強靭なタンニンが導く深遠なるワイン『ポイヤック』

ボルドーワインの頂点に君臨する5大シャトーの中でも、特に豪勢な3シャトー、ラフィット・ロスチャイルド、ムートン・ロスチャイルド、ラトゥールを擁する銘醸地、ポイヤック。また、5大シャトーのみならず格付けシャトーの水準が軒並み高く、メドック地区のジロンド河沿いから内陸まで競い合うように豪華絢爛なシャトーがひしめく、メドック地区の中心的存在です。

目次

豪華格付けシャトーがひしめき合う、ポイヤック

ポイヤックはジロンド河左岸のメドック地区に位置しており、北のサン・テステフと南のサン・ジュリアンに挟まれた、総面積1,212haを誇るアペラシオン。ポイヤック村のブドウの他、シサック村、サン・ジュリアン村、サン・テステフ村、サン・ソヴール村の5つの村にまたがっています。メドック格付けの第1級シャトーが3つ、そして2級から5級までの15シャトーを有し、この村の総生産の約8割をこの18シャトーが占める、ボルドーを象徴する銘醸地です。

ポイヤックで栽培されているブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロが中心。特にカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高く、全体の約7割の畑で栽培されています。水はけが悪く保湿性が高い粘土質土壌の場合、地中の温度が下がってしまい、晩熟のカベルネ・ソーヴィニヨンを熟させる事が難しいのですが、ポイヤックの特徴である砂利質土壌は、ブドウの成長に非常に有利に働きます。


また、若いうちはしっかりとしたタンニンが特徴。熟成させることで、この上ない複雑な風味を生み出す、「赤ワイン品種の王者」と呼ばれる上質なカベルネ・ソーヴィニヨンを多く産出しています。

奥深いタンニンを兼備した濃厚で深遠なスタイル

ポイヤックがなぜこれほどまでに高品質なワインを造りだせるのかは、約100万年前のギュンツ氷河期に運ばれた砂利質の土壌があるから。ボルドー左岸地域のブドウ畑ではよく見られる砂利ですが、特に優良畑とされる場所に多くあります。この砂利がポイヤック全体に、ほぼ一様に堆積しており、他のアペラシオンに比べて堆積層が厚いのです。


それに加え、細かい石が太陽の光を反射するため、ブドウ樹が日照効果をより多く得られるのが特徴。また、この厚い砂利層の下に適度な量の粘土が存在する事で水分量を保持し、ブドウの成熟を助けています。

そんなポイヤックの北側には、平坦なメドック地区の中で最も高台の砂利質の丘があり、ここにシャトー・ラフィット・ロスチャイルドとムートン・ロスチャイルドの畑があります。一方、同じく1級シャトーのシャトー・ラトゥールのブドウ畑は、ポイヤックの最南端、丁度サン・ジュリアンの境界線に位置しており、ジロンド河から僅か300m程しか離れていない場所に広がっています。


土壌の性質や標高の高低差など、類まれなテロワールを持つポイヤックから生まれるワインはカベルネ・ソーヴィニヨンをベースとした濃密で芳醇、偉大で気品溢れる仕上がり。長期熟成にも耐えゆる強靭なボディを備えており、これぞボルドーワインの真髄と愛好家を唸らせる程深い味わいが最大の魅力です。

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