今年も開催!ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー試飲会2018!

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レポート
公開日 : 2018.11.30
更新日 : 2019.4.24
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UGC会場の様子
ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー(以下UGC)は、ボルドーの格付けシャトーを中心とした、135の優良シャトーが参加している生産者協会です。彼らは毎年世界各国を飛び回り、最新ヴィンテージのボルドーワインをプロモーションしています。
そんなUGCから全100シャトーが、グレートヴィンテージと名高い2015年ヴィンテージを引っ提げて、今年も来日!最新のボルドー2015年についてレポートします。
目次

偉大な2015年の特徴は?!

グレートヴィンテージとして知られている2015年のボルドーですが、一体どう偉大な年だったのか。生産者が一同に集う貴重な機会に改めてインタビューしてみました。
最初にインタビューを受けて頂いたのは、メドック格付け3級シャトー・タルボの名物オーナー、ジャン・ポール・ビニョン氏!
ジャン・ポール・ビニョン氏
ジャン・ポール・ビニョン氏
ジャン・ポール・ビニョン氏によると、2015年は乾燥し日照に恵まれ、質量ともに素晴らしいものになった完璧なヴィンテージ。
続く、2016年も当たり年となりましたが、屈強な2016年に比べると、2015年は果実味豊かで丸みがあり、早くからも楽しめる親しみやすいスタイルだそうです。
「2015年と2016年の関係は、近年のヴィンテージで例えると2009年と2010年の関係と非常によく似ている」とのことでした。
シャトー・タルボ
2015年シャトー・タルボは、ブラックチェリーやカシスに、黒鉛やヴァニラが折り重なる香り。ミディアムボディで、温かいヴィンテージを感じさせる丸い酸味と、若々しい力強いタンニンがあり、長期熟成力を伺わせます。
今すぐ飲むのなら、数時間前にデキャンタージュをしておいた方が良いでしょう。
続いてお話を伺ったのは、メドック格付け5級シャトー・カントメルルの支配人フィリップ・ダンブラン氏。
フィリップ・ダンブラン氏
フィリップ・ダンブラン氏
「2015年ボルドーが偉大な年なのは言うまでもないことですが」という前置きからフィリップ・ダンブラン氏は語り出し、「その中でも特に、メドック南部の天候が恵まれていた」という貴重な情報を教えていただきました。
実際に2015年の降雨量データを見てみると、1年を通して乾燥したヴィンテージで、8月の素晴らしいタイミングでブドウの成熟を助けるようにボルドー全域で雨が降ったことは共通ですが、9月の降雨量が地域によって様々だったようです。
実際にワイン評価誌の評価も、メドック南部のマルゴーやグラーヴ地区の方がわずかに高いようで、「2015年は完璧な年のうちの一つ」とワインの出来栄えに自信をのぞかせていました。
シャトー・カントメルル
2015年のカントメルルは、プラムやベリーの果肉感が溢れる香り。温暖なヴィンテージにも関わらずフレッシュな酸を備え、キメ細やかなタンニンと素晴らしいバランスを保っています。
まさに、いつ飲んでも美味しい、シャトー・カントメルルを体現していました。
どうやら2015年はまろやかで濃厚なスタイル。2009年が好きな方に、オススメできそうなヴィンテージのようですね。また、メドック南部のシャトーをセレクトすれば、さらに品質の安定感が上がりそうです!

おすすめシャトー

会場で、明らかに品質が頭一つ抜けたシャトーがあったのでご紹介します。それは、格付け1級シャトー・ムートン・ロスチャイルドの兄弟シャトー、クレール・ミロンとダルマイヤック。
シャトー、クレール・ミロンとダルマイヤック
ご存じの通り、どちらのシャトーもムートンと同じバロン・フィリップ社の醸造技術で造られているだけあり、果実の充実感や、非常にシルキーなタンニンのテクスチャーなど、卓越した品質でした。
元々上記の理由からお買得シャトーとして知られていますが、特にシャトー・ダルマイヤックは、今までと比べると2015年から1段品質を上げた印象で、スタッフ一同驚きでした。
実際に、両シャトーともワインアドヴォケイト誌で、過去最高得点タイの評価を獲得しているため間違いない1本と言えるでしょう。飲んだことのある方にこそ、ぜひ一度お試しいただきたいものです!
その他左岸のシャトーでは、溢れんばかりの果実味が楽しめるブラネール・デュクリュや、ビオディナミによる品質向上が著しいデュフォール・ヴィヴァンなどが印象的でした。

まとめ

「ボルドーの復活を見た」というのは、デキャンター誌の顧問エディター、スティーブン・スパリエ氏のコメントですが、実際に100銘柄を超える2015年の試飲を通して、改めて「ボルドーの偉大さ」を感じることが出来ました。
「ボルドーは飽きたよ」と他の産地に熱を上げている愛好家の方も、ぜひ一度振り返って、ボルドーワインを試してみてはいかがでしょうか。
ボルドーの不安定な天候はヴィンテージごとに様々な表情を見せますし、有機栽培の拡大や、醸造技術の進化は我々に驚きを与えてくれます。
あなたのシャトーに対するイメージはもう古いかも?
 
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