映画ファンにとって、5月もっとも注目が集まるイベントといえば、カンヌ国際映画祭です。
そこで今回は、本映画祭の成り立ちから今年の見どころ、そして縁のあるワインについてご紹介したいと思います。
そもそもカンヌ国際映画祭とは?
毎年5月にフランス南部の高級リゾート地であるカンヌを舞台に繰り広げられていますが、第71回となる今年は5月8日~19日の11日間。
昨年は動画配信サービスとして人気のNetflixが製作した映画の出品について賛否両論が巻き起こり、大きな物議を醸しましたが、今年はレッドカーペットでのセルフィーが禁止されるなど、毎回何かと話題を振りまいています。それだけに、今回は一体どのようなドラマが誕生するのか、作品の評価からレッドカーペットの様子まで、期待値が高まるところです。
さらに、本映画祭の特徴としては、「カンヌ・フィルム・マーケット」といわれる世界三大マーケットのひとつも併設されていること。
それゆえに、三大映画祭のなかでも最大規模を誇る映画祭といわれています。
そこには、プロデューサーや監督、配給会社など、世界中の映画関係者が勢ぞろい。 “未来の傑作”が生まれるきっかけでもあるため、芸術面のみならずビジネス面においても、映画界においては重要な役割を果たしている場所だともいえます。
映画祭は時代を映し出す鏡でもある!
万引き家族 / (C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro. 配給:ギャガ
6月8日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
映画にはその時代の世相が反映されることが多くありますが、それは映画祭でも同じこと。
カンヌ国際映画祭では、毎年事務局が選んだ著名な映画人や文化人が審査員を務めていますが、今年は審査員長で女優のケイト・ブランシェットをはじめ、なんと9名中5名が女性。
まだまだ男性社会といわれている映画業界に対するメッセージを感じさせる人選に、大きな関心が寄せられています。
そんななか、注目度が高いのはさまざまな部門のなかでも、やはりコンペティション部門。
毎年、優劣つけがたい名作が各国から集められ、しのぎを削っていますが、今回のオープニングを飾るのは、イランの名匠アスガー・ファルハディ監督最新作のスリラー「Everybody Knows」。ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムの夫婦共演でも話題となっている作品です。
©2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会 / COMME DES CINÉMAS 配給:ビターズ・エンド、エレファントハウス
9/1(土)より、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国ロードショー!
そのほか、ジャン=リュック・ゴダールやスパイク・リー、イ・チャンドンをはじめとする名監督たちの作品がずらりと並んでいますが、日本からも是枝裕和監督の『万引き家族』と濱口竜介監督の『寝ても覚めても』の2作が選出。
目の肥えたカンヌの観客たちは、評価が厳しいことでも知られているので、いまの日本の作品がどのように受け止められるのか、日本人としてはその動向から目が離せないところです。
カンヌを盛り上げる人気のワインに注目!
そのなかでも、華やかな演出に必須のスペースとして、メイン会場の屋上に設置されているのが、2011年より始まったムートン・カデワインバーです。
昨年は、有名デザイナーであるマティアス・キスとタッグを組み、スタイリッシュな空間を実現。特別なプライベート感が味わえる場所として、世界中の有名俳優たちもぞくぞくと訪れ、ムートン・カデのワインとともに最高の瞬間を味わっていたと評判です。
ムートン・カデといえば、世界150 ヵ国で年間1,200万本以上を販売しており、まさに「世界で一番愛されているボルドーワイン」。日本でも人気は高く、ムートン・カデを含むバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社のワインは、日本に輸入されているボルドーワインの中で、輸入量No.1という実績もあるほどです。
そんな風に、すでに多くの人に親しみのあるムートン・カデですが、ここ数年はブランドの強化に力を注いでおり、2012年からはカンヌ国際映画祭の限定版ボトルを製作。映画祭の公式ロゴはもちろん、おなじみの羊(ムートン)のロゴと映画を掛け合わせた洗練されたボトルのデザインは、思わず手に取ってしまいたくなるはず。
今回の映画祭で上映される作品を日本で楽しむことができるのは、少し先になってしまうと思うので、まずはムートン・カデを片手に、過去の受賞作品のなかからお気に入りの名作を選んで鑑賞するのがオススメ。自宅にいながら、ワインを通じてカンヌの雰囲気を感じることができそうです。