ワインを美味しくする魔法のツール“デカンタ”とは?

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レポート
公開日 : 2017.8.13
更新日 : 2019.6.13
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エノテカのワインバイヤーが、ワインの最新情報について語り、時にワイン生産者やワイン界で活躍する人々と語り合う「ワインバイヤーズトーク」。本日は、バイヤーがワイングラスの老舗リーデル社を訪れて取材した、デカンタについてのレポートをお届けします。

ボルドーのレジェンドも好むデカンティング

蛇のようにうねるハンドメイドデカンタ“イブチェン
「そのワインが若かろうと年老いていようと、私はデカンティングすることを好んでいる。デカンティングとは、年老いたワインにとっては敬意の表わしであり、若いワインには信頼の証となる。」とはボルドーのレジェンド、クリスチャン・ムエックス氏の言葉。年老いたワインとは熟成が進んだワインのことで、熟成の過程で余分になった成分が固まり沈殿した澱を取り除くためにデカンテイングを行います。一方、熟成が10年未満の若いワインには、多くの空気に触れさせることで香りや味わいを開かせ、本来なら長い熟成期間が要求される高いステージに到達させることが可能となります。

若いワインをデカンティング

秀逸なヴィンテージとなった2016年の出来栄えに笑みがこぼれるムエックス氏
今回は、熟成が10年未満の若いワインがデカンティングのビフォワーアフターでどう変化するのかを検証してみました。試飲したのはボルドーでフェミニンなワインが造られるマルゴー村のシャトー・デュ・テルトル。ヴィンテージは2010年ですが、この年は降雨量が極端に少なく乾燥した年だったため、ブドウの果皮が極端に分厚くポリフェノールを豊富に含んでいることから、デカンタの効用が期待されると思い選びました。
取材中にたまたま通りかかったリーデル・ジャパン代表のアンギャル氏いわく、デカンティングでワインは間違いなく美味しくなる。なぜならワイン中の二酸化炭素量が減り、酸素量が増えることにより化学変化が起き、香りも味わいも開いてくれるから。このデカンティングを施した状態のワインを求めるのなら、抜栓したワインを冷蔵庫保管で5-6日は待たないといけないので、時間と手間を考えたら断然デカンティングをお勧めします、との事でした。
見事なデカンティングを披露頂いた同社のオンプレミスマーケットマネージャーの白水氏は、高級ワインだけではなく2千円台のワインでも、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー、マルベック、カルムネールなど、味わいの骨格がしっかりした赤ワインはデカンティングをしてあげると一層美味しく楽しめますよ、とお話し頂きました。

今回ご紹介したワイン

シャトー・デュ・テルトル
(フランス ボルドー マルゴー)
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