反映した単一畑から造られる「クリュ・バローロ」が注目を集めるなど、村や畑ごとのスタイルの違いが広く普及しています。
そこで、今回はテロワールの違いに焦点を当て、バローロの中でも5大産地と言われる5つの村の特徴と、村の個性が反映された「これぞ!」と呼べる珠玉の単一畑キュヴェ、クリュ・バローロを厳選してご紹介いたします。是非この機会に、異なる個性を持ったクリュ・バローロの魅力を存分にご堪能ください。
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異なる個性を持ったバローロ5大産地とクリュ・バローロ
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「ワインの王」「王のワイン」と称えられるイタリア随一の偉大なワイン、バローロ。バローロD.O.C.G.に指定されている生産区域は、ランゲ丘陵にある11の村で認められています。この地域は土壌により大きく2つの特徴のあるエリアに分けられ、バローロ、ラ・モッラなどの村がある西側はトルトニアーノと呼ばれる青い泥灰土で、砂も混ざり、マグネシウム、マンガンが豊富な土壌が特徴。香り高く優美な女性的なバローロが生まれると言われています。一方、セッラルンガ・ダルバを代表する東側の土壌は、エレヴィツィアーノと呼ばれる泥灰土で鉄分が多く赤茶色の土壌。厳格でスパイシーな男性的バローロが生み出されます。
11の村の中でも特に有名な村が、バローロ、カスティリオーネ・ファッレット、ラ・モッラ、セッラルンガ・ダルバ、モンフォルテ・ダルバといった、「バローロ5大産地」と称される5つの村。ブルゴーニュの中でもシャンボール・ミュジニーとジュヴレ・シャンベルタンから生まれるワインの味わいが異なるのと同じように、これらの村から生まれるバローロは村ごとのテロワールを反映した異なる個性を持っています。そして各村には「MGA」(Menzioni Geografiche Aggiuntive=追加地理言及)と呼ばれる単一畑、ブルゴーニュでいう「クリュ」の概念が存在し、近年はテロワールにフォーカスした単一畑キュヴェ「クリュ・バローロ」も注目を集めています。
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D.O.C.G.の名前にもなっているバローロ村。ジュゼッペ・リナルディ、バルトロ・マスカレッロ、ルチアーノ・サンドローネといった錚々たる生産者がこの地にワイナリーを構えます。青みがかったキメ細かい粘土と石灰が入り混じった土壌から、ラ・モッラ村の優美さとモンフォルテ・ダルバ村の力強さを備え持つ、最も調和の取れた典型的とも言えるバローロが生み出されます。
バローロ村で最も有名で、ランゲ人曰く「悪魔に魂を売ってでも手に入れたいクリュ」と言われる畑がカンヌビ。1752年に歴史上初めてワインのラベルに名前が表示され、バローロという名前よりも先にカンヌビの名が知られたほどです。生み出されるワインは、エレガントかつ厳格なタンニンと、長く続く深い余韻が特徴。その周囲にはカンヌビ・ボスキス、カンヌビ・サン・ロレンツォなど、弟分的なクリュが広がっています。
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歴史ある区画の古樹を使用。滑らかな舌触りと豊潤な味わいが魅力。
WA 94+JS 98 2015年 バローロ カンヌビ
/ パオロ・スカヴィーノ
14,000円(税抜)
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緻密な果実味と雄大で堅固なボディを纏った革新的単一畑キュヴェ。
【ご好評につき完売しました】 WE 97V 96 2015年 バローロ アレステ
/ サンドローネ
18,500円(税抜)
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カスティリオーネ・ファッレットは、東にセッラルンガ、西にラ・モッラを望むバローロの中心部に位置する村。畑の土壌は、東側の石灰を含んだ粘土と西側の砂が混ざり合って複雑な層を成しています。生み出されるワインはエレガントでありながら、独自の土っぽさを持つ豊かなスタイルです。
カスティリオーネ・ファッレットの魅力の一つは、生産量は少ないながらも古くから名声を築いていた畑が連なり、畑によっても個性が大きく異なるという多様性。1961年にランゲ初の単一畑クリュのひとつとしてリリースされた、力強さとフィネスを兼備するロッケ・ディ・カスティリオーネや、クリュの概念を広げるきっかけとなったバランスに優れるフィアスコ(ブリック・デル・フィアスク)、厳格なヴィッレーロや、気品あるアロマが特徴のブリッコ・ボスキスなどの畑が有名です。
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スパイス香や土のニュアンスが漂う、複雑で芳醇な香りが魅力。
WA 96WE 96 2015年
バローロ ブリッコ・ボスキス
/ カヴァロット
11,000円(税抜)
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圧倒的な力強さとフィネスを兼備。バローロの歴史を作った至極の1本。
WA 95+JS 96 2015年
バローロ ブリック・デル・フィアスク
/ パオロ・スカヴィーノ
14,000円(税抜)
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ラ・モッラ村は、バローロ生産区域の中でも高い標高に位置する村。バローロの歴史を築いた老舗の造り手から、近年設立された気鋭の造り手まで、バローロの中で最も多くの造り手がこの村にワイナリーを構えています。バローロ丘陵の頂上近くにある村の裾野の斜面に沿ってブドウ畑が広がっており、マンガンとマグネシウム、石灰質の含有量が多い土壌が特徴。生み出されるバローロは、香り高く優美、シルキーで柔らかいエレガントな個性を備え、バローロの中でも比較的若いうちからでも愉しめるのも魅力です。
ラ・モッラ村で最も有名な畑のひとつがロッケ・デッラヌンチャータ。ラ・モッラ村のエレガントな個性が最もよく現れるのと同時に、圧倒的な奥深さも兼ね備えます。また、ラ・モッラ村からバローロ村に向かって下っていく雄大な傾斜にはブルナーテ、チェレクイオなどの著名畑が並び、これらの畑から生み出されるバローロは、ストラクチャーと厳格さを備えた均整の取れた味わいが特徴です。
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ラ・モッラ村の有名単一畑が生む、華やかなブーケを纏ったクリュ・バローロ。
WA 95JS 95 2015年
バローロ ロッケ・デッラヌンチャータ
/ レナート・ラッティ
14,000円(税抜)
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幻の特級畑から生み出される、最も美しい凝縮感を纏った傑作。
WA 96 2015年
バローロ チェレクイオ
/ ロベルト・ヴォエルツィオ
36,000円(税抜)
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バローロ5大産地の中では最も東側に位置するセッラルンガ・ダルバ。「セッラルンガ=細長い山脈」という名の通り、南北に細長く連なる山脈の裾野にブドウ畑が広がっています。エレヴィツィアーノと呼ばれる、鉄分を多く含む重く赤みを帯びた土壌が特徴。生み出されるしっかりとした骨格を備えた、最も厳格で長期熟成能力の高いワインは、「バローロの中のバローロ」と思える荘厳なスタイルです。
その個性的な味わいと共にセッラルンガ・ダルバを有名にしているのが著名な畑の数々。ジャコモ・コンテルノ、ブルーノ・ジャコーザ、ピオ・チェーザレ、ガヤ、マッソリーノなど、錚々たる大御所生産者の自社畑が、小さな谷を隔てて数珠繋ぎに連なっているのです。ヴィーニャ・リオンダ、マレンカ、パラファーダ、フランチャなどの綺羅星の如き畑が、セッラルンガならではの美点を余すところなく表現しています。
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バローロの真髄を感じさせる、最も力強い凝縮感のあるスタイル。
WA 97+WE 98 2013年
バローロ ヴィーニャ・リオンダ リゼルヴァ
/ マッソリーノ
15,000円(税抜)
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幾層ものアロマと継ぎ目のないタンニンを備えた、完璧と讃えられる1本。
WA 97V 98 2015年
バローロ・フランチャ
/ ジャコモ・コンテルノ
36,000円(税抜)
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バローロ5大産地の中でもラ・モッラ村と並び広大な面積を占めるモンフォルテ・ダルバ村。他の村と比べて、内包するそれぞれのクリュの面積も大きく、ひとつの畑の中でも斜面の向き、標高、土壌が大きく異なり、畑ごとの個性を楽しむことが出来る点が特徴です。生み出されるバローロに共通するのは総じて、非常に濃くパワフルで力強いスタイルです。
モンフォルテ・ダルバ村の中でも最も有名な畑、ブッシアは、1961年にプルノットによりリリースされた、初となるクリュ・バローロのひとつ。約300haにもなる広大な畑ですが、優れた生産者が造るブッシアは包み込むようなスミレの香りを纏います。その他には、濃い果実味を持つフルボディのワインを生むジネストラや、力強さとエレガンスを兼ね備えたサント・ステファノ・ディ・ペルノなどの畑が有名です。
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力強さとエレガンスを兼備した、食事に寄り添うハイコスパ・バローロ。
2016年
バローロ ル・コステ・ディ・モンフォルテ
/ グイドボーノ
5,800円(税抜)
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クリュ・バローロの先駆けとなった歴史的キュヴェ。
WA 91WS 91 2014年
バローロ ブッシア
/ プルノット
11,000円(税抜)
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