1月18日（木）、「なだ万　高輪プライム店」にて、エノテカが厳選したワインと、なだ万が伝える四季折々の日本料理とのマリアージュを目的としたスペシャルテイスティングディナー会を、ワインジャーナリストの宮嶋勲氏をお招きして開催しました。

「なだ万　高輪プライム店」では2度目の開催となった今回。あらためてお越しくださった皆様、本当にありがとうございました。それでは当日の様子をレポートします。ぜひご覧ください。

「なだ万 高輪プライム」は、美しい日本庭園を一望できるレストランです。洗練された日本風の造りに、欅を使用した和の演出は、とてもエレガントで優雅な雰囲気を感じることができます。

日本文化を随所に取り入れた「和風モダン」を基調としたデザインは、静かな華やかさを感じさせ、どのシチュエーションでも満足できる空間となっています。 また、「季節の料理を彩る」だけではなく、空間まで彩った、各テーマに合わせたお部屋も多数ありました。

今回のイベントでご用意されたワインは、イタリアが誇るフランチャコルタのトップ生産者であるBELLAVISTAのフランチャコルタから「ALMA GRAN CUVEE BRUT（アルマ・グラン・キュヴェ・ブリュット）」、「SATEN 2011（サテン）」、「RISERVA MORETTI LIMITED EDITION TEATRO ALLA SCALA FIDELIO 2004（リゼルヴァ・モレッティ・リミテッド・エディション・テアトロ・アッラ・スカラ・フィデリオ）」、「UCCELLANDA　CHARDONNAY 2011（ウッチェランダ・シャルドネ）」、また、BELLAVISTAがトスカーナで造る赤ワイン「PETRA 2012（ペトラ）」、「PETRA 2013（ペトラ）」の計6種類が用意されました。

 

ベラヴィスタは、フランチャコルタの全生産地2,800haのうち7％を占める約200haにも及ぶ広大な自社畑を所有する最大規模のワイナリーです。1980年代から名実ともにフランチャコルタの人気を牽引してきました。そして、2004年以降ミラノ・スカラ座のオフィシャルサプライヤーを勤め、スカラ座の幕間やパーティでは、ベラヴィスタのフランチャコルタが飲まれています。

まずは、ウェルカムドリンクとして、「ALMA GRAN CUVEE BRUT」がスタッフから配られました。

そして、宮嶋さんのスピーチでイベントはスタートです。スピーチでは、宮嶋さん自身が考えるワインの魅力についてお話しいただきました。また、フランチャコルタについては、氷河の影響によってできた氷堆積土壌のこと、フランチャコルタが持つやさしい酸、シャンパーニュとは違った一面など、幅広くお話しいただきました。

宮嶋さんのスピーチ終了後に、お料理が運ばれてきました。その後にフランチャコルタ3種類は同時サーブいただいたので、様々な料理と合わせて楽しむことができました。料理は写真多めでご紹介します。

先付は、「SATEN 2011」と合わせました。「SATEN 2011」が持つ、あの独特の甘みが美味酢ゼリーに絡まれた料理を調和し、お互いが寄り添いました。

また、「RISERVA MORETTI LIMITED EDITION TEATRO ALLA SCALA FIDELIO 2004」はベラヴィスタ史上最高の年となった2004年ヴィンテージ。熟した果実やハチミツなどの豊かな香り、甘くやわらかで繊細な泡が口の中にゆっくりと広がっていきました。

温菜は「UCCELLANDA　CHARDONNAY」との相性が印象的でした。「UCCELLANDA　CHARDONNAY」はシャルドネを100％使用して造られるスティルワイン。口に含むと非常にまろやかで、香り、味わいともに調和がとれたエレガントなワインです。

白子のまろやかさに、ワインが持つまろやかさが寄り添ってくれます。素材それぞれとの相性はもちろんですが、個人的には、白子あんとの相性に感動しました。

「UCCELLANDA　CHARDONNAY」はフレッシュの中にかすかに感じるパイナップルや熟したバナナのような果実の香りが絶妙で、上品に感じるので個人的にも好きな1本です。
ワイン造りにおいて、スティルワインもスパークリングワインも両方成功していることは素晴らしいことです。与えられた環境の中で、フランチャコルタはそれなりのスタイルを見出していると、宮嶋さんもお話をされていました。

ペトラは、2012年、2013年と飲み比べてみましたが、印象がまったく異なるワインでした。2013年のヴィンテージは、まだ若々しくて荒っぽさが全面にでて、少し鉄っぽさを感じました。

宮嶋さんのお話しでは、ペトラに感じる鉄っぽいニュアンスは、テロワールが生み出すとのこと。ブドウ畑の近くに鉱物が採れる山脈があり、その影響から金属系の墨や鉛筆のような味わいがするそうです。
少しネガティブな言葉にも聞こえますが、ワインを飲むとどういう土地で作られたのか？どういう気候なのか？が見えてくるという事をお話しされていました。

デザートと一緒に「NECTAR（ネクター）」が食後酒として振る舞われました。デザートのような甘さではなく、優しい甘さで酸もしっかりとあります。はちみつの香りやトーストっぽい香りも感じられ、洗練されていながら優しげなスパークリングワインで、スルスルと飲めてしまいます。

今回のイベントは、スパークリングワイン、赤ワイン、白ワインと、それぞれで宮嶋さんの解説が入る形となり、非常に理解しやすく、参加されたお客様も大変満足されていたのが印象的でした。

また、ふだんはなかなかお目に掛かれないワインについて、同じテーブルの方たちで会話もはずんでいました。おいしい料理を食べて、ワインと合わせるだけではなく、参加されている方たちも繋がる機会になったのではないでしょうか。

セミナー終了後は記念撮影を行ったり、スタッフに質問されたり、お気に入りのワインを購入される方もいらっしゃいました。お帰りになられる際の皆様の笑顔がとても印象的でした。