80の農家からなる、ヴァッレ・ダオスタの協同組合

ドナスは、ヴァッレ・ダオスタ州、アオスタのワイナリー。ヴァッレ・ダオスタ州はイタリアの西北端に位置し、フランス、スイスに国境を接するイタリア全20州でも最も小さな州です。アオスタの町はフランスとスイスへの分岐点となっていて、ローマ時代は戦略上、重要視された場所でした。現在も町には凱旋門や円形劇場などの遺跡が残っており、別名「アルプスのローマ」とも呼ばれています。 ドナスは、会社組織としては80軒の農家からなる協同組合です。1軒の農家が所有する畑はワイン用のブドウ畑としては非常に小さな区画ですが、これが高品質のワインを生み出す秘訣。各農家が、自分の広くない畑の隅々まで目を行き届かせながらブドウの栽培をしています。 また、畑は円形劇場型の谷となっており、全体が南西向きのため、十分な太陽光を確保でき、ブドウに育成にとって最高の条件となっているのです。畑の急な箇所では傾斜が45度以上にも上り、作業は非常に危険で機械が入れないため、収穫は全て手摘みで行い、ブドウはモノレールで運搬されます。このような環境で育ったネッビオーロ種で造られるワインは、同品種のピエモンテのワインと比べると軽やかなボディとアロマが特徴です。